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6 - 五条虎杖 先生への片想い②

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2025年06月07日

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「先生、今日って帰り……空いてます?」


「あれ、またごはん?告白もごはんも週3でペース落ちてるんじゃない?」


「……ちゃんと数えてるじゃん」


俺はちょっと笑いながら、五条先生の横を歩いた。


その距離、30cm。

いつもよりちょっと近い。


それだけで、ドキドキする自分がちょっと情けなくて、でも嬉しかった。



五条先生は、何度告白しても「気持ちは嬉しいけど」って笑ってはぐらかす。

それでも俺が離れないのを、先生もわかってるんだと思う。


「悠仁って、ほんと真っ直ぐだよね。こっちがびっくりするくらい」


「そっすか?」


「うん。……でもそれ、僕にはちょっと眩しいんだよ」


そう言った先生の横顔は、どこか寂しそうで。

俺は、その横顔を見て、また好きになった。



少しずつ、俺たちの距離は変わっていった。


任務の帰りに二人でラーメン食べたり、夜にコンビニまで付き合ってくれたり。

先生がふざける頻度がほんの少し減って、代わりに俺の話をよく聞いてくれるようになった。


それが嬉しくて、でもどこか切なくて。


たぶん先生も、ちょっとずつ俺のこと見てくれてる。

でも、あと一歩が遠い。届かない。



ある夜、寮の屋上でふたりきり。


「先生さ……俺のこと、どう思ってんの?」


「んー……生徒としてはすごく大事」


「“としては”?」


「……人としても、ちゃんと見てるよ。前よりずっと」


その一言で、涙が出そうになった。

でも笑った。


「俺、待ちますから。ずっと、先生がちゃんとこっち向くまで」


「……やめといた方がいいよ、悠仁。僕は、簡単じゃない」


「だから、いいんすよ。先生が簡単な人だったら、好きになってない」


先生は少しだけ俯いて、笑った。


「……ほんと君って、しつこいんだから」


でもその声は、少しだけ優しくなってた。



それからも、関係は進むようで進まないまま、でも確実に近づいていった。


ある時は、俺が風邪ひいたって聞いて、先生が夜中に薬を持ってきてくれたり。

ある時は、任務先でピンチになった俺を、無茶して助けてくれたり。


「なんでそこまでしてくれるんすか?」


って聞いたら、


「うーん……癖かな。悠仁の顔が泣きそうになるの、苦手なんだよね」


って笑った。


嘘つき。

でも、俺はその嘘が、ちょっとだけ嬉しかった。



それでも先生は、決定的な言葉を言わない。


「好き」とは言ってくれない。

でもたぶん、それも先生なりの優しさで、怖さなんだと思う。


だから、俺は焦らない。


ゆっくりでいい。

この距離を少しずつ詰めていけばいい。


いつか先生が、ちゃんと俺のことを「好きだ」って言える日まで。


俺は何度でも言うよ。


「俺、先生のこと、マジで好きっすから」


そしてそのたびに、先生はちょっとだけ困った顔して、でも、優しく笑う。


それが、今の俺の幸せだった。


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