コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
朝のSHRが終わり、皆が立ち上がる
そして男子は別教室へと移動した
しかしそんな中、全く微動だにしない
女子生徒が1人だけいた
友「………あのー…澪さん?
今から着替えなんですけど
取り敢えず早く動けこら」
そう、私です
澪『ヤバいっ…!』
友「迫真…w」
澪『とにかくヤバいの!』
友「何があったの?」
呆れつつも話を聞こうとしてくれる
澪『今日の1時間目って体育だっけ!?』
友「授業変更だね
先週末言われてたよ?」
澪『やっぱり!?ほんとに忘れてた…!
ジャージ忘れてきたよぉ…』
友「あー、終わったな」
そう言い、友達は着替え始めた
澪『助けてよぉ!』
友「助けてって、無理でしょ普通」
今日の体育は持久走記録会
体育の先生がかなり厳しい先生で、
先週こんなことを言われていた
先生「来週ジャージ忘れた奴も
絶対に走ってもらうからな!
ジャージ忘れは個人の責任だ!
それで休むのは許さねぇ! 」
と、制服で走ることになる
まじで終わった
友「まぁ………がんば☆」
澪『わぁぁぁぁぁ!』
私は教室から飛び出した
逃げるわけじゃなく職員室へ行くため
忘れたのは紛れもなく私のせい
だけど凄く気が重たい
あー、怖いし気まずくなるなぁ
1人だけ制服とか恥ずかしい
私は俯きながら職員室へと向かった
???「あれ、澪ちゃんやん! 」
聞き覚えのある声がして顔を上げる
今の声ってもしかして…
澪『騎威先輩……ですか…?』
sha「おん!覚えとってくれたんや!
今から行くとこやってん !」
騎威先輩はニッコニコな笑顔で言う
ふと騎威先輩の隣を見ると
見知らぬ先輩が1人立っていた
お友達かな…?
sha「ここで何してたん?」
澪『あ、えっと』
騎威先輩に視線を戻す
澪『職員室へ行く途中です』
sha「職員室?何で?」
澪『ジャージを忘れてしまって
それを伝えに行こうかと』
sha「ジャージ?使うん?
これまで週初めに1年が体育
するとこ見たことあらへんけど」
澪『授業変更で入りました』
sha「まじかぁ…
ちな、今日の体育は何やるん? 」
澪『持久走です』
sha「持久走!?やってなかったん!」
騎威先輩はとても驚いてみせた
sha「また別日にやるんか
それはそれでめんどいなぁ」
澪『いえ、今日やります
忘れた人は制服で走るんです』
sha「はぁ!?」
???「がちかよ…(ボソッ」
騎威先輩とお友達が同時に声を上げる
sha「かなりヤバいやんそれ!
俺の貸すから待っとって!」
澪『お気持ちだけ受け取っておきます』
私がそう言うも
騎威先輩はすでに走って行ってしまった
澪『あ……』
うわぁ、お友達さんも置いてけぼり
とても気まずいだろうな
私のせいでごめんなさい…!
???「…………なぁ」
澪『はひッ!?』
急に話しかけられたことに驚いて
間抜けな声で返事をしてしまう
澪『ん” ん”っ……何ですか?』
恥ずかしさを紛らわすように
咳払いをして質問する
???「君が澪って言うん?」
澪『はい、そうですけど…』
???「ほーん…… 」
澪『…?』
sha「持ってきたでー!」
お友達さんの意図が分からぬまま
自然と会話は打ち切りとなった
sha「良かったら俺の使ってや!」
澪『いや、ありがたいのですが…
さすがに申し訳ないです…』
sha「俺の使いたくあらへん…?」
澪『うぐっ…』
そんな顔でこっち見ないで…
物凄く断りづらいじゃん…!
sha「な?俺の使ってや
制服で走るとか地獄やろ」
澪『……………では、お言葉に甘えて… 』
sha「おん!」
私が恐る恐る受け取ると、
騎威先輩はとても嬉しそうな顔をした
澪『明日、洗って返しますね』
sha「洗わんくてええよ」
???「さすがにそれはキショいで」
sha「え?」
その後、私達は分かれた
教室へ戻り、自分の席へ行く
友「あれ、早かったじゃん
先生にシバかれなk…
ちょ、それ誰のジャージ?」
澪『あー………まぁまぁまぁ…』
私は軽く聞き流して着替え始める
半袖Tシャツに腕を通す
なんか七分袖みたいになってる
そして次は長袖ジャージに腕を通す
かなりダボッっとてしている
ハーフパンツも緩いし長い
友「まじでそれ誰の…?
ダボダボだし………男のか?」
澪『いやぁ…?』
友「まさか彼氏が!?」
澪『違うよ!』
私は恥ずかしくなって 手で顔を覆った
友「って、時間ヤバいじゃん!」
澪『ほんとだ!』
良かった、話が逸れたみたい
友「ジャージについてはまた聞くとして
今はとにかく着替えろー!」
澪『え?あ、うんっ…!』
先生「おら早く並べぇ!」
外では怒り気味の先生が待っていた
友「ひぃ、怖い怖い」
先生「ジャージ忘れた奴いねぇよな!?
誰も俺んとこ来てねぇぞ!
今言うとかは論外だ!
んな奴いたらぶっ飛ばすぞぉ!」
先生らしかぬ言動
そんなこと言ってて大丈夫かなぁ…
先生「じゃ早速始めるぞー 」
澪『え?』
準備運動してないよ…?
友「すいませーん
準備運動とかないんすかー?」
私の気持ちを代弁してくれたかのように
友達が言葉を発する
先生「準備運動?ふざけてるのか?
そんな時間勿体ねぇだろ!
おめぇら動き遅ぇんだから
日が暮れちまうだろーが!」
いやいや、さすがにそれはないでしょ…
そう思っても声には出せない
先生「それとも、準備運動しないと
動けないクソ雑魚ちゃんか?
これだから今の若造は駄目だな 」
友「は?うざ(ボソッ」
とまぁ、こんな感じで走り始めます
私は運が良いのか悪いのか
なんと1番初めのグループです
終わったなぁ…
まぁでも、頑張るかぁ
先生「んじゃ行くぞぉ! スタート!」
私は皆より遅れてスタートした
幸先悪いなぁ…
友「澪頑張れー!」
あぁやだぁぁぁぁ…
でも私はなるべく笑顔を作って
友達に向かって手を振った
距離は覚えてないけど、
目安として校庭4周半だった気がする…
まじヤバい、終わった
現在3周目突入でございます
とっくに脚なんかガクガクしてるし
呼吸もかなり荒い
どうしよう、めっちゃ苦しい
澪『はッ…はッ…はッ…はッ…』
皆が遠い
私、 絶対ビリ走ってるよね
てかさっき誰かに追い抜かれてた
うわぁ、周回遅れじゃん
友「澪しっかりー!」
友達の声が聞こえるけど
その声でさえめっちゃ遠くに聞こえる
澪『はッ…はッ…はぁッかひゅッ…』
上手く息が吸えない
そりゃそうだ、私運動出来ないもん
こんな長距離走ったこともない
こうなる未来も見えてた
てか長袖で走る私も馬鹿すぎる
あーヤバい、無理かも
そう思ったときにはもう遅かった
カクンッ
澪『ぁ…?』
膝から力が抜けた
友「澪っ!?」
ズザッ
私は盛大に転んだ
そして間抜けなことに、気も失った