第22話 せめて気が楽になるように
「……あ」
綾菜の前に立ち塞がったのは。
「――今日、これから時間ある?」
斎賀敦だった。
いつも通りの優しい物腰ではあるものの――その言葉は、有無を言わせぬ声音だった。
「どう、したの?」
「少し鈴野と話がしたくて。急ぐ用事とかは?」
「……ないよ」
「じゃあ、少しだけ時間もらえるかな」
「……わかった」
珍しく選択の余地のない言葉に、綾菜は従うしかなかった。
やってきたのは、普段綾菜たちがお昼を食べている中庭。
放課後で人が少なくなっていることもあり、人影はない。
静かな空気の中、二人は向かい合うように立つ。
「たぶん、自覚あると思うんだけど」
「うん」
「最近、飛鳥馬に対する態度がまた……変だよね」
敦の言葉に、綾菜は小さく頷いた。
「出かけたときとはまた違う感じ……だと思うんだけど」
「……」
「……*****************
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