コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
今回、いきなり語彙力下がっててめっちゃ下手くそになってます
展開も早いぜ、、時間かけたい回に限って書くことがない、、
関係ないがな、同じアトスト民の子で、おいらを参考にしてくれた方がいたのだ!
わざわざ名出しまでしていただいて、、嬉しい限りですわ~
全然大丈夫、なんならパロったって大丈夫よ!
パクりには容赦しませんがね。
今回、こんなハイテンションな前書きとは裏腹にマジ悪口まみれだよ!!
気分下がってる時にはおすすめしません!
「ふざけンなよ。女ひとり殺れねえで、状況悪くなって退散だぁ?」
いつもの暗い空間に、いつもの面々。宙を舞った椅子は弧を描き、仮面の少女の隣スレスレを通って、勢いよく壁にぶつかった。
「なんのために、テメェみてえな雑魚を向かわせたと思ってンだ。セツナも大概ゴミだったけどなぁ、テメェも同じくらいゴミだよ。知ってるか?キビアイはオレとルナが稼いだ金で飯食ってンだよ。なのにテメェら雑魚は邪魔モンの始末もできねえのか、アあ!?ぜんぶぜえーんぶ上層部に任せっきりで、テメェらは何のために生きてンだよ。テメェみてえなクソに存在価値ねエよ、失せろや!」
ムニカに向かって、これでもかというほど声を張るイヌイ。椅子をもうひとつ投げそうなほど荒ぶった彼に、ルナが煙草を差し出す。
「お前の言う通りだけどなぁ、そのクソを追い込んだって得しねえよ。ほら、吸って落ち着け」
「……サンキュ」
イヌイは息を吐いて煙草を咥え、すうっと一気に吸う。いつもと違う雰囲気の彼を見て戸惑うムニカに、ルナは笑った。
「ごめんな、コイツ今、ヤクが切れてんだ」
「ヤニが切れたときのルナもこんな感じだよね~」
ハルカの言葉を、ルナは「自覚ねえな」と軽く受け流す。
「てか、イヌイって中3だっけ?義務教育終わってないのに立派にヤク中って、かっちょい~」
「かっこいいことじゃないっすよ、それにこれは中毒症状じゃねえっす。ただイラついてるだけなンで」
イヌイは否定してから、凶悪面でヒトネのほうを見た。
「ンな事より、ヒトネ、なんでこのクソを連れて帰って来た?」
いきなり睨まれたヒトネは、イヌイが怒らないように、慎重に返す。
「……この女が、やられそうだったからだよ……それより、クソって呼ぶのやめない?」
その返答に、イヌイは「っざけンなッドグソ!」と、ヒトネに向かって椅子を投げた。
「えっ?ひゃっ!」
いきなりのことに対応しきれなかったヒトネは腕で顔をおおう。
だが次の瞬間、トオンが間一髪、ヒトネの目の前で椅子を止めた。
片手で椅子の勢いを吸収したトオンは、そのまま椅子をイヌイに投げ返す。
「……ヒトネに手出すな、殺すぞ」
冗談ではない本気の殺意に、あたりはやっと静まった。
「で、本題だけど……今回タヨキミと戦ったことで、なんか有利になるような情報はあったの?」
ハルカがムニカに訊く。
「えっと……剣を遠隔操作する能力の男の子と、水を操る能力の男の子がいた」
震える声を振り絞って、ムニカはハルカの様子を伺った。
「あと、複製の──」
そこまで言って、ムニカは黙る。
自分の正面でにっこり笑っているハルカの目が、笑っていなかったからだ。
「……悪いけど、それ全部、ハルカ知ってるなあ。ウチの『No.2』が有能だからね~」
ハルカの言葉を聞いて、イヌイは「オレ、あいつマジ嫌いっす」と愚痴を漏らした。
(キビアイのNo.2……噂には聞いたことある)
一般的に『上層部』と呼ばれているこの五人と違って、表に出て犯罪をすることは滅多にない。
しかも上層部とボスしか、その姿を見たことはない。
姿をくらますのがとても上手で、ある噂によれば、キビアイを束ねているボスよりも強いという。もう死んでいるという噂もあった。
「今、No.2は特殊任務中でね。ここにはいないんだ」
「あいつ性格悪いし、オレらのことナめてるし。一生帰ってくんな、死ね」
イヌイが、何か嫌なことでも思い出したのか「けっ」と眉間にしわをよせる。
「そうだなぁ、ボスのオキニなのもすげえ気に入らねえな」
ルナも複雑そうに、煙混じりにため息をついた。
「ルナにだけは言われたくないね。ボスと相部屋のくせに」
「ボスが可愛いからって、手え出すなよ~」
「誰が手え出すよ。ロリにゃあ興味ねぇ」
「ボスは男の子だけどね~」
ハルカの呟きを最後に、上層部は話題をなくして再び静まった。
「まあとにかく。ムニカが使えないってことは、じゅーぶんわかった」
その言葉に、ムニカは少し顔をあげた。
自分は使えないから、任務は他の人が──そう、微かに期待したのだ。
みんな、ハルカの次の言葉に耳を傾ける。
「……使えないけど、使う」
笑うハルカ。その笑顔は、どこか狂気じみていた。
「ねえ、今、なんでって思ったでしょ?休ませてって思ったでしょ?休ませないよ、代わりにハルカがゆっくり休むね~。イヌイ部屋まで運んで、ハルカ疲れた~」
「了解っす!」
イヌイはハルカを背負って、ドアへ向かう。
「……クソでも、少しは役に立てよ」
ムニカに言ってそのまま出てくイヌイを見送って、ルナは振り返った。
「双子、クソをよろしく。俺も戻るわ」
二人にものを言わせる前に、ルナはそそくさと部屋を出ていった。
「……なんで僕たちが……」
だるそうに項垂れるヒトネを見て、トオンが心配そうに声をかける。
「ヒトネ、変わるか?」
「いいよ、僕が行く」
ヒトネはムニカを連れて、部屋から出ようとする。
そのヒトネの腕を、トオンが掴んだ。
「……変わろう。俺が連れてく」
いつもより語気が強い。
(……こんな時のトオンは、絶対に引かない。けどもし、トオンに何かあったら……)
そんな心配を悟られないよう、ヒトネも語気を強める。
「トオンは足が遅いからだめ。僕が行くの」
「俺だって走れる。遅くない。俺が兄貴だから、俺がやる」
「関係ないでしょ、双子なんだから。いいからトオンは寝てて」
「いやだ」
「僕もやだ」
互いがしつこく譲りあうせいで一向に終わらない兄弟喧嘩に、みかねたムニカが声をあげた。
「自分、ひとりで行く」
「……僕らが怒られるから却下……わかったよ、トオンが行けば?ムニカがいいなら」
そっけなく言うヒトネに、トオンは「ごめん」と謝った。
(どっちでも変わらない……まあいいや)
ムニカも頷く。
「ムニカ、トオンを困らせないでね」
それだけ言い残して、ヒトネは部屋を出ていく。
「…………行くか」
歩き出したトオンに、ムニカはついていった。
「……見つかりませんね」
ガードレールによりかかったカナタに、リオが声をかけた。
目の前には濁った川が流れている。すぐ近くには橋がかかっていて、緑色の鉄骨が草の上に、涼しそうな影をつくっていた。
「うん。アキトが、ここらへんに来るって言ってたんだけどなあ……暇だし雑談しようよ」
カナタがリオにいう。
(まあ、する事ないし……)
リオは頷いた。
「じゃあ、恋バナしようよ。リオは好きな人いるの?」
「いません」
素っ気なく答えるリオに、カナタは意外そうな顔をする。
「え、リオは絶対に、ソーユが好きなんだって思ってた!」
それを聞いて、リオは眉をひそめた。
「なにを根拠に?誰があんな自己肯定感激高な猿を……」
「猿、って……ソーユ可哀想~ウケる~」
「……僕の事、からかってます?」
楽しそうに笑うカナタに、リオはさらに眉をひそめる。
「別に、からかってなんていませーんっ」
(……こんな先輩だけど、憎めないんだよな)
しっかり者のリオが、こんなカナタを尊敬するのには、理由がある。
それは、今から、約二年前の出来事だった。
私・黒柴リオは、産まれた時から身長が高かった。
能力者同士が結婚して子供を産むと、その子供は必ず、能力者として産まれてくる。
しかし、結婚した二人の能力の相性が悪かった場合、一定の確率で子供に『突然変異』が起きるのだ。
私も、突然変異した子供のひとり。常人に比べ、やけに身長が高くなってしまうという変異が起きた。
記憶だと、小学一年生で、135cmはあったと思う。
そんなわけで、私は、周囲の人から身長のことでからかわれた。
女の子は低身長のほうが可愛いって、耳にタコができるほど聞かされて、
可愛くない、女子としてどうなのって、色々な人に言われた。
その度に「しょうがないじゃん」って笑ってきたが、本当はすごく嫌で。
そうじゃん、仕方ないじゃん。
私だって、好きでこんな姿に産まれてきた訳じゃない。
現代には色々な変異を持ってる人がいて、数こそ少ないけれど、
能力者専門の学校に行ってたこともあって、変異持ちの人は、周りにも沢山いた。
なのに、いつも私だけ、醜いって言われる。
悩まない日はなかった。
お父さんとお母さんに何度も泣きついて、どうして産んだの、って。
私より背が高い女性も、世界には沢山いるじゃない。
なのに、なんで、私だけ。
──以来、この身長が、私の心の傷になった。
カナタ先輩に出会ったのは、小学五年生の秋。
下校中、キビアイに襲われていたところを、カナタ先輩が助けてくれた。
「ありがとうございます」って言ったら、
「お前でかいんだから、自分の身くらい自分で守れ」だって。
せっかく助けてくれたのに、この人もまた身長か……って、多分泣きそうになってたと思う。
そしたらカナタ先輩は、
「でかいってことはな、普通の奴より強いんだ。つまり、お前は神に選ばれた人間なんだよ」
と、私の肩に手を置いた。
「だから、タヨキミに入れ」
「……は?」
「もう一回言うぞ。お前は神から選ばれし人間なんだ!人を助けられる力があるんだよっ!」
大真面目な顔で言うカナタ先輩に、私は吹き出した。
選ばれた人間、って……なんで身長が高いだけで……私は偶然、大きかっただけなのに。
アホみたいな台詞を、すごく真面目に、まっすぐ私の目を見て、大きな声で言ってくれた。
あとに聞いた話だけど、カナタ先輩はアキト先輩から「早く新メンバー探してこい」って迫られていて、相当焦っていたらしい。
それでも、しっかり、くもりのない目で私に話しかけてくれたのは、カナタ先輩が初めてだった。
カナタ先輩に連れてこられた場所には、アキト先輩がいた。
アキト先輩は、私より身長が高かった。
変異ではなく遺伝らしいが、190弱ある。
能力者集団・”タヨキミ”がすることなどをわかりやすく説明してくれるアキト先輩を見て、最初は圧倒された。
この人なら、苦しんでる人たちを、救えそうだなって。
するとカナタ先輩が、私に笑いかけて、
「リオ、今、アキトはすごそうだなって思ったでしょ?カナタもリオを見たとき、アキトと同じもんを感じた。カナタたちは、キビアイ──若くして指名手配されてる、一見救いようのない凶悪犯たちを、ひとりひとり、ちゃんと救ってあげなきゃいけない。……それには、強さが必要なんだ」
って。そしたらアキト先輩も、
「圧も大事な武器だよ。しかもリオの能力は『複製』なんだろ?人の役に立てる、素敵な能力じゃん。俺もそうだからさ、これまで人に散々言われてきたんだろうけど……そいつらは、リオに嫌がらせをしたくて言ってきた訳だろ?でも、リオは、今までの傷のおかげで強い。嫌がらせしたはずの相手が、自分の嫌がらせのおかげで人を救う……そしたら、嫌がらせしてきた奴への、一種の復讐になるんじゃないかな?リオがどう思ってるかは、おれにはわかんないけど」
って、言ってくれた。
(一種の復讐、か……)
確かに、そうかもしれない。
私の傷を力にかえれば、人を救える……
「さ、どーする?カナタはどっちでもいいよ」
そう言っておきながら、期待の目で私を見るカナタ先輩。
優しく微笑むアキト先輩を振り返って、私は、心臓の音が大きくなるのを感じた。
凶悪犯を救うだなんて、危険すぎる。いつ死ぬかもわかんないし、キビアイにだって、何の因縁もない。
でも──救いたい。
「私、”タヨキミ”に入ります」
「……リオなら、そう言ってくれるって、信じてた」
カナタ先輩は、すぐに、私の制服と部屋を用意してくれた。
タヨキミのみんなと初対面のときは、みんな「でっか」って言ったけど、
別に否定しなかったし、ツキミ先輩に至っては、
「え、めっちゃかわええ女の子や~ん。カナちゃんないすぅ」
とかぬかしていた。(その後、カエデ先輩にチョークスリーパーされてた)
ユズキ先輩、サユ先輩、チェリー先輩。
可愛い女子たちも、私に、楽しく話しかけてくれる。
……タヨキミは、私を受け入れてくれたんだ。
失敗作だと言われた私を、一緒に人を救う仲間として。
あの日、カナタ先輩が、私の希望になってくれた。
だから私は、他の誰かの希望になる。
どんなに極悪非道な子でも、救いたい……そう思った。
いきなり聞こえた悲鳴に、カナタとリオは、橋の方向を振り返った。
見ると、タヨキミと同じ服の男が、小学校中学年ほどの少女の首を締め上げている。
「おい……キビアイだろ!やめな!」
リオが焦って大声で言うと、男がこちらを見る。
「あいつ……カナタが殺り損ねたあのピンクの上層部の、兄貴だ!もう一人のNo.6の!」
カナタの声色があからさまに明るくなり、リオは嫌な予感がした。
だが、気づいた時にはもう遅い。カナタは、とっくに姿を消している。
「まったくもう……!」
殺しちゃダメなのに……。
リオは、川辺に降りるための階段を急いでかけ降り、カナタの後を追った。
「……よおっ!」
少女の首を締めるトオンに、カナタは剣を振る。
トオンは少女を降ろし、素手で剣を止めた。
(!? 素手で止めたのに、血が出てない……!)
よく見てみると、トオンは、五本の指だけで剣をつかんで止めている。
(あの速さで振った剣を、指だけで……しかも動じず、びびることもなく……なんだコイツ)
冷めた、気力の無い目で見つめられ、カナタは気分が悪くなる。
雰囲気が、まじキッショい……この言葉が、いちばんしっくりきた。
カナタが呆気に取られている隙に、トオンは指に力を入れ、剣を折る。
「あ!?てんめ……!」
カナタは一度下がり、トオンを見つめる。
「……そのキモいくらいの怪力は、能力か?弟ちゃんとお揃いかよ、めっちゃキショいね。カナタ、お前、キショいから嫌い!」
トオンは何も言わない。カナタが舌打ちする。
次の瞬間、カナタの足元に魔方陣が出現した。
「!」
カナタは瞬時に避け、何とか体制を立て直す。
顔を上げたカナタの視線の先にトオンは居なく、代わりに、思い詰めた顔のムニカがいた。
続く
まつりです((知ってます
人の子に向かって、うちの子が散々言う回でした。
本当にこれで大丈夫なのか、とヒヤヒヤしております。
ムニカちゃんに罪はありません。
うちのイヌイが失礼な態度を取りました、すみません。
リオちゃの過去回でしたね。リオちゃの現在の身長は、180だそうです。
いやクソたっけえなって思って、こういう設定にしました~。なんやかんや気に入ってるのだ。
コメント・考察待ってます。
次でムニカ・リオ編最後です。
トオヒトの双子が結構出てるんですけど、この人たちの回ではないのだ。
上層部が、そんなに早く過去晒してたまるかよ、、、ちな、トオヒトはおいどんの最推しです。
厳密にはトオヒト強めの上層部強めの箱推し((聞いたことねえよ
え、自分で書いた小説推すな、って?
自分で書いた小説が好きなんじゃなくて、普通に人の子が好きなんだよ。
神設定提案してきてくれたところ、みんなすこすこのすこ。びっぐらぶ。
誤字ってたら指摘よろ!
じゃあね~
すぐ出す!