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けちゃside
ま『けちゃ、俺ら結婚しようか』
け『…へ!?』
ま『あはっ、びっくりしてる笑』
け『っ…だって結婚…』
ま『けちゃのこと、絶対に幸せにする。俺と結婚してくれますか?』
け『うん…よろしくお願いします、っ!』
6月
恋人のまぜちと結婚を決めた
これから幸せが続くと思っていた
でも、そんな考えは甘かった…
この日から最悪なカウントダウンが始まった
ま『じゃあ、レコーディング行ってくるな』
け『うん、行ってらっしゃい!』
ま『明日は休みだから2人で過ごそうな』
け『うん、気をつけてね!』
ま『…けちゃ』
け『?』
チュッ
け『んむっ、!?///』
ま『はっ、…顔真っ赤笑』
け『なっ…まぜちのばかっ!!///』
ま『あはっ、かわいーね♡』
け『っ〜〜〜///』
ま『じゃぁ、行ってくる!』
け『もう…行ってらっしゃい!』
夜 22時30分
それは突然起こった
け『ムゥ…まぜち、おそい…何かあったのかな…?』
プルルプルル
け『もしもし』
病院『けちゃさんでしょうか?』
け『そうですけど…』
病院『苺病院です』
病院からの電話にドキッとする
なにか嫌な予感がする
病院『まぜたさんが事故にあいました。急いでこちらに来てください』
け『…えっ』
理解が出来なかった
いや、理解したくなかった
まぜちが事故にあった?
だって、朝言葉を交わしたばかりだったのに
け『いかなきゃ…』
僕はメンバーに電話して急いで病院に行く
け『まぜち、っ…!!』
まだ死なないで
結婚するんでしょ、僕たち
だから、だから僕を置いていかないで…
病院に着くと担当医の先生が迎えてくれた
け『あの、電話で話したけちゃです!まぜたは!!』
先生『けちゃさん、落ち着いてください。まぜたさんは一命を取り留めました』
け『…まぜたはどこにいるんですか…?』
先生『こちらへ』
案内された部屋に入ると、たくさんの管に繋がれ痛々しいまぜちがいた
まだ眠ってるみたいだ
先生『すいませんが少しお時間いいですか?』
け『…?』
先生に言われるがまま、僕は診察室にはいる
先生『いきなりすいません。まぜたさんは今回の事故で命は助かったものの、後遺症が残ってしまい下半身不随になっています』
け『え…あ、の…まぜちは治るんですか…?まぜちは、まぜたは一生歩けないんですか!!』
先生『落ち着いてください。リハビリをすれば多少は良くなりますが、完全に歩くことは難しいです』
け『っ、ぁ…』
あぁ、神様
なんで僕たちにこんな試練を与えるんですか?
僕らはなにか悪いことしましたか?
頭がぐるぐる周る
もう周りが見えない
次、目覚めた時知らない部屋に寝ていた
ちぐ『けちゃぁ…泣』
け『ちぐ…?』
ちぐ『いきなり倒れたって聞いてびっくりしたよ!!』
け『…ごめんね。他のみんなは?』
ちぐ『まぜたんのところにいるよ』
け『そっかぁ…』
話を聞くとあの後、ショックで僕は倒れたらしい
夢じゃなかったんだと現実を突きつけられる
け『…ねぇ、ちぐ』
ちぐ『ん?』
け『…僕たち、なにか悪いことしたかな…?なんで、なんでこんな目に合わなきゃいけないの?男同士だから?それとも、結婚したいって思ったことかな…?なにがいけなかったの…僕、もうわかんないよ、っ』
息ができない、心臓が痛い
今の僕の頭ではマイナスの言葉しか思い浮かばない
あぁ、もうまぜちとは居られないのかな…
そんな言葉ががぼくをおそった
け(あぁ、やっぱり…)
“まぜちと出会わなきゃ、こんなことにならなかったのかな”
ちぐ『…けちゃ』
バシッ
け『…!?』
いきなりちぐが僕の頬を叩いた
ちぐ『…けちゃのばか!!まぜたんはけちゃがいいから、けちゃが大好きだから、この先ずっと隣で歩きたいからまぜたんはけちゃを選んだんだよ!!なんで、まぜたんの想いを否定するの?今のけちゃ、すっごく変だよ…』
け『っ、でも…でも、』
ちぐ『でもじゃないっ!…ねぇ、けちゃはさ、まぜたんのこと好き?』
け『…うん、大好き』
ちぐ『ん、なら大丈夫!けちゃがくよくよしたって現実は変わらないよ。だったら、今をまぜたんと生きるしかないんだよ!!まぜたんを想う気持ちがあるなら大丈夫!…安心して、絶対俺が保証するから』
け『ふふっ、なにそれ…笑』
ちぐ『んふふっ、やっと笑ってくれたね…さっきほっぺ叩いてごめんね』
け『ううん、ありがとう。おかげで目が覚めた』
ちぐの言う通りだ
僕が泣いてちゃ現実は変わらない
僕がまぜちの想いを否定してどうするんだ
パチン
け『…よしっ!』
まぜちと生涯愛を誓うため
もう一度自分のほっぺを叩いて気持ちを確かめた
まぜたside
毎日が幸せだった
でも、そんな幸せはいつまでも続かない
後悔したって遅いんだ
?『お兄さん、危ないっ!!!!!』
ま『へ…』
ドンッ
ま『ゔっ…』
人ってこんなに簡単に死ぬもんだと思った
周りがうるさい、血が出てる、全身がいたい
あぁ、俺車にはねられたんだ
神様、まってよ、まだしねないよ
けちゃは、みんなはどうなるの?
ま『け、ちゃ…ごめ…』
ま『…?』
次、目覚めた時知らないところにいた
白い部屋…ここはどこだ…?
もしかして俺は死んだのか?
見覚えのない部屋に困惑する
ま『っ、い゛っ….』
あぁ、思い出した
そうか、ここは病院だ
足が動かない、身体中がいたい
俺、生きてたんだ
ま『…よかった…っ』
みんなにけちゃにもう二度と会えないかと思った
ガラッ
け『まぜち、来たよ!今日はねぇ…え…?』
ま『けちゃ、おはよう』
け『っ…ま、ぜち、?起きたの…?』
ま『うん、遅くなってごめんな…?』
け『っ、ぅゔっ…ばかぁ、起きるのが遅いよ…グスッ』
ま『うん、待っててくれてありがとう、グスッ』
け『ぼく、二度と、まぜちに会えないかと思ったぁ…っ』
ま『うん、ごめんなぁ…っ、グスッ』
お互い、ボロボロと涙が止まらない
俺はけちゃを抱きしめ、そっとキスをした
あれから数日後…
ベットでぼーっとしているとノックがきこえた
?『失礼します』
ま『…えっと』
先生『初めまして、まぜたさんの担当の𓏸𓏸です。いきなりですが単刀直入に言います。まぜたさんは下半身不随で、もう歩くことが難しくなります』
ま『へ…』
先生の雰囲気から何となく察した
でも、頭を殴られたような感覚でぐるぐるする
もう二度と歩けないのかな
けちゃとこれからを約束したのに…
混乱していると先生は話を続ける
先生『まぜたさん、落ち込むのは早いですよ。我々とリハビリしましょう』
ま『…リハビリ?』
先生『そうです』
ま『リハビリしたら良くなるんですか…?』
先生『それはわかりません。でも、やらないよりはいいでしょう』
ま『…っ、すいません…まだわかんなくて…』
先生『混乱する気持ちは分かります。我々もサポートするのでやってみませんか?』
こ ま『…また歩けるなら…お願いします!』
これからのため、未来のため
僕は覚悟を決めてリハビリを始めた
あれから10年後
俺はリハビリを始めた時から少しずつ歩けるようになった
そして、今年の夏にけちゃと結婚式をあげる予定だ
ま『…けちゃ』
け『?』
ま『あの時、手を離さずに握ってくれてありがとう。俺1人じゃ、この壁を乗り越えられなかったと思う。そばにいてくれて支えてくれてありがとう』
け『んふふっ、なーにいきなり笑 それは僕も同じだよ、まぜち!…こんな僕だけどこれからもよろしくね』
ま『お前のこと、一生かけて幸せにするよ』
け『えへへ、よろしくね』
もう二度と君の隣を歩けないかと思った
でも今は、1歩ずつ君の隣を歩けてる
あの日からずっと君が俺に未来をくれたから、君の愛と勇気が俺を支えてくれた
ま『けちゃ、愛してるよ』
け『僕も、僕も愛してる』
これから先も君と隣を歩けますように
コメント
1件
やべぇ目から汗が…🥹まじで感動したぁ😭👏✨