コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
考えてたやつまだあるので書きます。
絵本みたいな語りばっかりなのでちょっとつまらないかもしれないんですが、お楽しみいただけると幸いです。
兌の薬売りは旅で見かけた少年に弟子入りを持ちかけました。その理由は、魂の形です。彼の持つ、兌の退魔の剣がその子の魂の形を気に入り、欲しいと我儘を言ったのです。
彼は随分と悩みました。元々、薬売りはさすらうもの。まだ4つ5つの子供を連れ歩くのはあまりにも酷ではないか、と。
それに、薬売りとなるということは永い永い”生”を容認するということです。人の醜い部分も、世界の惨い有様も、全てを見ることになる。
そんなことを何も知らない幼子に背負わせるなんて良いのだろうか、と。
剣は言いました。
“彼奴は、親のない子だ”
“持って生まれたその外見のせいで良い思いをしたことがない”
“お前が引き取ってやった方が長生きするだろうな”
酷いものです。そう言えば、兌の薬売りが断れないものと知っていて言うのですから。
ですが、少年があまり良い環境にいなかったものも事実です。その紫色の外見と生まれ持った不運でついた名は「死神」でした。
兌の薬売りは、ひとまず少年を引き取ることにしました。少年がある程度大きくなったら、薬売りという存在について、薬売りとなること、全てを伝えてどうしたいか聞くことにしました。
「御師様、朝ですよ」
「…んぅ、あともう少し…」
「この間、そんなこと言って宿代稼ぎ損ねたでしょう」
「上はなんで、薬売り専用の宿とか作ってくれないのかな」
「くだらないこと言ってないで起きて準備してください」
「朝ごはんは作ってありますよ」
「ふぁあ…ありがとう、しにがみくん」
しにがみくんが兌の薬売りから伝えられたこと
・自分(クロノアさん)が死ねば退魔の剣がしにがみくんを選ぶであろうこと
・その時に退魔の剣を握れば薬売りと成ること
・薬売りと成れば世界から”しにがみ”という存在がいた歴史全てが無くなること
・薬売りとなると体に変化が起こること
これらを受け入れて、しにがみくんは兌の薬売りことクロノアさんと旅をしている
乾の薬売りは、とある物の怪騒動で助けた少年に懐かれました。その子が言うには、自分が夢で見た人にそっくりだ、と。
彼は、ひとまずはこの子を引き取りました。少年がどう言おうと1度は自分の元へ置こうと決めていたのです。
少年の両親は、件の物の怪騒動で亡くなっていました。少年自身はあまり悲しんでいないようでしたが、人の感情は強くこの世に遺ると物の怪となってしまいます。そうなれば、永く永く苦しむことになってしまう。それを防ぎたかったのです。
ある日、退魔の剣は言いました。
“彼奴の魂は、少し歪だ”
“それでも離し難いほどに魅力的な形をしている”
乾の退魔の剣は、優し過ぎる程の魂が好きでした。少年は、両親を殺した物の怪でさえ許した優しい、愚かな人でした。
そして、純粋で無知な憧れを薬売りに向けていました。
「ぺいんと、もう朝だぞ」
スピースピー
「全く起きないな…」
「仕方ない、今回の調査は置いていくかね」
ドタッ ガタタッ
「なに!?もう行くの?!」
「はい、行くよ」
「待って!今準備するから!!」
「今回の調査先は遊郭だから失礼にならないような格好しなさい」
乾の剣が、ぺいんとくんの魂を歪と言った理由は、彼の魂は3つ、3人からなっているからです。
長いのにここまで読んでいただきありがとうございます。薬売り側の口調が全くもって定まらなくて困っています。前と全然違う話し方になってても許してあげてください。