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恐怖の館からの脱出

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恐怖の館からの脱出

3 - 第3話 更なる恐怖

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2022年12月02日

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意識が遠のいていく

「……..すぅ……」

そしてまた…

あの不思議な夢の中へと落ちていく


「!!」

気づくとまたあの部屋だ。

窓のない部屋のベッドの上だ。

「またこの部屋…」

枕元にはなぜか帰りに買ったノートとハサミが置かれていた。

ノートの中を見てみるとクラスメイト全員の名前が書いてあるが誰がこんなの書いたのだろうか。

体を起こし、扉のドアノブに手をかける。

昨日見た夢の記憶では、左右に2つの部屋があり、突き当たりに赤い扉があったはず…

ドアを開け周りを見てみる。やはり長い廊下で左右に2つずつ部屋がある。だが突き当たりの部屋は赤い扉ではなく普通の木の扉になっている。

長い廊下を渡り、突き当たりの扉を開けようとすると、左奥の扉からガチャリと音がした。

「まさか!?」

ゆっくりと開いた扉からはなんと、同じクラスで不登校の相川 はると君がでてきた。

「え、なんで夢の中にはると君が?」

俺は疑問に思った。はると君は不良で、1年生の頃からあまり学校に登校してなくて話したこともない。

彼が俺の存在に気づき、話しかけてきた。

「おまえ..だれ?ここはどこだよ」

俺も正直ここがなんなのかよくわからないが、とりあえず夢だってことを伝えた。だが怖い思いをさせたくなかったのであの怪物のことは伏せた。

「なんだ、夢か。それにしてはリアルだな、壁やこの扉だって本物みてーじゃん」

竜一もそうだ。夢の中のはずなのにすごくリアルで

自分の体がまるで違う世界へワープしてるようだ。

「とりあえず他の部屋も探索してみようぜ」とはるとが言う。

最初の他の3つの部屋は鍵が閉まってるので、突き当たりの部屋を開けてみた。前回ならここでいきなり気を失って気づいたら夢から覚めたがどうやら今回は違うようだ。

さらに続く廊下は突き当たりで左へいくか、右へいくかで分かれている。

「そしたら左の方へ行ってみるか」

相川はるとが指示してきて、前を歩き出したので、その後ろを追いかける。

木の扉があり、ゆっくりと開けてみると、中には

とてつもなく広い図書館だ。たくさんの本棚が並べられており、難しい本ばっかりある。

「ん?なにか聴こえない??」

はるとが何かの音に反応した

「ほら?なにかギー ギー言ってるよ」

竜一も耳の神経を集中させ、聴いてみる。

「グガ…ァガグァァア」

竜一の頭の中に昨日の記憶が蘇る。

ちょうど隣の反対側の本棚をあの怪物が歩いている。

「ドスッ ドスッドスッ」

「だれかいるのかー?」

はるとが隣に聞こえるくらいの声を上げる。

その瞬間、

「グビャギャアァアァアァァァァァァァ」

怪物が甲高い声を発した。

「ま、まずい!!逃げないと!!!」

竜一がはるとに逃げるように言うが、はるとは聞く耳を持たずにそのまま叫ぶ声の方へ向かった。

「うわぁぁぁぁぁぁぁああ」

叫ぶはるとの後を追うが一足遅かった。

はるとは怪物の長い髪に体をぐるぐる巻きにされ、上半身から喰われていた。怪物は美味しそうに喰っている。

「なんで…なんでこんな夢…」

目の前の光景が信じきれない。流石にこれは普通の夢じゃないのではないかと考えるが、そんな暇もなく、怪物の長い髪は俺の方へ襲ってきた。

「なんだよこの髪は!!」

髪が体じゅうに巻きついてくる。

「うぅ」

怪物はまだはるとを喰っているが、おそらく次は自分が喰われる番だろう。

長く異様な髪のせいで動けなくなっていく。

「くそっ」

するとさっきポケットにたまたま入れたハサミがあったので、それで脱出を試みる。

怪物は俺が脱出しようとしたのに気づいたのか、はるとの遺体を壁に投げ捨て、襲いかかってきた。

なんとか髪を切り脱出に成功し、急いで走り、この場から逃げた。

図書室から出て、反対側の右の通路へと続いていた廊下へ走り、突き当たりに赤い扉を発見した。

怪物は図書室からは狭くてでれないみたいだ。

「はぁっはぁっこれで脱出できっ」

あと1mのところまできたが、伸びてきた髪が首に巻きついてきた。

「ぐぅうううぅぅぅぅぅう」

ハサミを取り出し、なんとか髪を切り、赤い扉のドアノブを開け入った。

「やっぱり…」

赤いドアを開けると脱出できるみたいだ。

気が遠くなっていき、2回目の夢を脱出することができた。

恐怖の館からの脱出

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