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#ci
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パグモチ
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「じゃあ、」
家の前まで来てやっと、彼は俺の手を離した。
彼は何事もなかったかのように踵を返す。
このまま別れたら、もう会えない気がした。
そんな焦りから、気づけば声をかけていた。
「な…っ名前って…」
「……あぁ」
彼はさっきのように微笑むと、ポケットからスマホを出し、LINEの画面を俺に見せた。
流れるように登録されれば、名前が表示される。
「…だいせんせい…」
「よろしくな」
・・・
「ただいまー…」
玄関のドアを開けると、涼しい空気に包まれた。
どこか安心する家の匂い。
小走りで母がこちらに向かってくる音がする。
「おかえり。……あら、また制服が汚れてるじゃない」
「あ…ごめん。遊んでたらこうなってさ」
「もー…。お風呂入れるけど、どうする?」
母の優しい顔が安心する。
毎日母の顔を見るたびに、全てを言ってしまいたいと思ってしまう。
でも、全てを言った時の母の顔を想像すると、言葉を飲み込むしかなかった。
俺は口角を上げた。
「ありがと。そうする」
・・・
6月17日。
朝。
スマホのアラームで目が覚めたと同時に、絶え間ない雨音が耳に入ってきた。
カーテンを開けると、糸のような細い雨粒が、窓を打ちつけていた。
乱暴に頭を掻きむしると、制服に手を伸ばした。
あー…。腕に痣できたなー。そろそろ半袖着ようと思ってたのに…。
「行ってきます」
「いってらっしゃい。傘持ってね」
「はーい」
母は、いつも玄関まで行って俺を見送ってくれる。
外に出て傘をさせば、名前を呼ばれた。
昨日の記憶が浮かんできて、胸が高まった。
ぱっと振り返ると、昨日の先輩。
「だっ…大先生…」
「おはよ」
「なんで…ここに…?」
「一緒に登校しようと思って」
・・・
もう学校が見えていた。あんま行きたくないな。
「ショッピくんは生徒会とか興味ないん?」
「いや…あんま目立ちたくないというか…」
「まーそうよなぁ〜…」
校門に入る前に、大先生は俺に手を振る。
「じゃ、またな」
軽く振り返す。大先生がいなくなってから、雨の音がよりいっそう耳に入ってきた。
後者を見上げ、小さく息を吐く。
・・・
何も言わずに教室に入ると、俺をいじめているクラスメイトが俺に駆け寄ってきた。
「おはよぉショッピ!」
「…おはよ」
彼はいつも、俺に優しく接していた。周りにバレないために。
そのせいでクラスメイトや先生からも仲が良いと見られる。それが不快だった。なんでこんなにも人間性が終わっているやつと接しなければいけないんだ。放課後になったら暴力を振るわれるのに。
移動教室で一緒に歩くたびに思う。こいつはどんな気持ちで俺と話しているのだろうか。俺のことが心底嫌いなはずなのにこの態度ができるのは、無駄でしかない才能だと感じる。
昨日「死ね」と言われたが、俺もお前が死んでくれないかと願っているよ。
次回もよろしくお願いします
コメント
1件
おおお〜〜第3話読んだよ!!😭✨ 大先生とのLINE交換、めっちゃ良かった…「よろしくな」の一言がもう尊すぎて叫んだわ!!💕 でも家に帰るとお母さんの優しさに救われつつ、全部言えないもどかしさが切ない… 雨の日の朝に大先生が待っててくれたの、胸がきゅーってなった!😢 で、クラスのあいつ…外面だけいい感じのクソ野郎じゃん!「♡♡♡」って言われた直後の「お前が死んでくれ」の感情、重すぎて泣く。 ショッピくんの心情、リアルでエモすぎる…続き気になりすぎるよ!😭💔