【注意】
・BLです
・💙❤、🖤🧡メイン
・💙、🧡が☃️ファン側になってます
・他の作者様の物語と少し被ってるかも知れません
・捏造です
・ご本人様とは関係ありませんので迷惑をかける事のないようお願いいたします
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♢ side Watanabe Shota
俺は「渡辺 翔太」、現在大学4年生の普通の人間だ。
世の中には「有名人」というモノが存在する。スポーツ選手であったり、アナウンサーであったり、大統領、芸能人、YouTuber、そしてアイドル。俺は全くそういうモノに興味が無い。普通に大学生活をして、普通に就職して、普通に生きていたい。
そんな俺には、とある友達が居た。
『しょったー!!聞いてやー!!』
「うわっもう……マジで朝からデカい声出すなよ”康二”……。」
Koji「ごめんごめんっ、やけどそれより見てやこれ!!」
「あー……?」
Koji「”Snow Man”!!今度東京でライブするんやって!!」
「……や、だから俺そういうの興味無いんだって。」
Koji「えぇーお願い!周りで一緒に行ける子居らへんねんっ!!」
俺より1つ年下の「向井 康二」。関西から上京してきた大学3年生。この通り、康二は根っからのアイドルファンだ。
「行くとしても金かかんじゃん。」
Koji「それは俺が出すからぁ……。」
「……ったく……今回だけだからな?」
Koji「ホンマ!?早速2人で応募するわ!!」
「いやまだ決まってないのかよ。」
Koji「当たったらまた言うわー!」
「あ、おいちょっと!……はぁ……アイツ嵐みてぇに去りやがって……。」
そんなこんなで俺もライブに当選したら行く事になった。康二は7人グループの「Snow Man」というアイドルを推しているらしく、たまにテレビで紹介されているのを見た事があるくらい。
「(……適当にジャンプでもしとけば何とかなるだろ。)」
そして俺はライブにも行ったことが無いのだ。
♢
そして後日。
『しょったー!!』
「(何かデジャヴ……。)」
再び、朝から耳を突き抜けるほどの大きな声で康二がやってきた。
「……何。」
Koji「ライブ当たったで!!」
「(マジか……Snow Manのライブって当選確率低いってネットであったから当たんねぇと思ってたのに……。)」
Koji「はぁ〜……やっと念願のSnow Man達に会える……。」
「……ライブ行ってないの?」
Koji「当選確率は低いからな!今まで何度か挑戦したけど全く当たらんくて……。」
「……へぇ〜……誰推しとかあんの?」
Koji「え?しょっぴーがそんな事聞いてくるなんて珍しいやん。」
「別に、普通に気になっただけ。」
Koji「俺はなー、この……”目黒 蓮”って言う人が1番推しなんさ!」
「(……この人……よくCMとかで出てる人か。)」
Koji「愛称めめって言うんやけどな?しょっぴーはこのメンバーの中やったら誰が1番カッコいいと思うん?」
と、スマホをずいっとこちらへ見せてくる。画面にはSnow Manのメンバーが載っていた。
「(分かんねぇ〜……”岩本 照”……はリーダーなの?黄色なんだ、リーダーで赤じゃないの珍しい。逆に赤って誰……”宮舘 涼太”?苗字カッコよ、ロイヤルキャラなんだ。)」
Koji「どう?」
「……この赤の……、」
Koji「舘様!?」
「だ、てさま?」
Koji「国王様やからな!宮舘の舘を取って愛称は舘様やで!」
「……ふーん……まぁ、この人かな。」
Koji「ええやんええやん、ファンサ貰えるとええな!」
「……いやファンサ貰っても俺ファンじゃねぇし。」
Koji「えー?有名人に見てもらえるんやで?」
「だから興味無いっつーの。」
Koji「もー……まぁ、またこの日準備しといてな!」
「はいはい。」
♢
そして、ライブ当日となった。
Koji「まっじでヤバい……めっちゃ緊張する……。」
「まだ会場入ってねぇし、てかまだ電車も乗ってねぇし。」
Koji「推しが出来たらこの気持ち分かるで。」
「(一生分からない気がする。)」
『1番ホームに電車が参ります。危険ですので、黄色い線までお下がりください。』
Koji「はー……席もまだ分からんし……どうしようめっちゃ遠かったら……。」
「来れただけマシだろ。」
Koji「……そやな、」
そして俺達は電車へ乗り込み、ライブ会場へと向かった。
♢
『発券はこちらで行っておりまーす!』
Koji「俺発券してくるで、ちょっと待っとってな。」
「ん。」
思っていた通りではあったが、やはり人は多い。それに、あまり男性ファンは見受けられない、ほとんど女性だ。きゃっきゃ言いながら友達と一緒に写真を楽しそうに撮っている。
「……。」
Koji「はぁっはぁっはぁ、!」
「え何何……怖いんだけど……。」
Koji「えこれ夢?夢なん?」
「何が?」
何故か券を発行して興奮気味になっている康二。良い席でも当たったのだろうか。
Koji「アリーナやでアリーナ!!しかも最前!!」
「……アリーナ?」
Koji「アイドルを真ん前で見れんねん!!ファンにとっては最高の場所やで!!」
「……そ、そうなの?」
Koji「あかん今日俺死ぬかも。」
「……死んだら推し見れねぇだろ。」
Koji「そんな簡単に死にませんよ俺は。」
「……とりあえずとっとと行くぞ。」
♢
ライブ会場の中へやってきた。俺達はあまり意味が分からないが、「アリーナ席」という1番良い席に来た。
「(確かにステージ真ん前だな……。)」
Koji「初めてのライブがこんな良い席とかマジで神やん……!」
「……良かったな。」
Koji「ホンマ一緒に来てくれてありがとうなしょっぴー!」
「……俺は何もしてないけど。」
Koji「あ、そやそや。ペンライト2本持ってきてるから1本貸すわ。」
「……うぉっ、光った。」
Koji「舘様カラーやったらここをポチってして……。」
康二に教えられながらペンライトを眺めていると、ライトが赤色に染まる。
「(これが舘、様?のカラーか。)」
と、隣を見ると。
Koji「よしっ、ライトは付くな。」
「……それ何色?」
Koji「ん?これ黒色やで。」
「どっからどう見ても青っぽいんだけど。」
Koji「黒ってライトで再現出来やんからな、めめブラックって言うのが出来てん!」
「……へぇ……。」
アイドル知識すげーと思った今日この頃だった。
……その時。
会場の電気が暗くなった。
Koji「お、始まんで!」
「ん。」
最初は大きい電光掲示板に動画が流れた。Snow Manメンバーを紹介するような動画で、メンバーが出る度に歓声があがる。
そして動画、又の名をオープニングと言うらしいが、それが終わった瞬間。
Koji「”Grandeur”来たー!!」
1曲目が流れ始める。その瞬間に、SnowManメンバーがステージ上へ思いっきり飛び出してきた。
「(おー……すげ。)」
華麗に踊りながら歌うアイドル達の姿。俺は周りに身を任せながら赤色に染まったペンライトを軽く振る。
……1曲目が終了した。
『どうもー!』
『Snow Manでーす!!』
『皆会いに来てくれてありがとー!!』
「(舘様……って、どれだ……?)」
一応自分が持っているペンライトは赤色だ。その人だけは確認しておかないと失礼かもしれない。
「康二、舘様ってどれ?」
Koji「あの赤い衣装着てる派手な人やで!」
「……あー……あの人ね。」
髪色は金髪だ。本当に国王の様な雰囲気が出ている人で、衣装もそれに合わせているのか派手だった。
「(……まぁ、写真よりももっとイケメンだな。)」
と、そんな事を呑気に思っていると早速2曲目が流れ始めた。
「(てか、ダンスかっけぇなー……人間であんな動き出来るんだ。)」
Koji「めめー!」
「(康二は楽しそうだし……まぁ、俺も普通に楽しめてるから良いか。)」
2曲目の間奏で、康二の推しと俺が言っていた推し?がこちらへ近付いてきた。
「(え?何、何かこっち見てるし近付いてきてんだけど……。)」
そう思った時にはもう目の前に居て。
Ren「見に来てくれてありがとう。」
Date「これからの時間を一緒に楽しもう。」
Koji「え、っえ!?」
「(何か喋りかけられたー、しかもマイク越しだし。)」
Koji「しょっぴー!!ファンサされたでファンサ!!」
「これがファンサね……。」
Koji「はぁぁぁ……最高……、」
「(本当に今日死にそうだなコイツ。)」
♢
「(……あ、また目合った。)」
それからと言うもの、舘様とよく目が合う。最初は気の所為かと思ったが、ずっと目で追っていれば大体目が合うことに気が付いた。
「(そんなにファンサしてくれんの?これって普通か?)」
康二にでも聞こうかと思ったが、ライブに夢中だし邪魔をしないでおこうと心の中にしまった。
……すると。
「(え、また近付いてきたんだけど。てか何持ってんの?カラーボール?)」
再び康二の推しと、舘様がこちらへ近付いてきた。手にはマイカラーのボールを持っている。
Koji「えっ、!?」
康二には黒色のボールが手渡しで渡された。
Ren「君のこと、よく見えてるよ。」
Koji「えっ、あ……、」
Ren「んは笑、残り時間少ないけど楽しもうね。」
Koji「は、はいっ、!」
そして次に舘様が俺の視線と合わさった。その瞬間、今までよりもしっかり目が合っている。
「え、」
Date「俺を推してくれてありがとう。」
ちゅ、とボールに唇を当てて、俺にボールを手渡してきた。
「……、」
彼はにこりと笑って、ステージ上へと戻って行った。
Koji「しょっぴー良かったやん!!大大大ファンサやで今の!!」
「……、」
ボールには、彼からのメッセージが書いてあった。
♢
ライブが終了した。会場の外はまだ明るくて、目を細める。
Koji「あーホンマにこれ夢じゃないんや……ファンサもいっぱい貰えたし、しかもボールも!しょっぴー今日は一緒に来てくれてありがとうな!」
「……、」
Koji「しょっぴー?」
「……康二。」
Koji「どしたん?体調悪いん?」
「……俺、好きになっちゃったかも。」
Koji「え?」
「Snow Manの事。」
Koji「……ほ、ホンマに!?」
先程の光景が頭から離れない。興味が無いものはすぐ忘れてしまうのが俺なのだが、何故か頭に焼き付いている。
「……なんか、すげぇカッコよかった。」
Koji「っよしゃ!そうと決まれば今からSnow Manのこと一から教えたるから、ご飯食べに行こ!」
「うん、行く。」
♢ side Miyadate Ryota
「お疲れ様です。」
『舘様お疲れー!』
「今日も良かったね。」
ライブを終え、俺達Snow Manは楽屋へ戻ってきた。
『てか、舘さんと目黒ファンサエグくない?』
Ren「えーそう?笑」
『そうそう!ほとんどアリーナ席の最前に居た男の子2人だったよね!』
「そうかな。」
確かに俺と目黒で、アリーナ席に居た俺達2人を推してくれている男の子2人にファンサはしに行ったが、そんなに多くファンサしただろうか。
『何、気に入った子?』
Ren「……まぁそんな所。」
「……ねぇ目黒。」
Ren「はい?」
俺は目黒を連れてトイレへ向かった。
♢
Ren「どうしたんですか?」
「……目黒はさ、あのアリーナ席に居た子達どう思う?」
Ren「……正直、めっちゃ可愛かったです。だって俺も舘さんも男の子で俺達を推してくれるのって少ないじゃないですか。あんな目の前で応援されたら、もうヤバかったですね。笑顔もマジで可愛い。」
「……だよね。実は俺も。」
Ren「ですよねー笑」
「ボール渡した時のあの顔が忘れられない。凄いびっくりしてて、唖然としてたんだもん。可愛かったよね。」
Ren「あの塩顔の男の子ですよね?めっちゃ顔綺麗じゃなかったですっけ。」
「凄く顔綺麗だった。同じSnow Manに居てもおかしくないくらい。」
Ren「クールそうでしたもんね。」
「目黒を推してくれてた子は?可愛かったよねあの子。」
Ren「見てたけど、本当に犬みたいな子。俺が手を振る度に笑顔になってくれて、弟かなって思うくらい。」
「……”一目惚れ”しちゃったかも。」
Ren「……奇遇ですね、俺もです。」
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