「残り5分」
と言う声と共に「ポンッ」とたぬきのお腹の音が鳴ったのと同時に運動場にワープした。そうして狐が話し始めた。
「5分後に後半戦を始めるが、最初からだ。アウトになったやつも試合に出ていいぞ。それじゃあ後5分話しててくれ。」
ここで全チームが外に出るのはありがたいと思った。俺は第3チームのリーダー的な立場、戸部に交渉しに行った。
「戸部くんちょっといい?」
「なんだ。俺は敵と話す口は持ってないぞ。」
「そうじゃなくて交渉だ」
「交渉?」
そうして俺は一連の流れを戸部に話した。
「却下だ。」
「どうして?!」
「じゃあ逆に聞くが、それは正しい情報なのか?こちらからすればお前らが勝つために死ねと言ってるようにしか聞こえない。」
「そ、そんな。」
「別にしても良いが俺は賛成しない。他の奴らは他の奴らに任せる。」
と言われてしまった。確かに戸部の言う通りだ。相手からしたら敵チームが嘘をついていると捉えるのも無理はないだろう。しかし俺はどうしても諦めることが出来ず次は佐藤に提案しに行った。
「あれ?君敵チームだよね?どうしたの?」
「実は」
といい戸部と同じように一連の流れを説明した。
「ちなみに、その説を考えたのはだれなの?」
「秋山さん。」
「あー!あっきーか!あっきーの言うことなら確かなんだろうなー!よし!いいよ!」
「う、うん!ありがとう!それにしてもどうして彼女が言うと確かなの?」
「あーそれはね。あっきーは昔からこう言うのは得意なんだよ。クイズ系、頭を使う系だね。特に考察力、観察力がずば抜けてるの。私あっきーと双六をしたんだけど、その時にあっきーが「こ、これは時間制限だっ!」って言ってくれないと私多分死んでたの。なんせ、あっきー以外全員気づいてなかったしね。」
「なるほど。ちなみに2人は昔からの知り合いなの?」
「うん。まあそういう感じかな?それよりももう始まるよ!とべっちーの事は私に任せてて!」
「うん!ありがとう!」
と会話を交わし、絶望の後半戦が始まった。
「佐藤さん!それじゃあ作戦通りにするよ!」
「おっけー!」
「じゃあまずは佐藤さん!秋山さんに当てて!」
「分かった!」
といい、秋山にボールが当たった。
「じゃあ次は俺がボールを投げるから適当に1人は前に出てきて!」
「分かっ?!あれを見て!!狐の尻尾!『 アウトは死』って書いてるよ!」
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