「すまぬ。少しふざけ過ぎた」
ゼルダがくすぐるのを止めてから暫くの間、過呼吸気味になったラウスが彼女の腕の中でグッタリしていた。
「ら、らいじょうぶれふ」
「お前の呼吸が落ちついたら、始めるでな」
「はい」
更に時間を置いた後、ラウスが口を開いた。
「大丈夫です。落ち着きました」
「よし、先ずは目を閉じて」
ゼルダの指示に従ってラウスは目を閉じた。ゼルダがラウスの顎先に手をやり、顔を少し持ち上げる。
女魔神が少年に顔を近づけ、唇を重ねた。
「んっ」
口付けを交わした瞬間、ラウスが小さく吐息を漏らした。少年が緊張で背筋を強張らせる。
彼の唇は乾き、何か所かがヒビ割れていた。魔術の知識を付けてやる前に、栄養を付けてやる方が先だな、とゼルダは思った。
小鳥がエサをついばむように、何度か唇の先を触れ合わせる軽いキスをした後、ゼルダは顔を離した。
師匠に「目を開けて良い」と言われてないから、ラウスは目を閉じたままだった。顔が耳まで真っ赤になっており、表情もいささか蕩けた物になっている。
「接吻も初めてか?」
ラウスが無言で頷く。
「ようし、もう少しばかり刺激を強くしてやろうかの」
再びゼルダはラウスと唇を重ねると、舌で弟子の唇をこじ開け、舌先で彼の歯茎をつついた。ゼルダの舌の動きに促され、ラウスは上下の噛み合わせを開いた。
ラウスの頬の内側が何度か舌先で撫でられた後、舌と舌が口内で絡み合った。
「んっんっ。うふぅ」
ラウスの漏らした吐息に、クチュクチュという粘膜同士が絡まり合う湿った音が重なる。
「んっふっ、ぷはぁ……」
頃合いを見計らって、舌を絡ませたままゼルダが顔を離す。両者の舌先から唾液の糸がつぅっと伸びた。
「もう目を開けてよいぞ」
ゼルダの許しを得てラウスがようやく目を開ける。熱にうかされたような、とろんとした表情で弟子は異界の師を見つめた。
「どうじゃ、接吻でも技巧を凝らせば気持ち良くなることは出来るんじゃぞ」
「あ、あのっ。凄く良かったですっ」
「フフン。これからもっと良くなる」
ゼルダはそう言うと、羽織っていたバスローブを脱ぎ捨てた。地母神の肢体が、ラウスの眼前で再び露わになる。ゼルダがラウスの右手を取ると、その掌を引き寄せ自分の胸に押し当てた。
「やはり男の子はこれじゃろ。揉んでよし、吸ってよし。ほーれ、好きにせい」
「えっ、えっと、あの……」
「ええい、まどろっこしい」
どうしていいのか分からずオロオロするラウスを強引に引き寄せると、ゼルダは自分の胸に彼の顔をうずめさせた。
「やれやれ。ここまでお膳立てしてやらんといかんのか……で、どうじゃ?感想の一つも言ってみぃ」
「大きくて……柔らかくって……良い匂いで……あったかいです」
「そうかそうか、気に入ったようで何よりじゃ」
乳飲み子をあやすように、ラウスの背中を軽く叩いてやりながらゼルダが言う。
「あんまり強く握らんでくれよ。お前の一物と同じで、女子の胸は敏感に出来ておるからな」
「んんっ。はい」
未経験のラウスをリードし、手綱を握るゼルダも少しずつ興奮しているようだった。白い肌がゆっくりと汗ばみ、乳房を揉むラウスの掌にしっとりと馴染む。乳房の先も、ゆっくりと勃ちつつあった。
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