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自由に！なりたい暴走族モドキ

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自由に！なりたい暴走族モドキ

第20話 - 第20話生きた証

2022年09月30日

#創作

神無月冬空○△□

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神無月冬空○△□

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私

自身について言えば、私は自分を不幸だと感じることがよくあります。しかし、それは私が不幸なのではなく、この世の中全体がそうなのだと思います。誰もが自分の人生に対して疑問を持ちながら生きています。だからといって、「生きる」ということをやめようとまでは思いません。「死」を恐れるのは当然のことですからね。ただ、「なぜ生きているのか？」と問われたら、私はこう答えたいと思います。

「自分が生きた証を残すため」

これは決してきれいごとなんかじゃない。

生きるということは、つまりそういうことだ。

そしてまたひとつ、歳を重ねてゆく……。

あの日、確かに聞いたんだ。

自分の耳元で囁く声を……。

『今宵の月のように美しい女』

あれからずっと探してる。

どんな顔してたのかさえ覚えてないけど、きっと会えるはずさ！だってここは俺の国だからね！夢を追う者たちが集まる街、東京。

今日もまた誰かが生まれ、どこかへ消える。

この国では毎日たくさんの人が死んでいくけれど、誰もがそのことに気づかずに生きている。

そうやって、またひとつ歳をとるのか……。

「人生は短い。だからこそ……」

「命をかけて楽しむんだ！」

「お前の人生だろ？」

「やりたいことをしろよ」

「お前にしかできないことがある」

「自分に嘘をつくな」

「自分の道を行け」

「自分を信じるんだ」

「失敗を恐れるな」

「結果なんて関係ない」

「今を楽しめ」

「後悔しない生き方をするんだよ」

「過去を振り返るな」「前に進め」と言われ続けたせいで、後ろ向きになりやすい。過去の栄光にしがみつきたい。

未来を見据えるために目をそらしたい。しかし現実逃避では根本的な解決にはならない。

常に前進し続けるために、あえて後退してみることも必要かもしれない。

「自分は正しいはずだ」と思い込むのではなく、「自分は間違っているかもしれない」と考えることで、自分の弱さを直視することができるようになるはず。

失敗を恐れない人間はいない。むしろ失敗することを恐れるのは当たり前のこと。だからこそ人は失敗から学ぶことで成長していける。

しかし、この男は違う。自分の失敗を許さない。だからといって挑戦しないわけでもない。常に全力で挑んでいく。その姿勢こそが彼の強さなのだ。

誰からも恐れられる存在でありながら、実は誰よりも愛されている。それは彼が強いからではなく、ただ単純に優しいからだ。それがわからない者たちは彼のことを「孤高」と呼ぶ。本当の意味で独りなのは彼自身なのに。

「俺の人生に足りないものは何だと思う？」

「……」

「お前は何のために生きているんだ？」