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ある日田舎の研究所で目覚めた。 彼はその場所のことを知っていた。自分が以前そこにいたということを……。 研究所には他にも数人の人間がいて、全員眠っていたようだ。彼らは一体何者なのか…。目覚めて間もない彼には分からない事だらけだった。 しかし研究を進めていく内に、一つの事実に辿り着いていくことになる。それはかつて自分こそが この星の支配種であったということ。 音楽達から星を守る為に戦ったこと。 fairytail-イストワール・オブ・レイナ - 第2話「黒き竜の子」(主人公) - ハーメルンと出会い 『あのね、お歌を歌ってほしいの』 夢を見る。遠い昔の夢を。 『うん!いいよ!』 夢の中で歌う私。幼い私と大きな白い竜さんと一緒に…。『ありがとう!歌います!』 そうして私は歌い出す。昔々のあの日の記憶を頼りに。とても美しく優しい声のメロディーに乗せて。 『黒龍伝説』 - 1-1 黒い子よ - ンは空を見上げてる。その綺麗な瞳に映しながら。~第3章 竜と人1~ - やさしき白きものたち 2 - ンは地上を見下ろしてる。その美しい瞳に映る景色の中に。~第4章 黒き子よ 少女は目を覚ました。長い眠りから醒めた彼女の目の前に広がるのは知らない天井。『ここはどこ?』 そう思いながら彼女は体を起こす。するとそこには一人の男性が彼女を見つめる姿があった。男性は驚きながらもすぐに笑みを浮かべながら彼女に話しかける。『やっと目が覚めたかい?…大丈夫みたいだね』『………え?』『気分はどうだい?』『はい……大丈夫です…』 見知らぬ場所で出会った男性と話す少女の言葉に嘘はなかった。何故自分はここで寝ているのかさえ分からずにいたからだ。男性は彼女の返答を聞くとさらに笑みを深めてから再び口を開く。『良かった…!君はずっと眠ったままだったんだよ?』『そうだったんですか!?じゃあ、あなたはお医者さんなんですか…??』 『そうだったらいいんだけどね』『でも何でこんなところにいるんだろ……?』『ああ、僕は君の傷の治療を任されたんだ。君が眠っている間に色々と調べたけど何も分からなくてね、だからこうして君が起きるのを待ってたんだよ』そう言って苦笑いする男性の話を聞きながら自身の右手を見てある事に気づく。(あれっ?) 少女の右手の平には包帯が巻かれていた。だがそれは傷を隠すためのものではなく…。(これじゃない…) 少女がそう思った瞬間だった。突然ドアが開く音がしてそちらを見ると白衣を着た青年が入ってきて彼女と目が合うなり慌てて駆け寄ってくる。『あっ起きたんだ!!よかったぁ!!』『えっ?!ちょっと何ですかいきなり!?』『急にごめんね!実は君に聞きたい事があるんだけどいいかな?』『はぁ……いいですけど…』 男性のあまりの慌てぶりについていけないまま返事をする。それでも彼はお構いなしに質問をしてきた。『まず、君の名前を教えてくれないか?』『えっと………私の名前はリリィです…』『そっかリリィっていうんだね!』『あなたの名前を聞かせてください…』 質問したい事はたくさんあったがとりあえずそれを聞くことにしてみた。すると彼の口から出た言葉にまたもや驚かされることになる。『僕の名はアヴィンだよ。よろしくね、リリー』『あび…んさんですか…ってちょっと待って下さいアヴィンさん!?それってまさかあの大賢者様のこと!??』『うんそうだけど?それがどうかしたのかな?』『いやっだって大賢者様は人間じゃ無いしそもそも男の人ですし!!』『???』 彼の頭の上に疑問符が出ている気がした。『もしかして君、まだ知らないことがあるんだね…。今話すから聞いててほしいな。長くなるかもしれないけど…。ここは[シムティ]っていう種族がいる世界で僕たち魔族は全員人間の敵として恐れられているんだけど…』彼が話したことは驚きの情報ばかりであった。 この世界ではエルフと呼ばれる種以外の全ての生物は滅んでしまったということ。 人間に対抗するため魔法を使える人間は少なくしかもほとんどが迫害されているため自分しか使えないということ。 その人間が作った武器は人間にしか扱えない上に普通の人間より身体能力が高いので脅威となっていることなどなど。自分が思っていた以上に自分はとんでもない世界にいるのかもしれない。 でもそんなことを考えている時間はないようだ。なぜならこの村を襲うであろう魔物の大群がすぐそこまで近づいてきているのだから…。