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放課後のかもめ学園は、静かすぎだ。
いつもなら聞こえるはずの笑い声も、部活の音もない。
(…変)
旧校舎3階。
女子トイレの前で私は無意識に袖を握りしめていた。
隣にはいつものようにふわっと浮いている少年、花子くん。
寧々「ねぇ、花子くん」
花子くん「ん〜?」
寧々「今日の学校さ…なんか変じゃない?」
花子くんは軽く笑った。
でも、その目は廊下の奥から離れなかった。
花子くん「うん、かなりね」
ひやりと、空気が冷たくなる
花子くん「七不思議が暴れてる時の感じじゃない…もっとなんか、生き物っぽい…」
寧々「生き物?」
その瞬間だった
_____ぎしっ…
床が、軋んだ。
暗い廊下の先に、影が滲むように現れる人の形。
でも、明らかに人じゃない。
伸びた爪
血の匂い
そして…泣いてる目
寧々「な…なにあれ?」
私は声が震えた
花子くん「…鬼?…なのかな」
寧々「おおおお鬼!?テレビで見るやつ!?」
花子くん「うん。でもさ、これ七不思議の管轄外だ」
寧々「か、かんかつがい?」
花子くん「願いも噂も関係ない。ただ、人間を喰らう為に存在してる」
鬼が一歩こっちに近づく。
なのに、動きはひどく躊躇っているように見えた。
怖い…
はずなのに。
泣いてる…
鬼の目から、ぽたりと赤い雫が落ちる
寧々「この子…ほんとに人を襲うの?」
花子くんは少しだけ黙った
花子くん「喰らわなきゃ…存在できないんだと思う…」
寧々「そんなの…!!」
次の瞬間、鬼が大きく踏み出した。
花子くん「ヤシロ下がって!!」
でも_______
寧々「やめて!!」
自分でも驚くほど、大きな声が出た
鬼の動きがぴたりと止まる
泣きながらこっちを見てきた。
襲う目じゃない
助けを求めてる目みたいな…
(心:この子…怖がってる)
その時だった
遠くから、規則正しい足音。
はっきりとした人の気配。
花子くんの表情が変わる
花子くん「まずいな‥」
寧々「え?」
花子くん「鬼を滅っする人たちが来たみたい。」
胸の奥が、嫌な音を立てた。
寧々「…斬る?」
花子くん「うん。この子の話を聞く前に終わらせる人たち。」
廊下の奥に、誰かが立っているのが見えた。
この夜、私はまだ知らなかった。
この出会いが_____
鬼も、七不思議も、そして私と花子くんの関係さえも大きく変えてしまうことを。