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いつからだろう。私が玲に恋心を抱き始めたのは。
高校1年生の時に出会った、肌の白い少女。
何となく、儚げな雰囲気を纏っていて、どこか遠くを見つめている。
私は、どうしてもその子と仲良くなりたかった。
勇気をだして話しかけてみると、気さくでよく笑う子だった。
「奈々ちゃんは、どこから来たの?」
こんな私にも優しく接してくれる、初めての友達。嬉しくて嬉しくてたまらなかった。
でも、そんな人がいつも1人なわけなくて。玲にはたくさんの友達がいた。
玲が私以外を見ているのが嫌だった。私だけを見てほしい。いつからか、私の中の玲は、友達から”好きな人”に変わっていった。
私は、努力した。玲の唯一無二になりたくて。
私と同じ気持ちになってほしくて。放課後には、必ず一緒に寄り道した。休みの日にはゲームセンターに行って遊んだり、駄菓子屋のアイスを、一緒に食べたりした。
それでも玲は他の子と仲良くしている。私にはそれが許せなかった。どんどん”嫉妬”の感情が、”憎しみ”に変わる。
「玲は、私のもの」
その考えが、私の頭の中を支配していった。