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「ただいまー」

その声の主は、高地。買い物に行って帰ってきたところだ。

「ピッツァ!」

明るい声、裏を返せば大きすぎる声で反応したのはジェシー。今夜のメニューは彼のリクエストだ。

「ほらみんな食べるよー。冷めちゃう」

高地が呼びかけると、みんなが集まってくる。

「あれ北斗は?  部屋?」

樹がきょろきょろする。こういうときは大体、自室でパソコンと向き合っている。

「おーい北斗ー、飯ー」

慎太郎が部屋に向かって呼ぶと、やっと顔を出した。

こう見るとただのマンションの一室でシェアハウスをしている男性6人だが、彼らの職業は「殺し屋」。依頼主の希望通りに、人を殺める。

それは言わずもがな完璧な犯罪なのだが、どうやら彼らはそういった感覚が麻痺してしまったようだ。

でも、最近は依頼が舞い込んでこないためのんびりとみんなで夕食をとる。

高地が器用にピザを切り、みんなの皿に取り分ける。大我が冷蔵庫からサラダを出してきて、テーブルに置いた。

「いただきまーす」

長く6人で過ごしているのに、挨拶なんかは全く揃わない。

そしてピザを頬張ると、みんな笑顔に。

「うま!」

「おいしい」

「また食べたい」

「それは早すぎるだろお前」

「ねえテレビつけてー」

「音楽番組見たい!」

なんて友達みたいな会話が日常茶飯事だ。

仲睦まじく夕食を食べたあと、リビングで思い思いにくつろぐ。

と、パソコンを開いた北斗が声をあげた。

「あっ、依頼来てる」

「え!」

すぐさま5人が集まる。「読んで」

届いたばかりのメールを読み上げる。

「えー、『殺してほしい人がいます。母を死なせた犯人で、復讐がしたいのです。刑期は終わっていて、普通に生活しているようです。どうかよろしくお願いします』って。名前と電話番号」

画面を5人のほうに向けた。そこには確かに、ターゲットの名前と、依頼人の名前や携帯の番号が記されていた。

「親のかたき討ちか…」

大我は複雑そうな表情を見せたが、

「やってやろうじゃないの。一般人なんて朝飯前だよ」

と樹は唇の片端を上げてニヤリと笑った。

「じゃあ北斗、計画お願いね」

ジェシーが言う。

「じゃあ樹と慎太郎はスーツの準備しといてね」

優吾が2人を振り返った。

いつも仕事をするときは、真っ黒のジャケットをまとって挑む。シャツもネクタイも黒だから怖いのだが、むしろ怖いのが十分だ。

「凶器は?」

樹が目を期待に輝かせ、北斗に聞いた。

「…ごめん、今回は一般人だからナイフ」

「えー」

口をへの字に曲げる銃担当の樹。一方、ナイフ担当の慎太郎は嬉しそうだ。

「よっしゃ、俺の出番!」

「じゃあ小銃は持ってていいよ」

高地が笑って付け加えた。

「わーい」

「撃つなよ! 絶対に撃つなよ」

「どっかの芸人みたい。AHAHA!」

会話の内容はさておき、準備になると途端に楽しそうになる6人だった。


続く

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