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なーにアタシの事忘れちゃってるの?
船長♡
アタシの人生なんて好きな人に
裏切られ、 捨てられ、
挙句の果てには飛び降り自殺までした
そんなアタシや
沢山の生き物に虐められ
親には育児放棄され
他の兄弟を猟師から守って
死んだクマリンちゃん
でもアタシ達に手を差し伸べてくれたのは
船長だった。 船長しか居なかった
アタシ達は知ってた。
あの悪霊達の大体は味方だって
分かってた。
霊が魂を代償に悪い悪霊から守ってることも
でも止めなかった。それは船長の為
今、クマリンちゃんは船長の命令で
脳無の相手をしてる
なら、アタシが船長のボロボロな身体を
少しでも修復してあげるよ
魂を代償に……ね?
仮面ちゃんが身体から出てきた
透明だったものがバキバキと音を立てて形を変える。白い体に線が入り内側から外側へ広げ、ひたりひたりと身体の傷を沿うように覆っていく、重症だった身体が不気味なほど血が通っていない真っ白い。指先一つ動かせなかった身体が不思議と動かせた。
「…………」
船長は燃え盛る炎へ足を向け、殴りで穴を開けて死柄木と抗戦している激戦区へ駆け出す。誰もいなくなった炎は音を立てて崩れ落ちた。
頭が今まで以上にクリア。視野も広く見える。なのに、ナノニ。胸に燻るこの感覚は、ナニ?
立ちはだかる脳無に地を蹴って体を捻りながら頭をめいいっぱい蹴り上げる。グキリと嫌な音を立て変な方向に曲がった脳無を無視して走る。
はやく、ハヤク。
余計なことを考る前に。溢れてしまうその前に。
敵ヲ倒せ。
「テキサススマッシュ!!!」
空中で死柄木と緑谷が留まっているのを視界に入れる。何故。死柄木の個性が発動しないように。何故。イレイザーヘッドがいない。何故。だから黒鞭で浮かせて。何故。ワン・フォー・オールの複数の個性のうち、浮遊で浮いているんだ。このまま倒せれる?無理。足やエアフォースで反動を殺しつつ複数個性を並行操作。死柄木を空に留める為に今まで習得したもの総動員してる。初撃で倒し切れなかった以上削り合いで消耗戦になっている。そんな状態の奴が再生持ちに粘れる訳がない。あと数分後に力奪られて粉々。なら、私ガすベキことは。
地面で消耗しているエンデヴァーに話しかける。
「エンデヴァー」
「海鈴!!貴様何しにっ!?」
「上昇する熱は私が肩代わりする。焦凍はギリギリまでエンデヴァーを冷やし続けろ」
「海鈴姉、何を…」
「黙っテ捕まれ」
姉のピリピリした雰囲気に呑まれ、轟は言われた通りエンデヴァーを冷やす。エンデヴァーも娘のただならぬ雰囲気に言葉を失うが、戦場によそ見は厳禁と切り替え目線を上に向けた。焦凍だけはちらりと姉の様子を見る。所々にある火傷跡、お腹に開いてある穴から血が止まることなく流れ続け服に染み込んでいる。なにより目を引くのは包帯じゃない何かで覆っている白いナニカ。顔は前髪に隠れ、陰でよく見えないが青白い色をしていた。何があったのか、誰と戦っていたのか皆目見当もつかない。変な空気を纏っている実の姉に焦凍は不安を抱く。
「俺の最高火力を以て…一撃で仕留めろという事か…任せろ」
「そんな…子供に…………」
「先生達を頼みます!」
轟の言葉にロックロックはとっくに緑谷をヒーローと認めた事を思い出し託す事に決めた。
「あぁ…任せろ!」
肩にエンデヴァーの腕を乗せ、轟に掴まれている船長は霊の個性で自身に羽を作って空を飛ぶ。
「黒鞭が伸びきったところを狙う!私が出たら2人はすぐに離れて!巻き込まれる」
ボロボロで必死に死柄木を空に止める緑谷くんの姿。ワン・フォー・オール。個性を譲渡し、蓄え続けて次の継承者へ受け継ぐ。想いも、力も、その次に託して短い命を終わらせてる。
『僕は頑張れって意味のデクだ!』
たとえワン・フォー・オールが呪われた力だったとしてもかつて憧れたヒーローの力。呪いなんかじゃない。それは、人を救う力だ。
「今だ!」
緑谷の黒鞭が伸び切ると、船長は合図と共にエンデヴァーを投げ飛ばす。飛び出して死柄木を羽交締めする。
「エンデヴァー…」
「離れろ!!」
「テメェ…!」
「プロミネンスバーン!!!!」
エンデヴァーの放つ熱を直に受けた死柄木がもがき苦しむ。灼熱に焼かれて立つ人間はいない。勝てる。そう思われた。
「あ”」
だが死柄木が呻き声を上げた次の瞬間、エンデヴァーの身体を黒い棘のようなものが貫く。
「エンデヴァー!!!」
「な…ぜ…死なん…!!」
刺されたエンデヴァーは大量の血を噴き出して落下していく。死柄木は丸焦げになってもまだ意識を保ったまま。
「弟を………」
そう呟いて緑谷の方へ棘を伸ばす。満身創痍で無防備な緑谷を赤い瞳が映す。私の頭の中はクリアで、過去一冷静だった。思考して最善を尽くす彼には珍しく、そう、珍しく。頭の中は何もなく、ただ身体が勝手に動いていた。
ズシャッ‼︎
緑谷を押しのけ、黒い棘が霊華の身体を貫く。貫かれる感触と血が吹き出す音。不快感はなく、不思議と痛みは感じない。むしろ心が凪のように静かだった。
死柄木はガタガタ震わせて何かを呟くと霊華に貫いていた棘を引き抜く。霊華は重力に従って下へと落ちる。
「船長!!」
落下中の霊華を轟が足を掴んで落下死を防いだ。緑谷と死柄木の交戦が激しくなる。
「緑谷ァ!!!!」
あつい、アツい。目が燃えるようにアツイ。
瞼を開く。深く沈んだ赤い瞳が空を見上げた。
上空から地上へ。満身創痍の緑谷、爆豪、エンデヴァー。黒い棘を伸ばして起き上がる死柄木。そこへ応援に駆けつけたヒーロー達。
「蛆…が、無限に…湧く…………」
応戦しにきた波動達が死柄木と交戦する中、建物を破壊して来たギガントマキア。更なる絶望がもたらされる。
「保たせロ、仮面」
そう言ったら、空いてたアナが塞がれた
横には自然エネルギーを使いすぎて萎れ、パラパラと崩れ始めてるクマリンちゃんが居た。
「クマリンちゃん、お疲れ様」
そう言ってクマリンちゃんの目玉を取って、霊の目玉と融合させた。スグに 災害級の巨大に近づく。何かを言っている。音が聞き取りづらくて言語が聞き取れない。動きが遅く見えて、今ならなんでもできそう。
「邪マだ。大人しくしてろ砂利」
瞳が巨眼を見つめた途端、がくんとギガントマキアが停止した。
「お前、なんだ」
ギガントマキアの頭上で憎悪愛を叫んだ荼毘が問いかける。動いているのが不思議なぐらい染まっている霊華の赤黒い前髪が上がる。桃色の瞳、赤い瞳。その中にはクマリンちゃんを犠牲にした自然エネルギーの幻術と霊を犠牲にした個性がある
「ヒーロー」
瞳が光る。
霊華は荼毘をギガントマキアから引きずり落とし、地上戦へ持ち込ませる。他人の過去や血筋は価値によって弱みを握るが、今の霊華は敵を倒すことしか頭にない。戦闘スキルと勘、観察力で徐々に動きが良くなる。
高温の熱。陥れる言葉。無理だと、諦めろとダレが言った?まだ足がある。まだ手がある。動ける体がある。心臓が止まっていないなら1人でも多くヴィランを倒ス。
「赫灼熱拳プロミネンス…………」
火傷を恐れず炎の中を突っ込んでくる殺戮兵器に荼毘は大技を繰り出そうとした。しかしそれは突然ワイヤーが降って荼毘を拘束されたことによって中断される。
「遅れてすまない!!ベストジーニスト、今日より活動復帰する!!」