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休み時間で賑やかな教室の中
「恋ってなんだろね」
私は無意識に声がこぼれてしまった
「ね〜、なんだろ…」
隣にいた親友が答えた
もしかして…
「恋、してるの?」
わたしはちらっと親友の方を見た
「うん、してるよ」
「!?」
わたしは驚いて開いた口がふさがらなかった
「そんなに驚く?笑」
「で、誰なの??」
親友は嫌そうで恥ずかしそうな顔をしながら、
教えてくれた
「高橋くん… 」
高橋は私の隣の席の人だ
クラスのムードメーカー的な存在でスポーツがで
きる、いかにもモテそうな人
親友は高橋の方を見て頬を赤らめた
でもその後こっちを見て今にも泣きそうな目をしながら言った
「高橋くん、好きな人いるんだって」
「しかもねその好きな人、私の一番近くにいる人なんだって」
一瞬時が止まり、休み時間のはずなのに静かになった気がした
私は何も言えなかった、だってわかってしまったから、親友の好きな人の好きな人が誰なのか
私も親友の気持ちがわかる
なぜなら私は、
親友のことが好きだから
それも恋愛的に
親友がこんな気持ちになるのなら
いっそ私にすればいいのに
私だったらそんな気持ちにさせないのに
そんなことが言えるはずもなく私はただ、
優しく抱きしめることしかできなかった