テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
みー
257
ローズキャット
28
ましまろ
256
604
長めのやつを描きます
アメ日のタグをつけましたが、アメ日が好きな人は見ない方がいいかもしれない…..。
推しが日本の人は見ない方がいいと思う。アメリカ推しも見ない方がいいと思う…..。
どっちかというと今回はアメ日帝が強いかも
まだ第一話だからあまり暴れてないけど、多分エンディングが胸糞悪いしR18だしグロ入ると思うから気を付けて
次回から人を選ぶ作品になると思うので…..。
政治的意図などはないです。
「~?~~?」
「~~~~!」
「~~~~、うっし!これで今日の会議は終わりだ!あ、日本、今日は残業なんかせず定時帰宅しろ」
「分かってますよアメリカさん!…仕事押し付けられなければね」
国達の集まるオフィスビルの一室。強い日差しの差し込む部屋の中には長テーブルと沢山の椅子が並べられている。ちょうどここで国連と常任理事国を議長とした会議が終わったところだった。アメリカの解散の合図とともに国たちがカバンに荷物を入れ始める。
「シエスタの時間なんね~!!」
「イタリア!先に資料終わらせろ!午後からだぞ!?プレゼン!」
「ドイツ~やっといてなんね~!」
「おい待てー!」
席を立ち出口に向かう者が多いなか、素早く資料をまとめたアメリカは日本に近づく。パソコンを仕舞おうとしていた手を止めた日本は、慌ててアメリカのほうに振り返った。
「どうかしましたか?」
「仕事押し付けられても断れっていつも言ってるよな?」
いつも笑顔でいることの多いアメリカだが、今は口元をキュッと結んだ真顔である。
「いや…席を外したらいつの間にか増えてるので…」
「その増えた仕事はやらなくていい」
「どれが自分の仕事でどれが違うのか分からなくなっちゃいまして…」
「とりあえずだ、今日定時になってタイムカード切ってなかったら、気絶させて強制送還するからな?」
「う゛っ…分かりました…」
ばつの悪そうな顔をした日本はそそくさと会議室を後にした。それを確認したアメリカは電気を消して、会議室のドアを施錠した。
「あなた本当に日本さんが好きですね」
「うんうん甘酸っぱくて、つい応援したくなるよね~」
びくりと肩を震わせたアメリカが視線をずらすと、にっこにこの笑顔のイギリスとフランスがいた。
「なんだよ驚かせんな」
「いや~ほかの人には仕事押し付けまくるくせに?日本さんには?心配してて?笑っちゃいますよねww」
「日本の前だけ声若干低くしてる?ギャップ萌え合っていい感じじゃない?」
「父親として応援してますよww早く告白して無残に振られてくださいww」
「ちょっとイギリス―!それは応援してるって言わないってww」
いつもは仲の悪い二人は、世界のトップの男の恋バナに夢中らしい。口元に手をやりながらニヤニヤ笑っている。その顔にげんなりしたアメリカはその場から離れようと後ろを向くが、イギリスに肩を掴まれてしまった。
「そんな恥ずかしがらなくてもいいじゃないですかww恋心は誰にでもあるものですww」
「そんな不機嫌そうな顔見せたら日本に嫌われちゃうよー?」
「うるせえそんなのどうでもいい」
「どうでもいいってwwあー!ちょっとアメリカ!まだ話は終わってませんよー?」
肩に置かれた手を振り払いアメリカはデスクへ向かう。神出鬼没なパパラッチよりもしつこい二人に追いつかれないよう、かなりの早歩きだ。
「あっ!アメリカさん…大丈夫ですか…?考え事ですか…?」
「日本か」
床をにらみながら歩いていたアメリカは、丸っこい声のした方へと顔を傾ける。
「全然大丈夫だ、少しさっきの会議の改善点を考えていただけだ」
「そうですか、良かったです。私のことは気にせずあなたもちゃんと休んでくださいね?」
「そうだな、ありがとう」
にこりと微笑んで逆方向へ歩いていく日本。その小さい後ろ姿から無理やり視線を外し、前を向く。アメリカの小さなため息はエアコンの冷風にかき消された。
「戻ったんね~!」
「戻ったぞ。」
「ああお帰りロシアとベルギー!」
「俺たちはイタリアとドイツだ。あとこれ、○○商事からの契約書だ。チェックを頼む。」
「ああ悪い悪い!OKチェックしておくぜ!期限はいつだ?」
「明後日にまたお邪魔させてもらう予定だ。それまでに頼む。」
「了解だ!」
プレゼンを終えて帰ってきたイタリアとドイツ。彼らの対応をするアメリカはニコニコと笑顔だった。
「あの!私も資料のダブルチェックをお願いしたくて…」
その時後ろからひょこりと現れた日本。気づかなかったのかビクッと肩を震わせたアメリカは、先ほどの笑顔とは真逆の真顔だった。
「あっああ分かった。やっておく。」
表情筋を消し去ったのかと思わせるその表情に驚くイタリアとドイツ。二人はお互いに顔を見合わせた。
「ありがとうございます!これ、資料です」
自分達の知っているアメリカでは無いことにも困惑しているが、それ以上に二人は、その違和感に気が付かない日本に疑問を持った。
「コソッアメリカって日本の前だといつもこうなんね?」
「分からない…。だが日本の態度を見る限りそうなんだろうな…。」
真顔で淡々と返事をするアメリカの後ろでコソコソ話していたイタリアとドイツは、もうこちらを見る気配の無い二人の側をそそくさと離れたのだった。
秒針がかちりという音と共にてっぺんをまわった。キーボードの音が少なくなっていき、パソコンの閉じる音もしてくる。丁度十八時になったオフィスは、家に帰れることや飲み会などを楽しみにした人々で溢れていた。
「へい!ロシア…じゃないドイツ!俺今日レストランでディナーの予定あるから仕事やっといてくんね?」
カバンやらなんやらをすべて持ち、あとは帰るだけの万全な状態のアメリカがドイツにからみ始めた。
「昨日も言ってただろ!何回レストランに行けば気が済むんだ!」
「あのーアメリカさん?もしよろしければ私がやりましょうか?」
同じ社畜仲間のドイツが仕事を押し付けられていることを察知した日本が飛んできた。
「は?日本、俺定時に帰れって言ったよな?」
振り返ったアメリカが早口で言った。ドイツにその威圧感のある表情が見えないようにしゃべっている。しかしイタリアといた時にも発動した雰囲気の違うアメリカに、ドイツはまたも動揺が隠せない。
「いやでも…ドイツさん、ロシアさんとイギリスさんとフランスさんとイタリアさんに仕事押し付けられてるんですよ?あっドイツさん、フランスさんのとロシアさんのもやりますよ!」
ドイツの机に積み上がった書類を何十枚か抜き取ろうとする日本の手を阻止するアメリカ。
「はあ。分かった。社内放送であいつら全員呼び戻す。んでドイツ!俺の仕事、簡単な入力だけだからパパっと終わらせてくんね?ボーナスやるからよ!」
急に陽気な口調でドイツに話しかけるアメリカ。いつも通り過ぎるアメリカに対して違和感が心を渦巻くが、それよりも仕事の量が減ったことに安堵するドイツは平然を装い書類を受け取る。
「チッ明日は押し付けないでくれ」
アメリカの日本に対する態度について、ドイツは今すぐに問いただしたい気分だったが、込み入った話があるのだろうと割り切り不機嫌そうな顔を演じる。アメリカと日本の関係について考察しながらパソコンを叩き始めた。
「半分貰い…「だめだ」
その書類を半分ほど貰い一緒に片づけてあげようとした日本の善意は、アメリカによって投げ飛ばされた。
「お前は帰れ。ドイツが優秀なのは分かってるだろ?こんな仕事三十分もあれば終わらせられんだろ。」
「そうですけど…」
「気絶させんぞ」
「ひえ!わっわかりました!お先に失礼します!」
漫画だったら足元にグルグルマークの付きそうな速さで走り出す日本。その姿がオフィスの外にある階段の下に消えていくのを待っていたアメリカは、ようやく歩き始め、日本と同じようにオフィスから退勤していった。
そのおかしな光景を見ていたドイツだったが気を取り直し、三十分では終わりそうにない量の入力を始めるのだった。
「ただいまー!」
誰もいない暗く静かな部屋に、大きく光のように明るい声が響き渡った。ぱちりと電気がつくと、アメコミやスポーツ用品が並べられた少し乱雑な部屋が広がっていた。プレミアの付いたスニーカーで、周りに散らばった物たちをどかしながら進んでいく。メールを確認するでもトレーニングをするでもなく、アメリカはテレビの隣にある木製のドアを開けた。鍵や暗証番号も必要ないその部屋に足を踏み入れる。
「ただいま!にってーちゃん♡♡」
返事は無い。それでもアメリカは構わず話し続ける。
「ごめんね~遅くなっちゃって…」
「日本が帰ってくんねえんだもん」
「てかにってーちゃん?俺ちゃんと日本のこと大事にしてあげてるよ?偉くない?」
誰もいない部屋にアメリカの声だけが木霊する。ドアのすぐ隣にあったスイッチを操作し、明かりが灯る。
「ん~♡♡今日も可愛いなぁにってーちゃんは♡♡」
「またお耳と尻尾モフモフしたい…」
アメリカは、部屋に飾られた大日本帝国の「写真」を撫でまわしながら言った。その部屋はどの部屋よりも綺麗にしてあるくせに、壁一面に大日本帝国の写真が飾られてセンスが壊滅している。
「やっぱこのにってーちゃん最高…!美味しそうにご飯食べてる姿癒される♡♡」
「あーでもこの笑顔のにってーちゃんもいいな♡♡…両脇にいるやつは邪魔だが」
第一次世界大戦時の写真からポツダム宣言を受け入れた後の大日本帝国の写真も。盗撮写真から、明らかに嫌がっている写真まで。セピア調やモノクロ写真で画質の悪い写真たち。大日本帝国以外に写っている国々たちは、アメリカを除いて全員黒く塗りつぶされていた。
「にってーちゃん、俺お仕事頑張ってちょっとムラムラしてんだよな…♡♡」
丁寧に管理された写真を撫でるだけでは飽き足らず、舐めまわしたり時には性器に当てて自慰することまであった。
「今日はこのにってーちゃんで抜くか…」
オリジナルではなくコピーされた写真を彼のモノに押し当てて上下に扱き始めた。
「んッ♡ふッいッいいよ♡にってーちゃん♡♡」
「にってーちゃんは俺のこと大好きだもんな♡♡」
「んおッだすッだすからなッ!!」
ビュルルルルルルルルル
「愛してるぜ♡♡にってーちゃん♡♡」
「一緒に寝るか♡♡おやすみ♡」
本日おかずにした写真のオリジナルを取り出すと小鳥キッスをして、ハートマークの浮かんだ目を閉じるのだった。
この「アメリカ」という男は軽い失顔症を患っていた。かろうじて識別できるのは親であるイギリスとフランス、また兄弟のカナダ。その他の国は、ぎりぎり認識できる特徴と後はカンで区別している。
しかし彼は親以外にも判別できる国があった。それが大日本帝国だった。ただ顔が分かるから、という理由だけでなく、その美しく可愛らしい容姿と、ひとたび戦火に入れば纏う強者のオーラ。そのどちらもがアメリカを惹きつけ、狂愛にまで陥らせた。もちろんそんな思い抱かれていることは日帝は知らないし、むしろ嫌っていたが。
また、彼は日本のことも分かる。だが、大日本帝国と日本の違いが分からない。強いて言うならば猫耳と尻尾の有無。アメリカは日本の姿を見る度にほんの一瞬、日帝だと錯覚してしまう。死んだ愛しの人が帰ってきた!と喜ぶアメリカの前にいるのはよく似た紛い物の日本。現実を分からせられてしまうからアメリカは日本が嫌いだった。
それでもアメリカが日本のことを気に掛けるのは、日帝が死ぬ直前まで日本の名を呼び続けていたから。どんなに嫌いな人でも、愛する人が大切にする人は大切にすべき。その考えを守り抜いてきただけだった。
「あ゛~おはよう…..にってーちゃん….朝だよ一緒に起きよ….♡」
「ん、おはようのチューな♡」
ベットわきに置いてあった、ポツダム宣言を受け入れ悔しさと涙で顔をぐちゃぐちゃにした日帝の写真を手に取りキスをしだす。一分ほどたち名残惜しそうに口を離すと、立ち上がり、ドアの方へ向かっていった。
「今日も日本にちゃんと優しくするから。そろそろお礼しにこっちの世界へ来てくれてもいいじゃねえか….にってーちゃん…..。まあ早く帰るよ、いってくる」
今日も朝が始まる。愛する人はいなく、そのよく似た偽物に騙され続けなければならない朝だった。
このクソ長小説を読んでくださりありがとうございます。
多分次回もっと暴れる気がして止まないですが一週間後くらい?に書きます
なんか「薬屋のひとりごと」に似たシーンがありますが、故意的に真似ようとしたわけではなく書いてたら似ちゃったって感じなんで気にしないでください。
ではまた!
コメント
4件
フヘッ…フフ、アメ日苦手なんですけどこういうタイプのアメ最高すぎる!!
読了したわ!これ、かなり重ための作風だね…。アメリカが大日本帝国に執着してて、それを投影した結果、日本にはギャップ萌えならぬギャップ苦手みたいな態度になってるとこ、めっちゃ解像度高くて好き。しかも顔認識障害って設定で「区別できないから嫌い」なのに、日帝が大事にしてたから気にかけるって理屈もちゃんと通ってて、狂愛の説得力がすごい。この先どう暴れるのか、めちゃくちゃ気になるわ🔥