テラーノベル
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nmmn注意です。
捏造、学パロ等あります。
シャオロンがとてもまともです。
それでも大丈夫だという方はお進みください。
腐れ縁だと思う。
目の前の男に向かって、ゾムは思った。
茶色の髪に可愛らしい豚のヘアピン、黄色の瞳が特徴的なこの男は、
真剣な眼差しで教科書を見つめている。
(女みたいな顔しとるな)
あまりにも長く見つめていたのか、目の前の男は痺れを切らしたように
黄色の瞳をこちらに向けた。
「見すぎやで、ゾム」
「自意識過剰やぞ、シャオロン」
「あ?ころすぞ」
「冗談ですって」
ため息をつきながら教科書に目を移すこの男の名はシャオロン。
かれこれ10年以上一緒にいる、幼馴染みである。
「暇や」
「嘘やろ」
後ろが見えるくらい大きな背伸びをして、この退屈をどうするかゾムは考える。
課題もやり終えた。
部活も休み。
(いきなり校舎爆発とかせんかな)
無理である。
シャオロンにいたずらをする、と考えて行動に移したが、
音が出そうなほどの力で手首を握られ、渋々手を引っ込めるしかなかった。
「なぁシャオロン暇」
「んなもん知らんわ」
「え~~~~~~~~~~~~~~~~~構ってやぁ~~~~~~~~~~~~~~」
「うるさいで」
「なぁシャオロン、なんか持ってない?」
「あ~~~~~~~~~持ってるで」
「まじで!!!!!!!」
ダメ元で言ってよかった!!と期待をこめるゾムの目に映ったのは、
「はいこれ」
「飴?」
「せやで」
黄緑色の紙で包まれた小さな飴だった。
「俺これ嫌いやねんな」
「貰った側が文句言うなや、せっかく用意したんやぞ」
「偶然あったのを出しただけやろ」
不満に思いながらも、ゾムは飴をつまみ上げる。
さっきよりは退屈のしのぎになるだろうと思い、包みを開ける。
なかなか気分が乗らず、包みを完全に開ける前に机に置いた。
暫く食べるのを迷っていたが、貰い物だし、迷惑をかけてしまっていることは分かっているので、
包みを開けることにした。
隙間から見えた透き通るような黄色に、ゾムは顔をしかめる。
包みを開け、光に照らされる飴玉を、
ゾムは思わず太陽にかざしてみた。
少し視界がぼやけるくらいで特に変化は無かったが、
ゾムはそれが少し輝いて見えた。
(あいつの目みたいやな)
必死にペンを走らせる幼馴染みの目を見る。
かざした飴玉の輝きと、あの目の輝きは、同じ物なのだろうか。
つまみ上げた飴玉を口に放り込む。
苦手な味なのは変わらず、やっぱり顔を歪めてしまう。
だけど、あいつの目のようだと考えると、少しだけ、
少しだけ、美味しいと思えるような、そんな気がした。
(あいつの目も、美味いんやろか)
コメント
1件
ヒェ-ち、ちょっと怖いけど面白い!