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りー
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コメント
1件
第60話読み終えたよ〜!📖✨ 二人で昔の写真の場所を探しに行く展開、すごく切なくてエモかった…😭💕 窓際の席で二人とも同じ景色が浮かぶところ、まさかのフラッシュバックじゃん!? しかも彼女も「誰かに何かを渡そうとしてた」って…何を渡したのか気になりすぎて今夜眠れないレベルなんだがっ!?🥺💦 記憶が少しずつ重なってく感じ、もどかしいけど確かに進んでるのが伝わってきて胸が熱くなったよ🔥 次も絶対読むからね〜!
第六十話 変わった店
次の休み。
二人は、駅で待ち合わせをした。
前に会ったときより、少しだけ緊張が少ない。
「おはよう」
「おはよう」
それだけの挨拶なのに、二人とも少し笑った。
「今日はあの店?」
「うん。写真にあったところ」
二人は並んで歩き始めた。
駅から少し離れた場所。
昔の写真と同じ道を進む。
彼女がスマートフォンの写真を見ながら言った。
「この辺だったと思う」
「たぶん」
角を曲がる。
すると、古い建物が見えてきた。
写真に写っているものと、形がよく似ている。
けれど、看板は違った。
店の名前も変わっている。
「ここ……?」
「たぶん、ここ」
二人は少し戸惑いながら中へ入った。
店内は昔の写真とはかなり違っていた。
それでも、壁の一角に見覚えのある印が残っている。
あの封筒に書かれていたものと同じ印。
「やっぱりここだ」
彼が言う。
二人は店員に、昔の写真を見せた。
「この店、昔はこういう名前だったんですか?」
店員は写真を見て少し考える。
「かなり前ですね」
「何年前くらいか分かりますか?」
「確か……何度か改装してるので、十年近く前だったと思います」
二人は顔を見合わせる。
それ以上詳しいことは分からなかった。
店員にお礼を言い、店を出る。
「結局、何も分からなかったね」
彼女が言う。
「うん」
でも、彼は少し違った。
店の中に入った瞬間から、何かが引っかかっている。
店内の奥。
窓際の席。
そこを見たとき、一瞬だけ景色が浮かんだ。
誰かと向かい合って座っている。
机の上には、二つの飲み物。
そして――
「これ、渡す」
自分の声。
彼は立ち止まった。
「どうしたの?」
「……今、少し思い出した」
「何を?」
「ここにいた気がする」
彼女も店の中を見る。
「私も」
二人とも、同じ場所を見つめる。
偶然かもしれない。
でも、ここまで来ると、
その言葉だけでは片づけられない。
彼女は写真を見返した。
昔の写真の中にも、窓際の席が写っている。
そして、
そのテーブルの上に小さな箱が置かれていた。
「ねえ」
「ん?」
「これ、何だと思う?」
彼は写真を拡大する。
小さな箱。
その隣に、青いリボン。
「……分からない」
でも、なぜか見覚えがある。
彼女も同じだった。
「この箱……」
彼女が呟く。
「知ってる気がする」
そのとき、
彼はポケットの中のキーホルダーに触れた。
古い傷。
「ずっと」の文字。
そして、写真に写る箱。
何かを渡すために、この場所に来た。
そこまでは少しずつ分かってきた。
でも、肝心の中身だけが分からない。
二人は店を出た。
「また写真、探してみよう」
「うん」
帰り道。
彼女がふと足を止めた。
「……ねえ」
「どうした?」
「さっき店で思い出したことがある」
「何?」
彼女は少し考えてから言った。
「私、あの日……誰かに何かを渡そうとしてた気がする」
彼は黙った。
自分も同じだった。
そして、その「誰か」が誰なのか。
二人とも、まだ思い出せない。
けれど――
過去の二人が同じ場所にいたことだけは、
少しずつ確かになっていた。