テラーノベル
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独占モード秋の風がグラウンドをそよぐ午後。
フォークダンスの音楽がかかり、男女が円になって手を繋ぐ。
🌸が隣に立った瞬間、
背後からひょい、と治が腕を回して腰に手を添えてきた。
「ほな、俺と踊るんやろ?ちゃんと俺だけ見ときや」
ニヤリ。
落ち着いた声なのに、どこか独占欲がにじむ。
「え、順番で回るんだよ…?」
「無理。お前、俺以外のやつと触れたらアカンやろ」
言葉は冷静だけど、胸の奥で小さくドキッとさせる独占力。
⸻
手を握り、ステップを踏みながら、治は少しだけ意地悪な笑み。
「あー、やっぱりお前の手、温いな」
回るタイミングで、他の男子と手を繋ぐことになると、治はさりげなく手を押さえてくる。
「あかん。離さへん。俺だけや」
小声で耳元に囁くと、周りの歓声なんか全く気にならない。
🌸の頬が赤くなるのを楽しむように、治は軽く微笑む。
⸻
最後の抱き合うポーズ。
治は自然に腰に手を回し、他の男子より強く🌸を引き寄せる。
「ほな、今日はこれでええやろ?疲れたんやろ、抱っこしたろか」
え、抱っこ…?
自然に腕に抱え上げられると、もう周りの景色は霞む。
「もう誰にも渡さんで。俺のや」
落ち着いた関西弁だけど、心臓に刺さる強い独占力。
🌸は小さく頷くしかなかった。
⸻
グラウンドを離れ、手をつなぐとさらに圧が強くなる。
「疲れたやろ?ほな、家帰るまでずっと離さへんで」
顔を上げると、笑っているけど目は真剣。
治の甘えたがり・独占欲・優しさが全部混ざった瞬間。
今日のフォークダンスは、治の独占モードに完全支配されて終わった。
コメント
1件
侑の次に治はタヒぬて😇