──────ノイズ視点──────
美しい黄金色の髪が俺の視界に入る。美しく、見たものを魅了してしまうのではないか、と思うほどだった。一言で言い表すとするならば、間違いなく【神】だろう。
そう、敵であろうそいつ───メテヲは俺を救ったのだ。もし、メテヲが俺を放置し、あのままだったら───そう思うとゾッとする。
確実にしんでいた、とは言いきれないが、少なくとも重症を負い、ダークとの戦いで本領発揮できず、どの道負けていただろうからだ。
そこまで未来がわかってなお、分からないことがある。───そう、メテヲさんがなぜ俺を救ったかだ。俺とメテヲさんはこの場において敵同士であるはずで。ましてや、さっきのそっくりさん、いや、鏡とは味方同時であるはずだ。
───仲間割れ?いや、そんな訳が。そう、理由を模索していると、ダークが声を荒らげながら俺の影から飛び出る。すぐに身構えるが、俺に攻撃を行おうとはしていなかった。
「おいッッ!!?何やってんだよッ!?」
そう、文句を着けるように声を荒げてそう抗議をしてくる。その声に応じたかのようにメテヲさんがゆっくりと、少し震えながら振り返る。
───その顔は歪んでいた。息を荒らげ、肩を大きく上げ下げし、目は充血している。天使の輪は点滅し、羽もゆっくりと上下していた。
──正気の沙汰じゃない。何があったのか目を疑うレベルでその様子は異常だった。
この状況を俺も、ダークも理解することが出来ず、両者ともに停止する。
「あ゛ぁ゛ッッ!!う゛、がッあ゛、ッ」
美しい声音からは想像できないほどにその声は途切れ途切れで、そして意味の無い言葉だった。痛みを声で耐え忍んでいるような声にも、涙をこらえ、嗚咽しているかのような声のようにも聞こえる。
「あ゛ッッぽ、ぇ゛ッメ、テッ!はぁ゛ッッ!!」
言葉の羅列。ぐちゃぐちゃで枯れた声。焦点が合わない瞳。しかし、オーラだけは、唯一辺りを燦々と照らし、美しい髪を震わす。
「───お゛と゛ッ、な゛しく゛ッッ、し゛だがぇ゛ッッ!!」
そんなほぼ絶叫に等しい声をあげた後、後ろにふらっと倒れかけ、しかし、それを持ち直す。
「──────は゛ぁ、ッッはッあ゛ぁッ」
やや枯れた声で大きく深呼吸をする。しかし、その呼吸は段々と安定し、そして、ふわりと少しだけ浮く。そして、単調な言葉でそう吐き捨てる
たった一言、そう、たったの一言で。メテヲさんは標準を合わせる。
「はぁッ!?何やってッッ!?」
ダークがそう叫ぶ。声は裏返り、相当焦っていることが、声だけでもわかる。だが、初めて見るその様子。目から無意識に内に涙を流し、膝をガクガクと震わせ、そして、手を大きくふるわす。
───恐怖しているのだ。あの、圧倒的神の面前で。やっと落ち着けたのか、その神は柔和な笑みを顔面に貼り付けていた。
神がその手のジェスチャーだけで。
ダークの心臓は呆気なく撃ち抜かれ、まるで硝子、鏡を割るようにその心臓から亀裂が入り、そして
───パリンッ!
そんな軽い音の後に。
───ガシャンッッ
大きなものが割れたかのような、まるで、空間から切り離されたかのような。目の錯覚かのような。そんな、言葉じゃ言い表せないほど、美しく───しかし残酷に、その命を散らす。
───あんなにも苦戦した相手が、呆気なく死ぬ。それは、賞賛の感情よりも、恐怖の感情よりも、現実を受け入れられない。まるで、世界に取り残されたかのように、俺の理解が追いつかなかった。
「大丈夫〜?ごめんね、ちょっとこれから八幡さんの助っ人いかないとだからアフターケアはできないや。」
そう言って、先程までの荒れ具合はどこへ行ったのやら、メテヲさんは飛び立っていく。
──────いや、どういうことだよ。
その戦いが終わったあと、ようやく心の整理をつけ始める。それほどまでに怒涛の展開で、何が起きたのかを冷静に考えることが出来なかった。
まず。まず思ったのは、いつの間にがメテヲさんが仲間に加わっている事だ。この時点でおかしい。どうなってんねん。思わずツッコミを入れるが、それは誰にも届かずに心の中で消化されていく。
───本当にダークが死んだのか?あんなに、あっさりと。あんなにも狡猾で、生にしがみつき、俺を散々追い詰めたそいつが。───本当に?信じられない。けれど、実際に目の前で割れて───。
そう、思考に没頭しかけた時、俺は、急に意識が遠のくような気がした。
──────あぁ。忘れていた。この肉体はいえのものなのだから返さなければ。
そんなことを思いながら俺は意識を手放す。
──────いえもん視点──────
「───はッッぁ…ッ!」
俺はガバッと体を起こす。───が、直ぐに、身体が痛みを訴え、地面に落ちる。幸い雲の上のため落下した痛みはない。
───いや、痛みどころではない。身体中のあらゆる筋肉という筋肉が硬直したかのように、激痛が走る。神経全てが痛みを訴え、脳は悲鳴をあげる。
声を出ほうと口を開こうとする筋肉すら痛い。
原因はおそらくノイズのあの無茶な戦い方のせいだろう。ただの凡人たる俺の肉体ではついていけないほどの動き方。それを俺の肉体でしたのだから、動き回ったノイズの代わりと言わんばかりに身体中が針で大量に刺されたかのように痛い。
俺は、しばらく体を動かすことが出来なくなった──────。
ここで切ります!!はい!相も変わらず私春がこの場を努めさせて頂きます!!
終盤終盤言ってまだ終わらない。おかしい!!腕がいてぇ!
あ、1周年記念イラスト描き終わったので載せときます()
1周年ということで全員描きました!ちなみに服装は全員初期の服装で統一しています。設定で色つけてないものとかあって何色やねんっ!って過去の自分にツッコミを入れながらガンバって描きました…。本当に疲れた。
てことで!おつはる!
コメント
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「ぽ」で思い出すキャラは多分ぜんさんしかいない
そっか、ぜんさん(のお友達さんだっけ?)がメテヲさん食べたからその姿になってるのか
ノイズ…どういうことだよは私も思ったわよ…