この作品はいかがでしたか?
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あれ?なんかフォロワー減ってね?(°▽°)
そっそれでは本編へーー
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第十五話『自殺志願者』
????「それじゃあ友よサヨナラ。」
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まだ終戦したばかりとゆうのに街は輝いて見えた。
良かった、日本は外国の奴隷となった訳じゃないんだって。
工事中の街中を歩いていると、外国人が多いことに気がついた。その多くが洋服を見に纏い何やらこれからどうゆう発展をするのか話し合っているようだった。
陸「、、、それにしても。洋風建築、、、いいな。」
ドッ。
新しい建築物に目を取られていると、誰かとぶつかってしまった。そのまま陸はよろけて倒れてしまった。
顔を上げると白髪の男性とシルクハットの男性、、、西洋人が心配そうに見下ろしていた。
陸「すみません、それでは。。」
相手が西洋人だとわかると英語で咄嗟に返した。
フランス「!、、、英語喋れるのか。」
陸「!、、、はい。かじった程度ですけれど。」
西洋人は日本語で返してきた。気を使わせただろうか?そう思っていると、白髪の 西洋人が手を差し伸ばして来てくれた。だが陸は自力で立ち上がり、頭を下げお辞儀をした。
その時、目に入った。白髪の足の動き方、軍人か。
フランス「そう、僕はフランス陸軍兵。名前はフランスだよろしく。君も何かの兵隊さんかな?」
一瞬で考えている事が悟られた。その立ち振る舞いに驚きながらも答えた。
陸「はい、南方の日本陸軍、歩兵を務めてました。今は放浪の身ですが。」
フランス「ご苦労だったね。日本兵の活躍は耳に入っているよ。」
陸「大変恐縮です。」(皮肉って言っているな)
フランス「いやまぁ、被害が及んだのはこいつの方だけどな。」
笑いながら、フランスと名乗る物はシルクハットの方を指差した。そのシルクハットの紳士的な容姿からイギリス兵かなんかか。
指を刺されたシルクハットは呆れた様子でこちらを見つめてきた。
フランスと名乗る者はは応じないシルクハットに変わって言った。
フランス「あぁ、こいつはイギリスってゆうんだ。日本の航空機によるマレー沖海戦での戦艦喪失には凄く驚いていたよ。」
楽しそうにそいつは語る。その赤と青のオッドアイには謎に輝いて、不思議な光を放っていた。まるで陸の真層を掴みたいように、問うてくる。
このままでは思わぬ展開に発展しそうだと悟った陸は適当にそれではと言い足早に去っていった。
陸(ダメだ、此奴らといると擦り込まれた腐った合言葉を口に出してしまいそうになる。)
大英「、、、今の。ナチと面談して喧嘩になった奴か?」
そう言ってもフランスは陸が去っていった方をずっと見つめていた。獲物を狙う狩人のように。不思議と微笑んだ笑顔は絶えずに、何か裏があるような雰囲気が滞っていた。
それを見て呆れたイギリスがボソッといった。
大英「、、、職業病が発症しているぞ、殺人鬼。」
その声を聴いたフランスはイギリスの方を向いた。目を細めて睨んでいる。それにイギリスは溜め息をしながら返した。
大英「戦争は終わったんだ。お前がアイツをどうするかはお前が決めろ。」
フランス「、、、お前が“俺をヒト殺し“にした癖に。」
さっきまでの無邪気なただの青年ではなくなりフランスはイギリスを取り囲むような不思議な眼光で睨んでいる。殺意丸出しのフランスにイギリスはゲス顔をお返した。
陸「チッ。」(、、、今まで敵性言語を言ってはならないとか言う世間だったのに、今更、英語を話して外交するなんて。)
先ほどの西洋人の振る舞いを聞いていると、怒りが湧いてきた。戦勝国であるが故に我らを悪の枢軸として見なし、今までの行いを都合よく蹂躙してくるのだ 。
更に恐らくアイツらは国の化身。
戦時中ずっと色んな地獄を
我慢して
我慢して
我慢してきたのに。
結局、敗戦コースは変える事ができなかった。本当に今までの苦労は一体なんだったのだろうか?いっさいがっさい報われないなんて。彼らは犬死にだったのだろうか?
陸(、、、こうなるんだったら。最初から。)
戦後多くの戦犯が処刑された。しかし処刑を受けなかった上層部の連中は手に入れた富に浮かれ、家を失い、大切な人を失った人々に手を貸す事は無かった。
そう思ってくると、怒りが更に込み上げてきた。いや、自分の無力さの間違いか。
足掻いたって、嘆いたって現実は変えられない。
陸(、、、今までの行いは変わらない。だからせめて戦友の犠牲の上に国民の平和を。)
陸「、、、!」
未だ、家もなく路地裏で暮らす人々が目に入った。警戒心を放ち、もう降ってこない焼夷弾に怯えている様子だった。
陸(、、、。)
ズボンのポケットに手を伸ばす。
子供「!」
陸「キャラメルだ。喰っていいぞ。」
そう言って一箱のキャラメルを差し出すと、嬉しそうに子供達は飛びついた。さっきまでの警戒心はなくなり笑ってた。それを見たら先程の腐った世間への怒りは消え子供と一緒に笑った。いつの時代も子供が笑っていればそれで十分だ。
ふと奥にいる親であろう人に目をやると、こちらを静かに睨んでいた。
陸(そりゃそうさ、俺は特攻クズれだ。あんた達の為に死ねずごめんな。)
学帽を取り頭を下げ、家に帰った。
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??「、、、嫌だ!」
陸「、、、、、、。」
??「嫌だ!嫌だ!まだ!」
陸「、、、ッ!。」
??「、、、、、、やめてくれ。」
陸「ッ!、、、、、、すまん。」
??「ッ!うあぁぁぁああ!!!!!」
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陸「ッ!、、、ウッ」
陸(また、、、この夢か。、、、ッ!)
左手が無意識に銃を探していた。、、、ある筈ないのに。
陸(あぁ、、、やっぱり俺達はは____
戦争の中でしか息が出来ないのだろうか?
今の生活は刺激がなく、つまらない生活だ。人はいつだって合理性よりも感情論を優先してしまう。
更なる刺激を求め、戦争する事を躊躇わないのだろう。
昨日の奴等だってそうだ。売られた喧嘩は全て買い、勝つまで酷く残酷な犠牲を産み続ける。 戦争を望む人間に和解なんて牙を捨てた飼い犬の所業なのだろうか?
陸「、、、もう死にたい。」
御國の為に死ぬ覚悟で戦ったのに、
今まで 託された想いを胸に 尽くしたのに、
無辜の民の為、
数多の死屍を超えて、
ヒト殺しにまで成り下がったのに、
敗戦。
帰ってきたらなんだ?
家も
財産も
家族さえも
全部
全部
なくなったとゆうのに
『アンタが死ねばよかった。』
俺は忠誠を誓った國からも、国民からも捨てられた犬なんだ。
陸「返してくれよ、命も、捧げたものも全部。ウゥ、、、アァ、、、、、、アァ!」
泣いた、
凄く泣いた、
嗚咽もした、
けど泣かずにはいられなかった。
けど誰の所為でもある、
俺の所為でもある、
難しいものだ
忘れるとゆうことは。
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破 十五話『自殺志願者』 完
戦争によって人生をかえられてしまった。
そんな人生の最終点とは?それではまた。
コメント
2件
イラストの左腕が動いてるの銃を探してるのがすごいリアルですごい‼︎戦争は殺人鬼をいっぱい作っちゃうんだね、、、