1話の最初に注意事項を追記したので、よかったらみてほしいです(*ᴗ͈ ᴗ͈)⁾⁾⁾
「あのさ、大丈夫…??」
汗だくのまま震えてかたまる俺に、こいつは同情をしたのか。それとも、馬鹿にしているのか。
「あ??」
「落ち着いたなら話したいんだけどさ」
どさっ
怒りに任せて思い切り突き放してやった。
「痛っ…なにすんだよ!」
俺は黙って鋭く睨みつけ、暗い路地をあとにしようとした。
だめだ。
行かねぇと。
こいつに手をだしてはいけない。
「待てよ!!」
今度は手にしがみついてきた。
片手だと何をするにも難しくなる。小賢しいガキが。
「待たねぇ」
「なんでだよ!!さっき立ち止まったのはなんだよ!」
「そうしなかったらどこまでも付け回す奴がいるだろ」
「はっ 付け回してたのはどっちだよ」
「っ…俺は…!!!」
「俺が必要なんだろ??さっき散々言ってたじゃねぇか!!なんで行こうとするんだよ!!」
「俺は!!!!」
ここまで言われて動かないのはなんでなんだ。この瞬間を待ち望んでいた。これを望んでいたはずだ。その上相手から来ると言っているのに。
俺を迷わせているのはなんなんだ???
意地か??
さっきあれだけ拒否っといて今更ノコノコついてくるコイツに腹が立ってるから??
そんなん…違う。それじゃ俺までガキみてぇじゃねぇか。
それなら掟??
コイツに手をだしてはいけないという掟。ボスの、恋人の、掟。このままだとコイツを殺してしまうかもしれないから??
いや、違う。
もし本当に殺したいなら、俺は迷うことなんてしないはずだ。
全く俺らしくねぇ。
ここまで俺を狂わすのはなんだ。
なんだ??なんなんだ??
「わかんねぇ…なんだ??」
「なぁ、おしえろよ」
「おい、なんなんだ??」
答えを知るはずもないと分かりきっているのに、問い詰めるように俺はコイツの腕を掴み、うすごれたコンクリートの壁に追いつめていった。
今にも折れそうなほっせぇ腕だ。
「は…?何が…???」
訳もわからず進む展開に、コイツは明らかに動揺している。銃を頭につきつけても平気な顔して生意気な口をたたいていたコイツが。
「なぁ、ちょっと…落ち着けよ…」
ああそうだ。
俺はコイツの
コイツの
こういう顔が見たいんだ。
俺を惑わせていたのは、
立ち止まらせていたのは、
アホみたいな意地でも、クソみたいな掟でもない。
理性だ
コメント
1件
ピコくんのキャラが崩壊気味で申し訳ないです笑 ボイピコ注意⚠️なのでお気をつけくださいね!