01.夜の世界

日本では水商売も風俗も盛んだ。

嬢もお客様も、綺麗も汚いも全て引っ括めて色んな出会いがある。

本音と建前を大事にする狭間の休息地。

東京に住む女性の10%は何かしらの夜職を経験したことがあるという。

私もその1人だった。

19歳から23歳までの4年間、友達が借りた闇金の保証人として365日お金に追われながら夜に生きていた。

コンセプトカフェ、ガールズバー、キャバクラ、ラウンジ、会員制クラブ、エステ、ピンサロ、ヘルス、チャットレディ、ソープ

東京に限らず色々な場所へ行き、そのほとんどを経験した。

あまり良い記憶ではなかったと思う。

それでも未だに思い返す日がある。

汚れてるのに綺麗で様々な温もりがあって、普段は表に出さない気持ちを丸裸にするような濃度の時間。

それほど沢山の人に出会い沢山の人生に触れた日々だった。

これは、ただそんな私の誰にも話せなかった。

私と誰かの思い出の記録。