「俺が連れてってやる!!」
どうして、ルフィ…..!
「んおっ!?頭に声が聞こえてくるぞ!」
ここは悪魔の実の能力で創られた夢の中。ボクはなんだって出来るよ。
「すっげぇなー!!」
それより、どうしてここにいるの。ルフィは夢の中にいたのに
「ん?あぁ、仲間が助けてくれたんだ!」
え?どういう….
「あれはなぁ…」
ルフィside
__あいつはいずれ海賊王になる男だ!
__私たちの船長には、命を賭ける価値がある…!
『うっ、なんだぁ?これ』
「どうした?ルフィ」
「最近おかしいぞ?昨日なんか魘されてたし」
「悪夢でも見たか?」
『悪夢ではなかったぞ!!』
「なのに魘されてやんのか…笑笑」
『うるせェー!』
__俺たちの船長は、いつかこの海の王になる男なんだ
『小さい、トナカイ….』
「あ?トナカイ?」
「トナカイがどうかしたのか?」
『いや….、なんでもねェ!』
「どうした、悩んでるようじゃなルフィ!」
『げっ、じいちゃん!?!?』
「げっとはなんじゃ!!」
__うちの船長は海賊王になる男だぜ!
『……じいちゃん、俺…なんか。』
「どうしたんじゃ?このじいちゃんに言ってみぃ!」
『何か忘れてる…』
__彼はいずれ世界の海の王となる男!
『俺、仲間が….!』
__麦わらのルフィはいずれ世界を変える男なんじゃ
この海の王になる男は麦わらのルフィじゃと、わしは思うとる!!
『……..!!』
『じいちゃん!!俺行ってくる!!!』
「よう分からんが行ってこい!ルフィ!!」
『おう!!』
…そっか。仲間が、助けてくれたのね。
「おう!!オト!何企んでんだ」
何も企んでなんかないよ。これはボクの夢。これはボクの願い。これはみんなの幸せ。
「どーいうことだぁ?」
ルフィは分かんなくていいよ。知らなくていい。だから、幸せな夢へ戻って。
「幸せなんかじゃねェよ」
….どうして?幸せだったからボクの悪魔の実はルフィにあの夢を見せた。ルフィはあの頃が幸せだったでしょ?夢の中のルフィも笑ってた。幸せでしょ?
「夢は本物じゃねェ!!」
幸せだったら、夢でも現実でもいいんじゃないの?
「夢は、なんか…違ェ!」
屁理屈だなぁ、ルフィは。なんか違うってなに?幸せだったらなんでもいいじゃん。
「それは……」
ほら、何も言い返せない。幸せだったらななんでもいいのよ。
「お前が!!お前が、幸せじゃねェだろ!!!」
…………だから、なに?ボク1人が幸せじゃなくなって、他の人は幸せだったら、ボクはそれだけで幸せだよ。
「お前は大丈夫でも、オトはどうなんだ」
…….!オトは…もう、死んでるから関係ない……
「俺知ってるぞ。たまにわたしって言うの知ってんだ。オト、生きてんだろ」
生きてなんか….それは、…
「オト!!!」
うるさいッ!何も、何も知らないくせに!!
「知ってる!!」
嘘だ!!ルフィは何も知らない!わたしのことは、わたししか分からない!!!!
「オトは!!もっと周りからの想いを知れ!!!」
頼れるのはわたしだけ!!他の人なんて要らない!ルフィなんか、ルフィなんか…..!
だいきr……んぐッ..
「それ以上はダメだ。オト。」
シャン…クス….
「久しぶりに聞きにきた。お前の曲を。」
…………(落ち着け。落ち着け。ボクはトール。トールだ。)
ボクの音を聞きに来てくれたの?ありがとう!赤髪!
「…….オト。」
オトって誰?ボクは最高の演奏者トール!みんなを幸せにする女だよ!
「オト。」
どうしたの?赤髪。ボクに聞きたいことでもある?
「オト。」
….なに?さすがのボクも怒るよ。トールって呼んでね
「オト、俺が悪かった」
え…?なんで、いま…..いや、違う。…..ボク赤髪に何かしちゃったかな?
「オトの奏でた曲は凄く綺麗で今でも思い出せる」
………….。
「オト、本当にすまなかった。お前に辛い思いをさせた。父親失格だ…」
なに、今更。もう…遅いのに。もう、オトはいないのに。
『赤髪、ボクの音は好き?』
「あぁ、お前の音も。オトの音も。」
『そっか。そう言ってくれて嬉しいよ赤髪。』
「オト、帰ろう。今までさせてやれなかったこと。一緒にやろう」
『….ダメだよ。もう出る方法はない。』
「オト。」
『……あれだけはダメ。ダメなの….』
「命を失うよりかはマシだ。お願いだオト。」
『ダメったらダメなの!!!大切なものだから…捨てられない!』
『もう….夢の中に返って!』
「「 オト! 」」
『ルフィ。シャンクス。バイバイ…』
(っ´>ω<))ω<`)ギュッ♡
『……っ!?』
「久しぶり。オト」
なんで。どうして。ここに….ウタは、ウタだけは来て欲しくなかった。幸せな夢の中にずっと居て、わたしのことなんか忘れて、シャンクスとみんなと幸せに暮らして欲しかった。わたしの、たった1人の大事な妹だから。ボクの役目はみんなを幸せにすること。わたしもみんなに幸せになって欲しい。
『ウタ。ダメ….帰って』
「オト。」
『ダメ….やめて。帰って….!』
「オト、大好きだよ。」
『やめてやめて…..優しくしないで。….っ!』
「お姉ちゃん。行こう、一緒に」
『近づかないで!!!』ドンッ
「あっ…!?」
『ぁ…ごめ、…..そんなつもりじゃ。ごめん…..ごめんなさい…』
「オト、ウタ。こっちに来い」
『やだ。行けない…そっちには….!』
「「 オト 」」
『行けない….行けないの。もう、わたしは….』
「え?シャンクス、オトはどうしちゃったの?」
『ウタ……ごめん。ごめんなさい……そっちには行けないの』
「オト…アタシ、もっとオトと居たい」
『でも、でも…..もう出る方法は…』
「あるだろ?オト」
『ダメ。本当にダメなの。あれはわたしの、ボクの大事なもの。』
「俺はオトに生きて欲しい」
「アタシも、一緒に居られなかった分オトと居たい」
「俺も!!また、オトの曲が聞きてェし、もっと遊びてェ!!!」
『みんな……』
「「「 オト! 」」」
『ごめん。あれだけは、” 記憶” だけは本当に…捨てられないの。だから、ごめんね』
バイバイ…..
スッ
『え、…..?』
「あいつは….」
『どうして邪魔するの、ムジカ…!』
ゴメンネ。僕トールニ、オトニ幸セニナッテホシィ
『もう…十分幸せだったよ。だから退いて…!!』
オト、僕ヲ捨テテ。今ナラ間二合ゥ。今シカナイ
『ダメ。ダメだよ…..!』
僕ノ命ト、オトノ今マデノ記憶。ドッチヲ捨テルヵナンテ決マッテルヨ。
『わたしの大事な記憶も、ボクとムジカが過ごしたあの日々も…捨てられない…..
オト。
『やだ…出来ない。ムジカを……出来るはずがない…!』
赤髪ノシャンクス、僕ヲ殺シテ。
「……..分かった」
『!?だめ!赤髪、たとえ君でもボクは許さないよ』
「オト…」
『ごめんね、ウタ。ボクには最高の相棒がいるから。殺することは許さない』
……!赤髪のシャンクス早ク!!
「すまない、オト。」
『ダメ、やめて…!!』
ムジカ!
🎼.•*¨*•.¸¸🎶🎼.•*¨*•.¸¸🎶
あとがき
✧トール✧
ムジカは大切なボクの片割れ。相棒。だから、ムジカを殺そうとする人達は…敵だ。
✧オト✧
みんなの所に帰りたい….。でも、もう帰れない……
✧シャンクス✧
オトに帰ってきて欲しい。 “記憶” を代償にしてでも生きて欲しい。
✧ウタ✧
お願い。帰っきて!!
✧ルフィ✧
帰ってこい!!!
✧トットムジカ✧
僕ハオトガ幸セナラ、ソレデ十分ダョ。
見て下さってありがとうございます!!
夢世界(ユートピア)を出る方法は2つ..?
壱 : 能力者が死ぬこと。
弐 : 能力者の全ての記憶をなくす(二度と思い出さない)
(参 : トットムジカを永遠に封印すること、__________)
それでは、次回をお楽しみに!
コメント
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いやほんとにここまで一気読みして泣きました😫