mz視点
春の風が頬を撫でる。まだ少し肌寒いけれど、桜が咲き始めていた。
tg まぜたん!また寝坊しただろー!
校門をくぐった瞬間、後ろから背中を叩かれる。振り返ると、ちぐが笑っていた。
mz 別にそんなことないって
tg 嘘つけ!髪ボサボサ、シャツのボタンもズレてる。ほら、じっとしてて!
ちぐがため息をつきながら、俺のシャツのボタンを留め直す。その手つきがあまりにも自然で、俺は思わず心臓が跳ねた。
mz 自分でできるって//
tg いやいや、毎回こうやって直してやってんの誰だと思ってんの?
mz ……
何も言い返せなくて、そっぽを向く。ちぐのそういうところが昔から変わらない。俺が何も言わなくても、勝手に世話を焼いてくる。
tg はい完璧!
ちぐが満足そうに微笑む。その顔がやけに眩しくて、俺は視線を逸らした。
tg ったく、人前でやるなよ//
tg なんで?別にいいじゃんw
mz よくねぇよ//
tg なんで?
ちぐがいたずらっぽく笑う。無邪気なその笑顔を見て、俺は言葉を失った。
mz(お前が、特別だからだよ)
口に出せない気持ちが、胸の奥にしまい込まれる。ちぐはそんな俺の気持ちなんて知らないまま、先を歩いていく。
tg 早く行くぞー!
mz はいはい
俺は、ちぐとの関係がずっとこのままでいられると思っていた。
──この時は、何の疑いもなく。
まぜちぐの学パロ!
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