テラーノベル
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冬の太陽は一瞬で沈み、森はすぐに漆黒の闇に包まれた気温はさらに下がり、マイナス40度近くに達している
🇷🇺「……くそ、またか」
暗闇の防風林の中、ロシアは無表情のまま、低く悪態をついた
ロシアの率いる大軍は、完全に足を止められていた。フィンランドの仕掛けた『モティ戦術』――。
長い一本道に進軍せざるを得ないロシアの縦に長い列を、フィンランドは森のあちこちから奇襲し、まるで薪を細かく叩き割るように、いくつかの小さなグループに分断してしまったのだ
バラバラに孤立させられたロシアの兵士たちは、暗闇と飢え、そして極寒に怯えていた
しかも、ロシアの軍服は雪の中で嫌に目立つカーキ色
対するフィンランドは、全員が真っ白な服を着て、雪に紛れて音もなくスキーで移動してくる。
パァン……ッ!!
また一人、ロシアの兵士が崩れ落ちる。
🇷🇺「そこか……!」
ロシアが手にした銃から、凄まじい威力の弾を放ち、銃声のした木々を一瞬で吹き飛ばした。
凄まじい爆風が雪を舞い上げる。大国の本気の反撃だ
だが、そこにはもう誰もいなかった。あるのは、雪の上に残された綺麗なスキーの跡だけ
🇫🇮「うわぁ、危ない危ない! さすがロシアさん、一撃の重さが尋常じゃないですね!」
すぐ近くの闇から、またあの鈴を転がすような優しい声が響く
ロシアが振り返ると、そこには木に背を預け、はぁ、と白い息を吐きながら笑っているフィンランドがいた。ライフルを抱きしめるように持っている姿は本当に愛らしいのに、その足元には、ロシア軍から奪ったであろう弾薬袋がちゃっかりぶら下がっている
🇷🇺「お前たちは、正面から戦う気はないのか」
暗闇の中、ロシアの怖いほど美しい瞳が怪しく光る
怒っているわけではない。ただ、掴もうとしても煙のように消えてしまう目の前の小さな国に、底知れない不気味さを感じていた
🇫🇮「えへへ、だって正面から戦ったら、僕みたいな小さな国はすぐに潰されちゃいますから。知恵を使わないと、大切な家も家族も守れません」
フィンランドはそう言って、一瞬だけ寂しそうな、だけどすぐにいつもの元気な笑顔に戻って、ロシアを真っ直ぐに見つめた
🇫🇮「それに、ロシアさんのところの兵隊さん、みんなガタガタ震えてて可哀想です。防寒着も薄いし、凍ったパンしか支給されてないんでしょう? ……あ、そうだ。僕、これから陣地に戻ってサウナに入るんですけど、ロシアさんも来ます? 凍死しちゃう前に、あったかいスープくらいなら奢ってあげますよ?」
戦闘の最中だというのに、本気で心配しているような純粋な優しさ。
これこそが、一見サイコに見えて、実は誰よりも温かい心を持つフィンランドという国そのものだった。
🇷🇺「……遠慮しておく。俺は、お前を倒してそのサウナとやらを奪うだけだ」
ロシアは冷徹に言い放ち、コートを翻した
大国のプライドが、このまま引き下がることを許さない
ロシアは分断された部隊を統合するため、後方へ一度下がると同時に、次なる手――圧倒的な「砲撃の嵐」で森ごとフィンランドを焼き尽くす準備を頭の中で組み立てていた。
🇫🇮「残念です。じゃあ、また明日の朝に。あ、夜中に僕の仲間が奇襲に行くかもしれないので、寝不足には気をつけてくださいね!」
フィンランドは元気に手を振ると、闇の中に音もなく溶けるように消えていった。
残されたロシアは、じっと自分の手袋を見つめる。
寒さで感覚の無くなりかけた指先とは裏腹に、胸の奥だけが、あの小さな国の放つ圧倒的な熱量に、静かに侵食され始めていた。
へへへ書くの久しぶりだとやっぱ楽しいね☆
それではーー
#カンヒュ
コメント
3件
読み終わりました!第2話、めちゃくちゃ面白かったです…! 雪原の静けさと銃声の対比が映像のように浮かんで、フィンランドの飄々とした小悪魔感と、それでいて本気でスープを勧める優しさのギャップがたまらないですね。“掴もうとしても煙のように消える”っていうロシアの焦燥も、すごく伝わってきました。 凍えそうな寒さの中で、胸の奥だけ熱くなる这种感觉、素敵でした!続きがすごく気になります✨