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僕はマジックフロントのベンチに腰をかけお城を眺めている。僕はいつか舞踏会に出てみたいと思っているのだ。お城の舞踏会って素敵なんだろうな。みんな綺麗なドレスを着てそれぞれパートナーと手を取り合って一緒に踊るんだろうな。そんな思いを巡らせて眺めていると遠くからピンクと白を基調としたドレスを着て歩いてくるミニーが見えたので声をかけた。
「ミニー!素敵なドレスだね」
「あらありがとう。昔デザインしたドレスを作ってみたの。どうかしら?」
そう言いミニーはくるっと回ってみせる。その姿はまるで丘に咲く一輪の花のようだ。
「すごくビューティフル。それにキラキラしていて素敵だな」
「ありがとう。よかったらテオも作ってみる?」とミニー。
「え!でも材料が、」
「それならイェン・シッド様に聞いて見たらどうかしら?魔法のことなら色々と知ってるってミッキーが言ってたから、もしかしたら素敵なドレスの材料知っているかもしれないわ」
「そうか。ありがとう。一回行ってみるね」
そう言い、私は大きな白いレンガの壁の塔に行く。
塔に着くと大きな重い扉を開けて中に入る。中に入るとミスターイェン・シッドが本を読んでいる。
「あのー、おじゃまします」
「む?テオか、何の用かね?」
「実はドレスの材料を探してまして、」
「私は魔法の探究科、ファッションも専門外」
そう言いまた本に視線を戻す。会話終了!でも諦めきれない。
「ドレスはキラキラが良いですか?」
「知らん」
「材料がどこにあるのか教えて欲しいです」
「それならキャッスル・オブ・ドリームにあるかもしれぬ」
「キャッスル・オブ・ドリーム?」
「ああ、夢のみるプリンセスがいる世界。そこなら手に入るかもしれぬ」
「そこにオバケは、」
「出る」
やっぱり!
「だからこれをやろう」
そう言うと、クリスタルの付いた杖を私に渡してくれた。
「それでオバケを倒しなさい」
僕はクリスタルに見惚れていると、ミスターイェン・シッドが忠告する。
「また無茶だけはしないように」
「分かりました」
何を言っているのかわからないけどともかく気をつけないと。僕はいつも通りマジックゲートを通ってその世界に向かうため外に行こうとすると、ミスターイェン・シッドが魔法で僕の体を止める。
「待て、どこの行こうとする」
「え?いつも通りマジックゲートで行こうと思ってまして」
「キャッスル・オブ・ドリームのゲートは無いぞ」
「何ですってー!」
その言葉に僕はその場に倒れ込む。
「だが杖に行きたいと強く願えばいくことができる」
「本当ですか⁉︎」
「ああ、帰るときも同じようにな」
「分かりました」
そう言われて僕は杖に強く願う。すると辺りが光に包まれる。
光が晴れるとそこは小さな村だった。村には大きな豪邸があり、村のはるか向こうにお城が見える。僕は見惚れていると、僕の前を馬車が通る。
「お城の舞踏会へ行く方はお乗りください」
舞踏会か、行ってみたいな。その時森の方から叫び声が聞こえてきた。
「助けてーオバケだ!」
「どうしたんですか?」
「オバケにドレスの材料を奪われたの。」
と女の人が僕に訴えて来た。
「分かりました。僕が材料を取り戻してきます」
「本当!ありがとう」
というわけでオバケ退治をする事になった。町の人の話だとオバケはここ最近現れたのだと言う。そしてオバケは物だけでなく、人の夢も奪うのだと言う。その影響で町のみんなはずっと泣いてるみたい。その時僕の前に青色の体に紫の横島の模様があり、目が黒色そして口が裂けているオバケと青い体に頭にろうそくかつき目が黒色口が裂けてるオバケが現れた。
「えい!」ぶん!
僕は杖を振ると青い光が飛び出してオバケ達を蹴散らす。オバケは光となり消えた。
しばらく進むと大きな広場に出るそこには大きな黒いカボチャの馬車のようなオバケがいた。
「よーし、覚悟!」
僕は杖を振る。だがそのオバケはびくともしなかった。すると黒いカボチャのオバケがカボチャの爆弾の雨を僕に降らせる。その時僕の目の前に白い煙が現れ、僕を守る。煙が晴れるとそこには紫のローブを着て杖を持ったおばあさんがそこに立っていた。
「大丈夫?このオバケは少し手強いわね。お手伝いしてあげましょうか?」
「ありがとうございます。あなたは?」
「私はフェアリーゴッドマザー。夢を信じる人の味方よ」
そう言いフェアリーゴッドマザーさんは自分の杖を僕の杖にちょんと触れるすると僕の杖が目を開けるのも辛いくらい強い光を発する。あまりにも眩しくて僕は手で目を覆いながらオバケに杖を振る。すると杖から大きな光の球が放たれカボチャのオバケは吹き飛ばされる。
「やったー!」
僕は嬉しさのあまり喜びの声をあげたあとあのおばあさんにお礼を言わないとと重い後ろを振り返る。だがそこには誰もおらず、あるのは広い広場の地面のみ。あれ?どこに行ったんだろう?でもこの先でまた会えるかな?そう思いながら僕は先を急ぐ。
僕は再び広い広場に出る。そこにはいばらの紫の大きなオバケが待っていた。大きなオバケ…イバーラクィーンは地面に腕を入れる。次の瞬間僕の真下にオバケの腕が出てくる。それと同時にスッ!っと僕たちの腕に切り傷をつける。 僕がうっと傷つけけられたところを押さえていると空からカボチャ爆弾の雨が降ってくる。まさかと思い空を見上げると空からさっきのオバケが降ってくる。カボチャのオバケが地面に着陸しようとした瞬間イバーラクィーンが着地点に移動してカボチャのオバケを食べてしまう。するとイバーラクィーンの頭には小さなカボチャランタンが生え、手のイバラは火をまとい始める。そんな状態でイバーラクィーンもとい、イバーラパンプキンクイーンはまた腕を地面に入れ僕に向かって攻撃してくる。だが今度は当たらないようにうまくかわす。だが攻撃をかわしたかと思った次の瞬間何かが頭にあたり大爆発が起こる。それと同時に先ほどの燃える腕が真下から直撃する。一瞬気を失いかけたが、なんとか意識を戻し上を見ると沢山のカボチャの爆弾が降ってくる。しかも先ほどとは違い沢山のトゲが付いている。あんなものに当たればひとたまりもない。僕は杖を何回も振り、爆弾を消していく。その後イバーラパンプキンクィーンとの間合いを詰め大きく杖を振る。すると大きな青い光の玉が出てくる。その青い大きな光の玉はイバーラパンプキンクィーンの口に当たり、爆発するかのように光となり消えた。すると上から服の材料が落ちてくる。僕は一息ついた後、落ちている材料を拾う。材料を全て拾い終わり村に戻ろうとするとフェアリーゴッドマザーさんが現れる。
「よくやったわね!それじゃあ村まで送ってあげる」
するとフェアリーゴッドマザーさんは杖を振り、呪文を唱える。
「ビビディ・バビディ・ブー!」
唱えると僕は村の真ん中にいた。
僕は女の人に材料を渡すとその人は喜んでくれた。お礼にドレスの材料を一部だけくれた。
「良かったわね!あなたは昆虫の国「インセクトランド」から来たマメコバチの男の子だから、それでタキシードを作ってあげる」
インセクトランドこと見抜いてるようだね。
フェアリーゴッドマザーさんは今度は歌いながら杖を振る。
♪サラガドゥラ メチカブラ
♪ビビディ・バビディ・ブー
♪うたえ 踊れ 楽しく
♪ビビディ・バビディ・ブー
♪サラガドゥラ メチカブラ
♪ビビディ・バビディ・ブー
♪さあさ みんな 元気に
♪ビビディ・バビディ・ブー
♪全てこの世は嫌なことなど
♪さらりすてて ほがらかに
♪ビビディ・バビディ・ブー
♪サラガドゥラ メチカブラ
♪ビビディ・バビディ・ブー
♪うたえ 踊れ 陽気に
♪ビビディ・バビディ・ブー
「ビビディ・バビディ・ブー!」
すると青色を基調としたタキシードを一瞬で作ってくれた。僕はとても嬉しくて今度こそという一心で何回も何回もお礼を言った。
しばらくして馬車が僕の元に来て僕を乗せて行く。どうやらオバケを退治したお礼にお城に招待してくれるみたい。僕はワクワクしながら到着を待つ。馬車が止まるとそこは大きなお城の真前だった。僕は階段を上がり中に入る入るとそこはダンスホールだった。その奥には青いドレスを着た金髪の女性とタキシードに身を包んだ茶髪の男性が僕を迎えてくれた。僕はその人達の元へ歩く。その途中では村の人やお城の人達が迎えてくれる。
「ようこそ」
「オバケを倒してくれてありがとう」
「これで良い夢見られそうだよ」
周りにいる参加者の人達にお礼を言われて2人の前に来る。
「こんばんは私はシンデレラ。どうぞ宜しく」
「僕はチャーミング。この国のプリンスです。君がオバケを倒してくれたのかい?」
「はい!僕はマメコバチのテオって言います」
「そうですか、テオ良い名前ですね。国を代表してお礼を言います。ありがとうございます」
シンデレラ達は僕を称えてくれた。その後僕は沢山の人たちと踊り素敵な夜を過ごした。その様子を2匹のネズミが見ていた。
「おい、ガスみろよ!あの男の子可愛いよな」
「え?本当だ、とても優しそうだし」
同じ時上の階から王様と大臣も見ていたみたい。
そして12時を告げる鐘がなる。だがそんな事は僕も気づかなかった。そして忘れられない夜になった。
マジックキャッスルに戻るとミニーが僕の元に来た。
「テオ、今度お城で舞踏会が開かれるみたいなの。良かったら一緒に行かない?」
「え!行く!新しいタキシードドレスが手に入ったのさ!」
「え!本当!見せてもらえないかしら?」
「うん!もちろんさ!」
そんな会話をしながら時は過ぎて行くのだった。