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――それから、数ヶ月後のこと。
『若きイケメンIT社長、入籍』
『お相手は、先月までb-sunset在籍、現在は高遠一級建築設計事務所勤務の二十七歳、一般女性』
週刊誌にすっぱ抜かれたこの情報に、マキと琥太郎が対応に追われたのは言うまでもなく。
多忙の中、意地悪心が芽生えた二人は『プロポーズの言葉はご存知ですか?』の馬鹿げた質問にそれはそれは丁寧に答えた。
『俺より長く生きて、不幸にはしなかったかを採点してくれ……だったでしょうか』
これは酔い潰れた優奈からマキが聞き出した内容なのだが。
後日、この記事を見た雅人は激怒し、
雅人の両親であるはじめと早苗は、ひっそりとその意味を理解し涙を流したのだった。