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ジェリ「え…これが、あの神話の…」
ガイン「まぁ、そう疑うのも仕方ない。」
アルト「え、えーと…?」
ガイン「よし、なんなら一度神話のお話をするか。
世界暦400年。
世界に国はあれど、そこに人民の心や都市は存在しなかった。
あっても集落程度で、まともな居住地などなかった。
竜や獣が人を殺し、集落は火に包まれ、
1日にひとつ増えればふたつ消える。
死は急速に増え続けた。
そんな中、神はとある男に力を与えた。
その名はエルヴィン。
その者は魔物を一人で皆殺しにし、人々を救った。
そして、その者はいまこの教会がある地にて、
「竜」を殺しに来た。
……あぁ、なぜ竜が出てきたんだって?
この地は本来、竜が住まう地だったんだ。
エルヴィンは竜と互角に渡り合い、
日が落ち、日がまた登ろうとしたとき。
竜とその子孫は逃げる、又は力尽き果てた。
その後、魔物は今までより人間を恐れ、逃げるように
森や、山へと向かい、人間の生存地域は広がっていった。
そして、エルヴィンは勇者と呼ばれ、
妻と子に恵まれ、その血は様々な所へ散っていった…
ガイン「…これが神話の一部だ。」
アルト「え、えーと…僕がその勇者…?」
ガイン「エルヴィン。その者の血がお前さんにも流れてるんだよ。」
アルト「…もしかして、僕世界救わないといけないの?」
ガイン「ハッハッハ!別に救わなくてもいい。だが…」
アルト「それが与えられた使命…」
ガイン「お、賢いな。そういうことだ。」
使命…でも、僕お父さんを探してるだけ…
ガイン「…お前の父さんか。」
アルト「!?」
ガイン「ババアを舐めるんじゃないよ。顔で大体分かるわい。」
アルト「えと…お父さんを知ってるの?」
ガイン「…この街から出て、ラルージャという街に行け。」
アルト「え?」
ガイン「そこで、地図と仲間を手に入れれるだろう。」
アルト「…わ、分かった。」
ガイン「その間は神が御守りしてくれるだろう。」
ジェリ「…あ、あの。」
ガイン「どうした?」
ジェリ「アルト…だっけ?この、御守持っていって。」
アルト「これは?」
ジェリ「…貴方の魔力を制御してくれるもの。」
アルト「あ、ありがとう。じゃぁ、行ってくるね。」
ガイン「…神よ、どうかあの幼き勇者に祝福ありますように…」