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旅せよ戦士、救いはそこに

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旅せよ戦士、救いはそこに

5 - 第5話「子孫」

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2023年11月25日

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ジェリ「え…これが、あの神話の…」

ガイン「まぁ、そう疑うのも仕方ない。」

アルト「え、えーと…?」

ガイン「よし、なんなら一度神話のお話をするか。


世界暦400年。

世界に国はあれど、そこに人民の心や都市は存在しなかった。

あっても集落程度で、まともな居住地などなかった。

竜や獣が人を殺し、集落は火に包まれ、

1日にひとつ増えればふたつ消える。

死は急速に増え続けた。

そんな中、神はとある男に力を与えた。

その名はエルヴィン。

その者は魔物を一人で皆殺しにし、人々を救った。

そして、その者はいまこの教会がある地にて、

「竜」を殺しに来た。

……あぁ、なぜ竜が出てきたんだって?

この地は本来、竜が住まう地だったんだ。

エルヴィンは竜と互角に渡り合い、

日が落ち、日がまた登ろうとしたとき。

竜とその子孫は逃げる、又は力尽き果てた。

その後、魔物は今までより人間を恐れ、逃げるように

森や、山へと向かい、人間の生存地域は広がっていった。

そして、エルヴィンは勇者と呼ばれ、

妻と子に恵まれ、その血は様々な所へ散っていった…


ガイン「…これが神話の一部だ。」

アルト「え、えーと…僕がその勇者…?」

ガイン「エルヴィン。その者の血がお前さんにも流れてるんだよ。」

アルト「…もしかして、僕世界救わないといけないの?」

ガイン「ハッハッハ!別に救わなくてもいい。だが…」

アルト「それが与えられた使命…」

ガイン「お、賢いな。そういうことだ。」


使命…でも、僕お父さんを探してるだけ…


ガイン「…お前の父さんか。」

アルト「!?」

ガイン「ババアを舐めるんじゃないよ。顔で大体分かるわい。」

アルト「えと…お父さんを知ってるの?」

ガイン「…この街から出て、ラルージャという街に行け。」

アルト「え?」

ガイン「そこで、地図と仲間を手に入れれるだろう。」

アルト「…わ、分かった。」

ガイン「その間は神が御守りしてくれるだろう。」

ジェリ「…あ、あの。」

ガイン「どうした?」

ジェリ「アルト…だっけ?この、御守持っていって。」

アルト「これは?」

ジェリ「…貴方の魔力を制御してくれるもの。」

アルト「あ、ありがとう。じゃぁ、行ってくるね。」

ガイン「…神よ、どうかあの幼き勇者に祝福ありますように…」

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