呪術VS鬼滅

五条悟はその圧倒的な力で数々の強敵を倒してきたが、今回、彼の前に現れたのはただの挑戦者ではなかった。鬼殺隊の精鋭たち、富岡義勇、不死川実弥、宇髄天元、炭治郎の仲間たち、そして禰豆子までもが、五条に立ち向かうために集結した。

「やることが大きすぎる。」富岡義勇が低く冷たい声で言った。その瞳は真剣そのもので、五条をじっと見つめている。

不死川実弥は、無駄な言葉を省きながらも、激しい闘志を胸に宿していた。「お前みたいな強者には、俺たちの力を見せてやる。」

宇髄天元は、派手な笑みを浮かべながら言った。「いや～、面白くなりそうだな。どれだけ凄いか、俺たちで試してやるよ。」

伊之助は剣を振り回し、すぐに戦いの準備に入った。「俺はお前にぶつかって、体で感じてやる！」

善逸は震えながらも、強い決意を見せる。「俺だって……俺だって戦うんだ！ みんなを守るために！」

そして、禰豆子は無言で立ち向かう。彼女の瞳には、五条を倒さなければならないという決意が込められていた。

五条はその場で静かに微笑んだ。「君たち全員がか……面白い。だが、君たちの力がどれだけ集まっても、僕には届かないよ。」

彼は軽く手をひらひらと振ってから、無造作に呟いた。「それでも、挑戦してくれるのか。」

一瞬の静寂の後、戦いの火蓋が切って落とされた。

富岡義勇が最初に動き、五条に向かって素早い剣戟を放つ。しかし、五条の無限によって、その動きは一切無駄に終わる。剣が五条の周囲で止まり、富岡の表情が一瞬にして凍りつく。

「遅い。」五条はそのまま冷たく言い放った。

不死川実弥がその隙を突こうとしたが、五条の眼前に立つとすぐに自分の動きが制限されていることに気づく。無限の圧力に押しつぶされるような感覚が彼を襲った。

「お前もか。」五条はそのまま微笑む。「君たちの動きも、速さも、力も、全てが僕の前では無意味だ。」

宇髄天元は華麗な舞踏のように空中を舞いながら、連続攻撃を仕掛けるが、その攻撃はすべて無駄に終わる。五条の視線がひとたびその攻撃を捉えると、すぐに宇髄の体が無重力のように止まった。

「う～ん、君も派手だね。でも、僕には効かないよ。」

伊之助が怒りを込めて大剣を振り下ろすが、その瞬間、五条の無限の領域に包まれて一歩も動けなくなる。激しい攻撃を受けたかのように見えたが、実際には一切のダメージは与えられていなかった。

「なんだ、これ……！」伊之助は全身を震わせながら叫んだ。

善逸は恐怖に震えながらも、全力で雷の呼吸を使おうとするが、五条の目がその動きを封じ込める。善逸の足が止まった瞬間、五条はその場で全てを把握し、瞬時にその技を無効化してしまう。

「僕には及ばないんだよ。」五条の声は無情に響いた。

禰豆子はその間にも気を失いそうになりながらも、必死に五条に向かって駆け寄ろうとする。だが、その瞬間、五条の無限が彼女をも包み込み、彼女の動きも遅くなる。

「禰豆子……！」炭治郎が叫ぶが、その声も五条の無限の中では届くことはない。

五条はその場に立ち、全てを見守るように静かに言った。「頑張りはよく分かった。でも、君たちはまだまだ僕に勝つには足りない。」

一瞬、戦いの場が静まり返った。五条の無限の支配下で、鬼殺隊の精鋭たちは立ち向かうことすらできない。彼らは全員、五条の力を前にして無力であることを痛感していた。

「今度はどうする？」五条は静かに周囲を見渡しながら言った。「君たちが次に僕を超えられる時が来るまで、まだまだ時間がかかりそうだね。」

戦いはすでに五条の勝利で決したかのように見えた。しかし、鬼殺隊の精鋭たちは決して諦めることなく、その日が来ることを信じて戦い続けるだろう。

五条はその場を去ることなく、静かにその場所を後にした。