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・照月
・学園もの
「…」
ちらりと夜神君の方を見る。
目が合いそうになったが、ぷいっとそっぽを向いて口をすぼませた。
可愛い…
いや、そんなこと言ってる場合じゃなくて、なんて言ったら聞いてくれるのか考えないと…
よ、よし。
「…さっき話していたのは友達で、久しぶりに話したのでつい盛り上がってしまい…」
こちらを向いているが拗ねた顔のままだ。
「えっと…怒ってます…?」
そう言って近寄る。
彼はしばらく私の顔を見つめていたが、吹き出して口を手で押さえる。
「え?」
突如笑い出した彼に困惑する。
「フフ…ごめん、さっきのはちょっとからかってみただけ。」
そう言ってこっちを向き直る。
「ま、でももっと話したかったけどな。」
「すいません…」
「別にいいさ。」
夜神君はハハっとイタズラっぽく笑った。
「私は夜神君と話すの、好きです。だからこれからも仲良くなれたらなって。」
精一杯言った。
でも、夜神君の顔が紅くなって後ろを向かれる。
「なんだよそれ…」
小さい声で呟く。
「えっと…?何か変なこと言いました?」
「い、いや、別に…」
顔を手で押さえてちらりと私を見た。
「魅上ってほんとに…まあいいや」
「あ、もう結構遅くなっちゃいましたね…帰ります?」
「ああそうだね…じゃ、また」
そう言って帰る彼は楽しげだった。