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🌷ミリアとの面談 帰宅した母親が、ティアの部屋のドアをノックしてティアの部屋に入って来た。「調子はどう?」母親は聞いた。「おかえりなさい、今日は大丈夫です」さっき少し幻聴が聞こえたが、ティアはもう心配させたくなかった。「そう、ティアお話があるの、ティアは光の力に目覚めたでしょう?だから神殿で働かせてもらえるように光の部屋の管理人ミリアさんにお願いしてみたのよ」ティアは母親の言葉に驚いた。神殿で働くことは光の国の人々の憧れであり、本来なら、本当に安定した光の力を提供できる人々が選ばれるはず。光の力の使い道は、多様なのだから。「わたしがお母様の娘だから?そんなのいいの?」ティアは親のコネで神殿に入れてもらえるなんてと疑問に思った。「あなたは精神力が弱いわけじゃないわ、ただちょっと理性の過剰に疲れてしまっただけ、あなたならやっていけるわ、ミリアさんが面談をしてくれるそうだから、しっかり受け答えするのよ」こうしてティアは、ミリアに会うことになったのだった。母親に聞いたところによるとミリアはティアが子供の頃お世話になった児童精神科の先生の妻であるらしい。
ミリアとの面談の日、ティアは清楚な服装、白いブラウス、水色のスカート、そして髪には水色のリボンを結んだ。
「失礼致します」ティアは緊張しながらミリアがいる面接室に入った。「ティアさんですね?どうぞ席におかけ下さい」ミリアにすすめられた椅子にティアは座った。「お仕事は初めてですね?精神疾患を抱えながらも光の力に目覚めるなんて、なかなかできることではないです、努力したのですね、個人的な光の力は、何ができるようになったのか聞かせていただけますか?」ミリアは、穏やかな口調で言った。「はい、わたしは光の力で動物達と心を通わせられるようになり、神殿の近くにある森にいる動物達もわたしに寄ってくるようになったんですよ」ティアは動物達に癒されていた。「それは素敵な力ですね、ティアさんの優しい心がとても良くわかります」ミリアはそう言ってくれた。「それでは、神殿の仕事内容についてお話しましょう、神殿の仕事は、光の部屋で光の力を供給源に変える前にお掃除をしたり、事務作業では供給量のデータをパソコンに入力する作業もあります、服装は、光の国のシンボルである星とそのまわりにビーズがあしらわれた制服が支給されますから、神殿内の光の部屋で着替えて下さい、数日間はわたしが一緒について教えますが、その期間が終わったあとにはひとりで光の部屋に入ることになります」ミリアが説明してくれた。「何か質問はありますか?」ミリアは聞いた。「食事などはどうすればよろしいですか?」ティアは、聞いた。「ティアさんの仕事は午前中だけですが、食事は、神殿内にあるカフェで食べることができますよ、持参してもかまいません」ミリアは、丁寧に説明してくれる。(わたしが精神疾患だから無理のない仕事なのね)ティアは思った。「教えて下さってありがとうございます」ティアはお礼を言った。「他に何かありますか?」「いいえ、大丈夫です」「そうですか、それではここまでにしましょう」「はい、ありがとうございました」こうして面談は終わった。
ミリアはティアの落ち着いた話しぶりに、安心した。ティアを採用することに決めたのだった。