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不明ちゃん。
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「……レイナ」女性は静かにそう名乗り、柔らかく微笑んだ。
白樺の葉が風に舞う。
銀色の髪がさらりと揺れ、青い瞳がまっすぐこちらを見つめていた。
その瞬間――。
ドクン。
心臓が、変な音を立てた。
「……あ」
気づけば僕は、完全に見惚れていた。
綺麗だった。
さっきまで異形だったなんて信じられないくらいに。
夕暮れの光が彼女を照らしていて、まるで森そのものが形になったみたいだった。
「……?」
レイナが不思議そうに首を傾げる。
「ど、どうしたの?」
「い、いや!! なんでもない!!」
僕は慌てて顔を逸らす。
熱い。
絶対今、顔真っ赤だ。
ノヴァが横で淡々と分析を始めた。
「マスターの体温上昇を確認」
「言うなぁぁぁ!!」
レイナが小さく吹き出した。
「ふふっ」
その笑顔を見た瞬間、さらに心臓が跳ねる。
まずい。
本当にまずい。
僕が混乱していると、レイナは少しだけ真剣な表情になり、白樺の大樹へ視線を向けた。
幹に浮かぶ黄金の紋章は、まだ淡く輝いている。
「あれが……“第二の鍵”」
「やっぱり?」
レイナは静かに頷く。
「私はずっと、この森で封印の一部として眠ってたの」
「ヴォイドの侵食を抑えるために」
ノヴァが驚く。
「封印核だったのですか……!?」
レイナは少し寂しそうに笑った。
「でも、限界だった」
「あと少し遅かったら、私は完全に侵食されてたと思う」
森を渡る風が、静かに木々を揺らす。
その時。
黄金の紋章が再び強く光った。
そして空中へ、新たな文字が浮かび上がる。
「第2の鍵、継承完了」
「次座標を解放します」
直後。
空中に、巨大な立体地図が展開された。
雪山。
海。
そして――遥か北方に浮かぶ、“空中都市”。
ノヴァが解析を始める。
「次の目的地を確認」
「古代天空都市《アストラル・エデン》」