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〇〇(・・・似合ってる・・・・・・)
率直な感想だった。
自分で作っている曲のはずなのに、その指先が奏でる音に聴き入った。
この曲は、アラスターと部屋でコーヒーを飲んでいる日常を思い描きながら浮かんだ曲だ。
落ち着いた曲調の中に、軽口を叩き合うような明るい調子も混ざっている。
初めて曲として演奏されるその音たちは、思った以上に彼の雰囲気に合致していた。
アラスター「・・・なるほど、今回の曲も悪くない」
作りかけの部分まで演奏を終えると、楽譜をめくりながらアラスターがそう笑う。
〇〇「この曲、アラスターにすごく合うよ」
アラスター「ハハッ、そうですか。完成したときが楽しみですね」
〇〇「・・・うん。そしたらまたアラスターに弾いてもらわなきゃね」
自分でも完成の時が今から楽しみで、自然と笑顔がこぼれる。
アラスター「やはり貴女には、そうやって笑っている方がよくお似合いですよ」
一際優しい声が聞こえ。普段より柔らかい眼と視線が交わる。
数瞬時間が止まったような感覚がして、途端に心がじわりと温かくなった。