上野「職業・・・?」
古道「そうです。」
場がざわめく。
古道「主人は今年で79歳。今までいろんな仕事に使えてきました。」
「小説を書き、漫画を描き、編集部に所属し、探偵をしたり・・・」
八田「俺らと一緒って事?」
古道「そう言っております。」
古道が歩き出す。
古道「主人は、この職業の辛さ、大変さを重々承知しております。」
「そんな中でも、今も尚その職業に勤める皆様に感動を覚え、」
「このパーティーに参加させたのです。」
下に降りてくる。
戸部「で、内容はどんなの?」
古道「本日12月20日から25日の昼までの5日間、ゲームなど楽しい事をするつもりです。
宗介「へぇ、おもしろそう。」
古道「豪華な部屋、食事、それに最高の温泉もご用意しております。」
総一「え、ここってホテルですよね?」
古道「2ヶ月前に主人がこのホテルを買い取ったのです。」
村岡「すごい!金持ちですね・・・!」
古道「株で大儲けしまして、それに宝くじも当たりました。」
「この幸運続きのおかげで、私共も、主人も生きておられるのです。」
上野「すごいなあ。宝くじか・・・」
古道「それでは、皆さんの部屋にご案内いたします。」
「部屋にご案内した後、5時になったらこの広場へお集まりください。」
「それでは、ついてきてください。」
言われるがまま、古道について行く。
二階へ通じる階段は両サイドにあり、その上を登ると、部屋がたくさんある。
道は二つ。どちらも左右の階段近くである。
左下から、林田、八田、村岡、上野、戸部。
右上から、遥香、総一、朋花、晴翔、宗介。
中心上から、伊藤佳奈、古道、そして主人小村飛座三郎。
伊藤の部屋の扉を出て左に向かうと、壁がある。
その壁には、小村が作品で賞を取った時の写真、表彰状、盾などが飾ってある。
古道「それでは、5時まで、部屋でおやすみください。
時刻4時30分。あと30分ある。
上野「戸部、部屋行っていいか?」
戸部「おお、雑談でもしようや。」
2人が戸部の部屋に入っていく。
遥香「私、少し休憩するわ。」
総一「わかった、5時前になったら呼ぶね。」
どんどん、人が部屋に入っていく。
宗介「俺、自分の部屋にいるね。」
晴翔「わかった。後で呼ぶからなー。」
宗介「うん。」
そうして、それぞれが部屋の中に、吸い込まれるように入っていた。