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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで
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行く宛てなんて無い。私たちはただ、こんな汚れきった狭い世界から逃げたいだけだから。

歩いてる時に見つけた殺人犯の張り紙。賞金なんか語っちゃって、何が面白いんだろう。

殺人だって、ちゃんと意味があるはず。そりゃ愉快犯も居るけど、殺人が一概に悪い。なんて言えない。

レイも何も悪くない。

『私たち、どこに行くんだろうね。』

電車に乗ってる時、レイはそう言った。どこか、遠いところを見ながら。

そんなレイが急にどこかに消えてしまうようで、怖かった。

『そんなの、わかんないよ。でもずっと一緒。』

これは呪いみたいなものだ。レイが私から離れない為の。

『、、、結局、私誰にも愛されなかったなぁ、、、』

少し震えた声でレイは言った。

『それは私も一緒。それに、私はレイを愛してたし、レイは私を愛してくれてた。』

『、、、そっか』

震えていたレイの声は少し明るくなったみたいだ。

レイの提案で私たちは電車を降りた。駅の名前は『ときみ駅』

私たちは今まで乗っていた電車を追いかけるように、線路の上を歩いていた。繋いだ手はもう震えていなかった。

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