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私にとって一番大事なこと。
それは、私が私の人生を歩んでいるということ。
それさえあれば何も問題ないんだと思う。
誰だってそうだよね。
自分が自分を生きている限りは、それで充分なんだよきっと。
自分に嘘をつくことがなければ大丈夫だよ。
でもさ……やっぱりたまにはわがままを言いたいときもあるじゃない? ねぇ? みんなはそういう時ってどうしているのかな? 我慢してるのかなぁ? それとも誰かにぶつけちゃうのかな?……なんてね! そんなこと言ったけど、実はボクってばもうすぐ死ぬ予定なのでありますよーん。
なんで分かるかっていうとですね、今まさに死にかけてる最中だからです。
いや、別に死んだとかではないんだけど、瀕死の重傷を負って病院のベッドの上で苦しんでた時に夢を見たんだよね。
うん、なんつーか凄くリアルな感じの夢でさ……いやまぁ夢なんて大抵リアルじゃないもんだって話もあるけどね。
ともかくそんな夢の中の俺は今と違っていたんだよ。
まず服装が違う。
今は制服だけど夢の中では学生服を着てなかったんだ。
それで何故か和服着てるのよ。
しかも俺の顔が変わっていて、まるで時代劇に出てくる悪代官みたいな顔してんの! うわぁ~最悪じゃん!!
「……は?」
「いや、だからさ。俺はお前達をこのダンジョンから出すためにここに居るんだよ」
「どういうことですか!?」
「えぇっと……つまりだな、ここはもうすぐ崩壊するんだ」
「崩壊!?」
「ああ。だから早く地上に戻った方が良いぞ!」
そう言って男は背中を向けると歩き出した。
「ちょっと待てよ!!」
「ん? まだ何か用か?」
「あんたの名前はなんて言うんだよ!?」
「名前? 俺の名前か?」
「そうだよ」
「俺の名はアベルだ」
「そっか、ありがとうな!」
「気にすんじゃねぇーよ。