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結婚披露宴の時に久しぶりに再会した
高校の時の友達。
中でも美樹は、テニス部で1番仲良くしていた親友だ。
亮と付き合う時も一緒に居たのに、「先に帰る」と、
亮と舞を2人きりにしてくれた。
また、連絡を取り合っている。
美樹は、23歳で結婚し、すでに2児の母だ。
だから、色々とアドバイスをしてもらおう。
電話で話す。
「美樹、結婚早かったもんね〜」
「うん、勢いだよね。」
職場で知り合った2つ年上の人と結婚したようだ。
「そして、2児の母、すごいなぁ〜」
「男2人だから大変だよ〜」
「あーそっかあー今いくつ?」
「3歳と1歳」
「やっぱり3歳ともなると動き回るし、1歳はまだヨチヨチだよね?」
「そうなのよ、だから大変なのよ。これから、もっと動く範囲がどんどん広くなるから更に大変になるだろうな〜とは思ってる。」
「そうだよね…」
と、少し不安気な舞。
「でもね、やっぱり可愛いのよ〜だから、家事も育児も頑張れるのよね〜どんなにイヤなことがあっても、子どもたちの笑顔を見るとどっかに飛んでいっちゃう。」
「やっぱり、そういうものなんだ。」
「そうよ。生きる|糧《かて》になる!この子たちの為に頑張ろうって思える!」
「なるほどだね〜」
『どんなにイヤなことがあっても、頑張れるのね』
そっと、お腹を撫でる舞
「ありがとう。また、色々教えてね。」
「うん、いつでもどうぞ。男女どっちか分かったら教えて、それによっても少し違うみたいだし…」
「うん、分かった。ありがとう」
そう言って電話を切った。
夕方、亮が帰宅
「ただいま〜」
「お帰り〜」
消毒して、ハグ、お風呂に入る亮
きちんと18時台には、帰って来れる!というサイクルが出来てきた。
『ピコーン、ピコーン』と、お風呂から呼んでいる。
お風呂で、何かあったらいけないから…と、
自分が洗うと、舞も入ってくるように、呼ばれる。
「大丈夫!」って言ったのに、心配性の旦那様は、
1人でお風呂に入らせてくれない。
「貧血で、ふらっとしたでしょう?」
心配してくれるのだから、幸せなことだ。
大事なスキンシップだから、一緒に入る。
優しく丁寧に、髪の毛や背中を洗ってくれる。
「前は、洗えるから…」と自分で洗う。
その間、ジーっと見てる亮。
「ジーっと見られると、恥ずかしいんだけど…」
「こんな時しか、マジマジ見られないから…」
「何言ってるのよ。まったく…ふふっ、
あ、今日ね、美樹と電話で話してて」
「お、あの美樹ちゃん?」
「そう、テニス部のあの美樹ちゃん!」
「うんうん」
「もう2児のママで、男の子が2人なんだって」
「へ〜そうなんだ。披露宴の時ゆっくり話せなかったもんな。」
「うん、だから電話したの。3歳と1歳、大変だって言ってた。」
「あーそりゃあ〜そうだろうな。美樹ちゃんって、いくつで結婚したの?」
「23歳で」
「あーなるほど、じゃあ、24歳と26歳で出産か…」
「うん。あ、旦那さん、職場の2つ年上の人って言ってたから、亮と同じ年齢だね」
「へーそうなんだぁ。なんて名前になったんだっけ」
「西條さんだったかな?藤堂、西條でなんか、語呂がイイねって笑ってたの。」
「えー?西條?マジで?地元かなぁ?」
「分からないけど、美樹は、地元で働いてたと思う。どうしたの?」
「もしかしたら、小学生の時の同級生かもしれない。まさに、藤堂、西條って、いつも先生たちにいじられてた。」
「え?ホントに?もしそうなら、すごい偶然だね。」
「いや〜懐かしいなぁ〜どんな風になってるんだろう?会いたいなぁ〜」
「また、聞いておくね。」
「うん。上がろうか?
「うん。」
「気をつけて」
「は〜い!パパ」
「あーパパか〜なんか嬉しい響きだなぁ」
「ふふ」
あらかじめ、用意していた、ご飯を温め直して、
仕上げて、一緒に食べる。
「うん、美味しい」
「良かった」幸せ〜
寝る時も当然のように、同じ寝室で一緒に眠る。
シングルベッドを2つ並べているが、
今は、ピッタリくっつけて配置。
もし、将来、なんらかの理由で離れて眠る日が
くるかもしれないから、その時は離せるように…
「亮〜」
「ん?」
「美樹って、テニス部に入った時から、亮が好きだったんだよ。」
「えー?そうなの?」
「うん、ずっと藤堂先輩カッコイイ〜って言ってて…」
「へーそうなんだ。」
「あの時、《《藤堂先輩》》は、すごく人気があって…だから、まさか私なんかと付き合うなんて誰も思ってなくて…」
「そんなことないでしょう。」
「私も…《《藤堂先輩》》は、部長さんで、テニスが上手くて、カッコ良くて、優しくて、雲の上の人だと思ってたから、まさかまさかの告白にすごくビックリしたんだから…」
「俺は、舞が入って来て、可愛いなぁ〜ってずっと思ってて、ハッキリした意見を言ってたし、そういう所、イイなぁ〜って思ってたから…どうしても付き合いたい!って思った。」
「そうなんだ…同じ学年の3年生の人とは、付き合わなかったの?」
「何人かに告られてたのは、事実だね。」
「やっぱり…」
「でも、誰ともビビッと来るものがなくて…
舞にしか、ときめかなかった。だから、誰とも付き合わなかったんだ。」
「なのに、1年の私なんかと…って感じかな…お姉様方からしたら…」
「でも俺が選んだ人だから…ってずっと言ってた。
舞に何かしようとする人が居たら、俺が許さない!って…」
「うん。」
「やっぱり、何か言われたこと、あったの?」
「まあ、もう時効だけど…すれ違いざまに、こんな子のどこがイイんだろう?亮も趣味が悪いわねって言われたことが何回かあった。」
「あーやっぱりそうだったのか?舞、言わないから…」
「言いたくなかった。自分も惨めだし…亮が認めてくれるなら、それでイイって思ってた。だから、亮が卒業して寂しかったし、別れさせたい人達が、先輩が女の人と居たよ!とか言ってたのかなあ?って思ったら、私、間に受けてバカだったな、って、今なら分かる。子どもだったよね〜」
「そうだよ、俺のことだけ信じてれば良かったのに…」
「ものすごく不安だったんだもん。綺麗な人が居たらどうしよう?とか…色気ムンムンな人に、亮は耐えられるのかなぁ?とか…自分に自信がないから…この前もそうだった。」
「舞〜もっと自信持って〜!舞は、俺の奥さんだよ。」
「うん、今はね。やっぱり、3年もの間、恋人でもないって思ってたから、いきなり、結婚ってなって、やっぱりまだ、脳が追いついてないの。」
「こんなに愛してるのに…♡」
「ふふ♡嬉しい〜」ぎゅーっとする
「舞、体調大丈夫?」
「うん」
「じゃあ…」
「え?じゃあって何?」
チューッ
「こうするの…」
「お手柔らかに…」
「朝までだから…」
「え?嘘でしょう?」
「ふふ」
翌日、美樹にメールして、
『旦那様の小学校って〇〇小学校?もしかしたら、亮と同級生かも…』って聞いてみた。
すると、
『マジ?旦那の小学校、〇〇だよ。卒アルあるもん!あとで藤堂先輩、探してみる!』と、返信が来た。
やっぱり、そうなんだ
『亮の小学生の時の卒アルは?』と亮に聞いてみた。
お昼休みに返信が来て、
『あー実家だ』と…
『そっかあ〜西條さん、やっぱり同じ小学校だったみたいだよ。美樹に見てもらうね』
『うわーそうなんだ!やっぱり西條か…すごい偶然だなぁ〜』と…
こんな偶然あるんだ、と驚いた。
しばらくして、美樹から写メが送られてきた。
『マジで、藤堂先輩と同級生だったよ。可愛い〜♡』
と…
うわ〜亮、可愛い♡
やっぱり、小さい頃から可愛かったんだ
旦那様も写ってる。2人とも可愛い〜
亮にも転送
『うわー懐かしい〜恥ずかしい〜』
『亮、可愛いね〜♡』
『恥ずかしいって…』
『ふふ』
美樹から『旦那様同士、会わせたいね』と…
『うん、会わせたい!亮に言っておくね』
『うんうん、ウチも言っておく』
どんな小学生だったんだろう?
美樹と結婚した旦那様、きっと明るくて、優しい人なんだろうな〜
会いたい!って言ったら、会わせてあげたいなぁ〜
なんだか楽しみになってきた。
美樹の旦那様って、どんなお仕事されてるんだろう?
そう言えば、聞いてなかった。
職場で知り合ったって言ってたなあ
美樹ってデパートで働いてなかったかなぁ?
じゃあ、旦那様もデパートで働いてらっしゃるのかなあ?
とにかく、楽しみが増えた。