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いやもう…第15話、泣ける…😭💔 「会いたい」って一言すら書けなくて、でも書いた文を握り潰そうとしたマナの心情が痛いほど伝わってきた… ロウの「言わないまま終わるほうが後悔する」って言葉、ずしりと重いよ…あの横顔寂しそうだったのも気になる〜! 一方でライも同じように「会いたい」って書いてるところ、もう二人とも好きすぎて辛いよ…!! 次どうなっちゃうの!?続きが気になりすぎるよ〜😭💕
その日の夜。
街道近くの宿で休むことになった。
古びた宿だったが、雨風を凌げるだけ十分だった。
「二部屋取れなかった」
そう言いながら、 小柳ロウ が部屋へ荷を置く。
「え」
「嫌なら廊下で寝るか?」
「嫌ではないけど!?」
思わず変な声が出る。
ロウが吹き出した。
「安心しろ。襲わねぇよ」
「そういう問題ちゃう!」
「顔真っ赤」
「うるさい!」
からかわれている。
絶対楽しんでる。
マナが睨むと、ロウはくつくつ笑いながら窓を開けた。
夜風が部屋へ流れ込む。
しばらくして。
ロウは先に眠ったらしく、静かな寝息が聞こえていた。
マナは一人、窓際へ座る。
月が綺麗だった。
自然と、あの川辺を思い出す。
ライと一緒に見た月。
「……会いたい」
また口から零れる。
何度言っても足りない。
懐から紫の組紐を取り出す。
指に巻きつけると、少しだけ落ち着く気がした。
ふと。
机の上に筆と紙が置かれているのが目に入る。
マナは少し迷ってから、それを手に取った。
「……文、くらいなら」
届かなくてもいい。
書きたかった。
今の気持ちを。
――ライへ。
書き出した瞬間、胸が苦しくなる。
何を書けばいいか分からなかった。
会いたい。
寂しい。
好き。
そんな言葉ばかり浮かぶ。
結局、震える字で少しだけ書いた。
――元気にしとる?
――ちゃんと食べてる?
――俺はまだ、お前のことばっか考えとる。
そこまで書いたところで、ぽたりと紙に雫が落ちた。
「……っ」
泣いていることに気づく。
慌てて袖で拭う。
こんな文、送れるわけない。
ライを困らせるだけだ。
マナは唇を噛み、文を握り潰そうとした。
「送ればいいのに」
突然の声に飛び上がる。
振り返ると、ロウが半分眠そうな顔でこちらを見ていた。
「起きとったん!?」
「途中から」
最悪だ。
マナは顔を覆った。
「見た!?」
「ちょっと」
「最悪……」
ロウが小さく笑う。
そして起き上がると、マナの向かいへ座った。
「そんな好きなら、送ればいいだろ」
「無理やって」
「なんで」
「迷惑かける」
即答だった。
ロウは少し黙る。
「……そのライってやつ、迷惑だと思うか?」
マナが顔を上げる。
ロウは頬杖をつきながら続けた。
「お前の話聞いてる限り、そいつめちゃくちゃお前好きじゃん」
心臓が痛む。
「でも、俺がいたら苦しむ」
「離れてても苦しんでるだろ」
その言葉に、何も返せなくなる。
確かにそうだった。
離れても苦しい。
忘れようとしても無理だった。
ロウは机の文へ視線を落とす。
「会いたいなら会いたいって言えばいい」
「……簡単に言うなぁ」
「簡単じゃねぇよ」
珍しく真面目な声だった。
「でも、言わないまま終わるほうが後悔する」
その横顔が少し寂しそうに見えて、マナは瞬きをする。
昔、大切な誰かを失ったことがあるのかもしれない。
なんとなく、そう思った。
一方その頃。
伊波ライ は自室で、一通の文を前にしていた。
何度も書き直した紙。
そこには短く、ただ一言だけ書かれている。
――会いたい。
それ以上、書けなかった。
届ける術もない。
もし送れば、マナの居場所を探られる可能性もある。
ライは苦しそうに目を閉じる。
「……マナ」
名前を呼ぶ。
返事はない。
静かな部屋だけが広がっていた。
その夜。
マナは結局、文を送れなかった。
折り畳んだ紙を、そっと懐へしまう。
するとロウが小さく言った。
「いつか渡せるといいな」
マナは静かに頷いた。
「……うん」
その声は、泣きそうなくらい優しかった。