「ただいま。」
私が家に帰ると、すぐ、小塚君から電話があった。
「あ、アーヤ?今日、若武がカフェテリアで教養会議を開くって。じゃあね。」
やったぁ!久しぶりの教養会議だっ!どんなことを話そうかな。
それで、私は、授業が終わると、すぐにカフェテリアに行ったんだ。
行ってみると、もうみんなそろっていた。
私が席につくのを見て、若武が言った。
「これから、KZ会議を始める。今日は、教養会議だ。まず、上杉から。」
若武に言われて、上杉君が口を開いた。
「俺、昨日、テラーノベルっていう小説を投稿したり読んだりできるアプリで、小説を読んでたんだ。」
そんなアプリがあるんだ。また見てみようっと。
「そこに、俺たち探偵チームKZのことが書いてある小説があった。」
えっ!そんなのあったの!
でも、なんで?
すると、みんなが一斉に口を開いた。
「KZのことを知ってるやつがいるのか!?」
「嘘でしょ!?」
「どうやって知ったんだ!?」
「そんなのあり得るの?」
すると、上杉君が言った。
「気になったから、読んでみたんだ。」
確かに、気になるよね。
「そしたら、その内容がだいたい一緒だったんだ。」
一緒だった!?
何で?
偶然、なんてありえないよね。
すると、若武がもう我慢できないというふうに上杉君に聞いた。
「どんな内容だったんだ!?」
すると、上杉君はちょっと不機嫌になってこう言ったんだ。
「読んだらわかる。」
すると、みんながスマホを出して読み始めた。
スマホを持っていない私だけが置き去りっ!
私が早く読み終わらないかとイライラしていると、黒木君がつぶやいた。
「なるほどね。」
なにがなるほどなの?黒木君、教えてっ!
「ねぇ、なにがなるほどなの?」
黒木君はクスッと笑って、スマホをこっちにむけた。
「読んでみなよ。」
それで私は、黒木君のスマホを借りて、見てみたんだ。
それを読んで私は、唖然、愕然、呆然っ!
なんでっ!?
なんで、上杉君と私なのっ!?
みんなも一緒だったらしく、口々に言い始めた。
「なんで上杉なんだ?」
「べつに、誰でもよかったでしょ。」
「なんで、リーダーの俺じゃなくて上杉なんだ。ゆるさん。」
「それは違うだろ。」
すると、黒木君が言ったんだ。
「なんで、アーヤと上杉なのかは、わかる。」
どうしてっ!?
「なぜなら、若武は目立ちたがりやだから、扱いにくい。俺は、謎が多すぎる。小塚は、そういうキャラじゃないし、美門も、
そんな関係じゃない。七鬼は天然だから、結局、上杉になるんだよ。」
でも、上杉君もそんなキャラじゃないでしょ。
私がそう思って黒木君を見ると、黒木君はいたずらっぽく笑って、上杉君をからかったんだ。
「それに、上杉は照れるとかわいいからね。ぴったりだよ。」
それ、ほんとっ?
そう思って上杉君のほうを見ると、上杉君は真っ赤になってだまってしまったんだ。
あ、確かにかわいい…
みんなもそうだったらしく、顔をみあわせる。
上杉君って、意外とかわいかったんだ。
そう思っていると、若武が言った。
「じゃ、これを書いたやつのこと、どうする?」
「上杉だけじゃなくて、ほかのやつも書いてもらえるようにコメント打っといたらどうでしょ。」
いや、私は、書いてほしくないっ!
なのに、みんなはそうしてほしかったらしく、口々に騒ぎ出した。
「いいじゃん、そうしよ。」
「俺も書いてもらいたい。」
「僕も実際にするわけじゃないし、書いてもらいたいかも。」
このままではそうなってしまいそうだったので、私は急いで言った。
「そっち系じゃなくて、もっと普通のも書いてほしい。」
コメント
5件
私はあなたのリア友ちゃんです!
恥ずかしがるとかわいくなるのは分かる気がする!!!!!!!!!
上杉君と、アーヤの作品は、結構あるからね