橙「どこから教えてくれるん?」
しゃるが出ていって数十秒ほど。
お婆さんが話し始めることを待つことができず、自分から話題を振った。
「治し方をまず教えるよ」
橙「単刀直入やな?!」
病気のこと、と言われこれから俺はどういう経緯で進行していくのかという話をされるのかと思っていた。
俺のこの奇病を治すには_
「ヒビワレの治し方はね愛する人に気持ちを伝えることだよ」
橙「え…」
正直、無理だと思った。
橙「そんなん…できるわけないやん……」
「できないじゃなくてしないんだろう?」
「こんな人間の柔らかいところを刺激しなければならないのだからできないのもわからなくもないけどね」
「だからこそこうやって奇病として現れるんだろう?」
橙「ッ……」
「焦らなくていいんじゃないかい?」
「見た所お前さん発症して1年も経ってないだろう?」
「ゆっくり自分のペースで進めればいいじゃないか」
「もうはいって良いぞ」
橙「…」
青「うるみや…?」
うるみやが好きなのはしゃる。
全くというわけではないだろうが、顔や態度には出していないと思う。
バレていないはず。
きっとしゃるは俺を拒絶しない。
しゃるは優しいから。
言えないよ。
君が話してくれた過去のこと。
俺は今でも覚えているから。
コメント
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短い&期間が空いてしまい大変申し訳ありませんm(_ _)m 言い訳にはなってしまいますが、課題に追われていましたw