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[Run BTS] 深夜のeスポーツ大会宿舎の王者は誰だ?
今夜の[Run BTS]の企画は、メンバ一が熱望(?)、あるいは戦々恐々としていた[バンタンeスポーツ大会]。
種目は、世界的に人気のサバイバル シューティングゲームだ。
リビングには特設のゲーミングチェアが7台並び、本格的なヘッドセットを装着したメンバーたちの顔つきは、いつになく真剣…あるいは、すでに迷子だ。
[チーム分け]
チーム プロゲーマー
[ジョングク、テヒョン、ジミン]
チーム 天才と愉快な仲間たち
[ジン、シュガ、ナムジュン、J-HOPE]
[試合開始]
🐰「よし、僕が先陣を切る。ジミナ、右の建物。テヒョナ、屋上でスナイパーやって」
ジョングクの指示は的確だ。彼はキーボードを叩く指の動きが見えないほど速い。
🐻「ラジャー、グガ…..あ、発見。」
テヒョンが低い声で呟き、冷静にクリック。画面上には
[VがJ-HOPEを倒しました]
とキルログが流れる。
🐿「わあぁぁ!何!?どこから!?どこから撃たれたの!?」
J-HOPEがヘッドセットを外して絶叫する。
彼のキャラクターは、まだ装備も拾ってない初期状態のまま、草原で立ち尽くしていた。
🐹「ホバ、落ち着け…あ、僕も死んだ」
ジンのキャラクターも、横から現れたジミンによって一瞬で仕留められた。
🐹「おいジミナ!長男を撃つなんて、なんて恐ろしい子なの!!」
ジンの窓拭き笑いが炸裂するが、ジミンは
🐤「ヒョン、これは勝負ですから!」
と天使の笑顔で容赦なく次の獲物を探しに行く。
[シュガの孤軍奮闘と、ナムジュンの [物理的]破壊]
ヒョンラインで唯一、ゲームに精通しているシュガは、物陰に隠れて静かにチャンスを待っていた。
🐱「… うるさいな、隣。集中させてくれ」
ボソリと毒を吐きながら、シュガは鮮やかなエイムでジミンを返り討ちにする。
🐰「おっ、シュガヒョンやるな!」
ジョングクが少し楽しそうに、ターゲットをシュガに変更した。
一方で、ナムジュンは別の意味で戦っていた。
🐨「…あれ?画面が動かない。ホバ、 これどうすればいいの?」
🐿「ナムジュナ、それマウスを逆に持ってるよ…」
🐨「あ、本当だ…うわっ、キーボード の[A]が外れた!!」
[破壊神]の本領発揮だ。ゲーム内ではなく、現実世界のデバイスを破壊し始めるナムジュンに、スタッフからも笑い声が漏れる。
【黄金マンネ vs 職人シュ ガ】
試合は終盤。生き残っているのはジョングクとシュガの二人だけになった。
リビングには、二人のクリック音と荒い呼吸だけが響く。
🐰「ヒョン、どこですか…隠れてないで出てきてくださいよ」
ジョングクがニヤリと笑いながら、建物の中を慎重にクリアリングしていく。
🐱「…自分から行くほど、俺は若くないんだよ。」
シュガは最小限の動きで、ジョングクの足音を聞き分ける。
その時、沈黙を破ったのは脱落したメンバーたちのガヤだった。
🐹「グガ!右だ!右にユンギヒョンがいるぞ!」
🐤「ヒョン、今のうちに回復して!」
🐿「わー!どっちも頑張れー!!」
🐰「ちょ、みんな静かにしてください! 足音が聞こえない!」
ジョングクが叫んだ一瞬の隙だった。
シュガのキャラクターが窓から飛び出し、ジョングクの背後を取った。
🐱「…獲った」
シュガがマウスをクリックしようとした、その瞬間。
🐨「あ。」
ナムジュンが、興奮して立ち上がろうとした際に、足元の電源タップを思い 切り踏んでしまった。
ブツッ、という音とともに、シュガとジョングクのモニターが真っ暗になる。
🐹「ナムジュナー!!」
ジンの絶叫が響き渡る。
🐨「…ごめん、わざとじゃないんだ、本当に」
申し訳なさそうに縮こまるナムジュンと、真っ白な画面の前で固まるシュガ。
🐰「…ヒョン、今の僕が勝ってました よね?」
ジョングクが食い下がる。
🐱「いや、俺のエイムは完全に頭を捉え てた」
譲らないシュガ。
👤「はい!というわけで、今回の優勝者は…[電源を切ったナムジュンさん]です! 」
スタッフの無慈悲な判定に、全員が崩れ落ちる。
「なんだそれ!」
「ゲームですらないじゃん!」
文句を言いながらも、結局は[次はナムジュンの周りに柵を作ってからやろう]という提案でまとまり、再び笑い合う7人。
深夜の宿舎には、いつまでもゲームの興奮と、7人の賑やかな声が消えることなく響いていた_
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