テラーノベル
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naru
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「こちらだ、二人は私の後ろに!」
先頭を走る武士のリーダーが、腰の刀の鞘を鳴らしながら、迷いのない足取りで暗闇を進む。 城の構造を知り尽くしている彼らが案内役となってくれたおかげで、葵と正一は、複雑に枝分かれした不気味な地下迷宮を迷うことなく突き進んでいた。
ひんやりとした地下の空気は、奥へ進むほどに密度を増し、どろりとした嫌な魔力の匂いが鼻を突く。
「……気をつけろ。この先は、かつて隠密の通路として使われていた古い禁足地だ。まさか、行方不明になった同胞たちがここに引きずり込まれていたとは……」
案内する武士たちの声に、怒りと焦燥が滲む。
「正一、大丈夫? ずっと手を繋いでるけど、なんだか凄く冷たいよ」
少し後ろを走る葵が、ふわふわとした髪を揺らしながら心配そうに声をかけた。 彼女の手をしっかりと握り締めている正一は、葵に声をかけられた瞬間だけ、いつもの人当たりの良い陽キャな笑顔を浮かべる。
「あはは、大丈夫だよ葵。ちょっと緊張してるだけさ。……葵に酷いことをしようとした奴の気配が、すぐそこからするからね」
しかし、繋いでいない方の左手には、すでに何十枚もの漆黒の呪符がいつでも引き抜ける状態で握り込まれていた。彼の瞳の奥の濁りは消えていない。
「お嬢さん、少年、見えてきたぞ……! あの扉の向こうだ!」
武士が指差した先には、強固な鉄帯で補強された、ひときわ巨大な木製の重扉があった。 扉の隙間からは、絶望的な魔力の波動と共に――信じられないような「人間の悲鳴」が漏れ聞こえていた。
「この声……間違いない、膳所の奴だ! くそっ、何が起きているんだ!」
武士たちが怒りに任せて扉に手をかけ、一気に押し開いた。
コメント
1件
うわ、めっちゃ緊迫してる…!地下迷宮のひんやりした空気とか魔力の匂いとか、情景がすごく vivid に浮かんだわ。特に正一くんの「葵に酷いことをしようとした奴の気配」って台詞、陽キャな笑顔の裏で呪符を準備してるギャップが熱すぎる。彼の怒りがちゃんと伝わってきて、バトルが始まる前の静かな臨戦態勢が良い。扉の向こうの悲鳴も不穏で、続きが気になりすぎる…🔥