それから私は出会い系サイトに登録して、週に何回かこうして男の人を誘っている。
私に誘われて断る男はいない。既婚者だってお構い無し。
男の人に抱かれる度に、必要とされる喜びを実感する。
こんな方法でしか見出だせないなんて――
「相当…歪んでるな、私…。」
自嘲気味に笑いながら、さっき投げた携帯を拾い、画面に触れていく。
『美里も楽しみにしてます!!早くお仕事終わらないかなぁー(///ω///)♪』
自分が書いたのとは思えないくらい媚びた文字。美里(みさと)、というのは私のネットでの名前だ。
きっとこの文章を見て今頃舞い上がっているだろう。その姿を想像するだけで滑稽だ。
騙されてるとも知らないで馬鹿な男。
私は、内心男を見下している。
くずばっかりだと思っている。本気で好きになったことなんか一度もない。
多分、この先も…
「…一生、恋なんてできないんだろうな…」
ぽつり、と呟くと、残りのサンドイッチを一気に頬張った。
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