テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
目を瞑ると思い出してしまうあの光景。愛しているチームメイトがコートに倒れ、立っているのは自分だけ。四之宮でさえも倒れている。
光明院は何度も何度もゴール前までボールを運び、シュートしようとする度に影山の言葉が脳裏に蘇る。
「貴様がサッカーをしているから、チームメイトが傷つくのだ。」
その言葉で光明院は、地面に吸い込まれそうになる感覚を感じ、地面を見るとチームメイトと四之宮が足を掴んで地面へ引きずり込もうとして、呪詛を唱えている。
「お前のせいだ、つづる。」
「お前の愛なんて、軽いものだな。」
「くだらない」
「面白くない」
そして、最後に四之宮がはっきりと言い切るのだ。
「つづるのせい。つづるのせいでみんな怪我をしたの。」
光明院は頭を守るように抱え、呼吸を整えようとするが、さらに呪詛が増え続けるのだ。
だから、光明院はサッカーと向き合うのをやめたのである。
これ以上、考えるのは面倒なことだと認識したくないようにするために。
これ以上、サッカーを嫌いにならないために。
光明院は、教室へ向かうために屋上を後にした。
___
出ていった光明院を見送り、四之宮は追いかけることをせずにその背中から目線を逸らした。
キンコーンカンコーン
授業が終了した鐘の音が響いた。
四之宮は、自作した弁当を3つ出した。
桜色で下の方に桜の花のワンポイトの弁当の袋とサッカーボールがあしらわれた弁当の袋を自分の机に置いてから、薄紫のスミレがワンポイントで描かれている弁当の袋を隣の光明院の席に置いた。
置き手紙には、<今日はえんどぉせんぱいとお昼食べまぁす♡ byこのか♡>と書き、教室を後にした。
___
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!