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カーテンから差し込む僅かな光で目が覚めた。
うっすら目を開けると見慣れない光景で、
昨日のことをひとつずつ思い出していく_。
―― おれんち来なよ。
―― 好きになっちゃった
―― 泊まってけば?
全部を思い出して、眠気なんてとうにどこかへいって___。
座って寝ていたせいか、身体が痛くて、
少し伸びようと手足を動かすと
「おきた…?」
低くてまだ眠そうな声で囁く樹音さんが隣にいた。
『ごめんなさい…起こしました、?』
「いや、目覚めただけ。」
そう言いながら少し微笑む樹音さんに、またも
目を奪われてしまった___。
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「お腹すいてる?簡単なのだったら作れるよ。」
『じゃあ…お言葉に甘えて……。お願いしてもいいですか、?』
迷ったけど、空腹に負けてそう言ってしまった。
「じゃあちょっとまっててね」
そう言ってキッチンに向かう樹音さんの後ろ姿を、 気づけばつい目で追っていた__。
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「はい、おまたせ。」
そう言ってトーストに目玉焼きが乗ったお皿を机の上に出してくれた。
『ありがとうございます、。』
暖かいご飯なんていつぶりだろう_。
そんなことをぼんやり考えながら食べていると___。
「今日、どうする?」
「おれ仕事休みだから……。」
まるでいつも通りの朝かのように接してくる樹音さんに戸惑いながら
『なんでもいいです…。家でもなんでも。』
「そっか。じゃあ家でゆっくりしよう」
ずっと一緒に暮らしてたかのような居心地の良さがあって、
“帰りたくない” そんな考えがふと頭をよぎった。
『樹音さん…。』
名前を呼ぶと、見つめていたものから目を離して、私の目を見て
「ん?なあに?」
優しい声でそう聞かれると、自然と胸があたたかくなる。
『帰りたくない…って言ったら迷惑ですか、』
恥ずかしさで目を逸らしながらそう呟くと、
「べつに、迷惑だったら泊めたりしないよ。」
「誰にでもこんなことしないし…家に女の子入れたの〇〇が初めてだし。」
淡々と言い切りながら、
「帰りたくないなら帰んなくていーよ。
〇〇といっしょにいたいし。おれも。」
顔色ひとつ変えず言われて、耐えられずに
『わかった…。わかったからちょっと止まってください……、。』
照れた私を見て
「えー、せっかく〇〇がおれに懐いてくれたと思ったのに……。」
片口角をあげ、にやにやした顔で見てくる樹音さんに
『懐いたって…わたし猫じゃないです、』
なんてたわいもない会話をして、気づけば
食べ終わっていた___。