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《 舜太 ver. 》
ついこの間こっちに引っ越してきて、
緊張しながら初日の登校を迎え、
一軍らしきグループに目をつけられたと思えば
なぜかみんな俺の家に来て片付けをしてくれて
気付けば今は学校を終え、舜太と2人でいる。
なんだよこの急な展開は…
なんか周りの人めっちゃ舜太見てるし…
まぁ、そりゃそうだよな
こんなニッコニコな笑顔で犬みたいに愛くるしかったら、目に留まるだろ。
勇『なんかめっちゃ舜太見られてんな』
舜「え!?…なんかついとる?」
あざとい顔をして俺を覗き込むように視線を合わせた。
その視線がくすぐったくて、すぐさま視線を逸らし、照れ隠しに歩くスピードを早めた。
勇『違うわ,,///舜太のかっこよさにみんな惚れてんだろ』
舜「そう?多分勇ちゃんもよ?笑さっき横通った人も"かっこいい〜♡"言うてたで?笑」
勇『多分それ俺じゃない』
舜「えー?…勇ちゃんも俺に惚れた?」
勇『___っばか,,///惚れてないです』
舜太「えー?あ、もしかして、照れてる?笑」
勇『照れてないわ///!!__っ,,てかそれより、どこ向かってんの?』
舜「じゃじゃーん!ここ!!」
そう言って手を広げた場所は、昔ながらの喫茶店だった。
よくある看板に木造で出来たテーブルやイス
ドアを開けると、優しくチリンチリンと音がなった。
舜「こんにちは〜!」
"おぉ〜舜太くんいらっしゃい。…見ない顔だね"
勇『こ、、こんにちは,,』
舜「転校してきたばっかなんですよー!」
"そうかそうか笑今日もいつもの?"
舜「はい!いつもので,,笑…あ、2つ!お願いします!」
“わかったよ笑"
店主との軽い挨拶が終わると、慣れたようにいつも座っているらしきテーブルに向かった。
席に座れば、なんだか重たそうなリュックから難しい文字が書かれている分厚い本を取り出した。
勇『勉強?』
舜「そー。本当は勇ちゃんといほんなとこ行きたかったんやけど、今度のテストに向けて演習しておかんと!」
勇『あー…そういえばみんな言ってたな、舜太は頭がいいって』
舜「笑笑笑そんなことないで?まぁ人よりちょっと出来るくらい」
勇『ちょっと出来るって笑笑俺も勉強しよっかなー,,』
舜「分からないところあったら教えるよ?」
勇『まじ?ありがたい!』
テキストを広げ、舜太の言う"いつもの"飲食を合間に入れながら机と向き合った。
時折、舜太も気にかけてくれているらしく、気付かぬうちに眉間に皺を寄せると、「ここはね〜」と分かりやすく教えてくれた。
勇『そういうことか、分かった!さんきゅ__っ,,///』
舜「…ん?」
テキストから顔を上げると、頬杖をついて優しく微笑む舜太の顔が思ってる以上に近かった
あれ、、、舜太ってメガネかけてたっけ..?
かっこいいなぁ,,///__っ,,いやいやいや!
惚けている場合じゃないぞ!俺!!
舜「勇ちゃん、どしたん?笑」
勇『なっ、なんでもない!それより美味いな!ここのケーキ!うん、美味い!ほら、舜太も食べろ!』
舜「あはは笑口いっぱいにして、可愛ええなぁ笑付いとるで?生クリーム」
そう言うと、口の端に付いていた生クリームを指で拭って、そのまま口に運んだ
勇『___っ///!?』
舜「あはは笑勇ちゃん固まっとん笑…あ、もしかして惚れた?」
勇『惚れてねーよ!,,///』
舜「照れてる?笑 」
勇『照れてない!!,,///ったく、言ってくれたら自分で取ったのに…』
舜「俺は可愛い勇ちゃん見れてよかったけどね」
勇『はぁ…てか、舜太目悪いの?メガネかけてっけど』
舜太は金具出できた細ふちの丸い眼鏡をかけていた。
舜「あ〜これ?全然、ただの伊達笑 」
勇『伊達かよ笑』
舜「眼鏡かけとったら勉強出来る風に見えん?笑インテリ系男子!」
勇『笑笑たしかに』
舜「それに、勇ちゃんこっちの方が好きそうかな〜って笑」
勇『…,,///』
舜「…てか、もうこんな時間!?そろそろ帰ろうか?」
勇『そうだね、電車もあるし』
舜「じゃあここら辺で終わりにして、帰ろうか」
勇『うん』
勉強道具をリュックにしまい、会計を済ませて店を出た。
勇『いいの?払ってもらっちゃって…』
舜「いいんよ!デートなんやから!」
勇『デートって,,』
舜「っていっても勉強やけど、笑次はどっか遊びに行こーね!!」
勇『笑笑うん』
舜「よーし、じゃあ駅まで送る!」
勇『え?舜太ん家反対じゃん。いーよ悪いし』
舜「いーのいーの!ほら、行こ!」
日が落ち街灯が明るく灯す中、他愛もない会話をしながら駅へ向かった。
そして電車に乗り、お互いに笑顔で手を振り合って、初めて友達と過ごした放課後の1日が終わりを告げた。
end.